新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

廊下のむし探検 今日は寒かった

2021-01-09 21:01:52 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第353弾


今日の午後、マンションの廊下を歩いてみました。今日は寒かったです。赤外線温度計で測ると、朝は-6度、日中でも温度が1度までしか上がりませんでした。



午後すぐの時間に歩いたのですが、廊下ではこんな氷がついていました。こんな日は虫がいないだろうなとは思ったのですが、いないのもデータだからと思って歩きました。



壁にクモがいました。いつもなら撮らないのですが、今日は虫が少ないので撮りました。ズグロオニグモです。





いつもはいっぱいいるナミネアブラキモグリバエも今日は3匹しか見つかりませんでした。



でも、1階の廊下を歩いたら、この間も見つけたクチジロハススジハマダラミバエがいました。





それから、こんなカメムシが手摺りのところでじっとしていました。ミナミトゲヘリカメムシです。マンションを上から下まで歩いて、これだけでした。

廊下のむし探検 ハエ目ほか

2021-01-07 20:38:23 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第352弾


1月4日にマンションの廊下で見つけた虫の続きで、今回が最後です。



最初はチョウバエです。名前はよく分かりません。「日本昆虫目録第8巻」によると、日本産チョウバエ科は32属73種、さらに、中村氏によると、日本産チョウバエ科の解明度はわずか30%。意外に奥の深い世界です。

中村剛之、「『日本昆虫目録 第8巻 双翅目』の出版と日本産双翅目相の解明度について」、昆蟲(ニューシリーズ) 19, 22 (2016).





これは最近よく見るヌカカ科Forcipomyia属です。共に♀です。ヌカカは網戸の目を通り抜け、血を吸うので厄介な奴です。「日本昆虫目録第8巻」によると、Forcipomyia属には13亜属63種。先はなかなか大変です。







やや大型のノミバエ科です。これについては以前調べたことがあります。そのときはWoodiphoraだろうと思ったのですが、よく分かりませんでした。Woodiphora属はMegaselia属などと異なり、後脚脛節背面に毛列がありません。この写真をよく見ると、やはり毛列がありません。やはりWoodiphoraかもしれません。「日本昆虫目録第8巻」に載っているWoodiphora属は2種、kuenburgiとorientalisです。ここから先はよく分かりません。



最後はナミテントウでした。

廊下のむし探検 ハエ目

2021-01-06 20:55:17 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第351弾


1月4日にマンションの廊下で見た虫の続きで、今日はハエ目です。





最初はユスリカの仲間です。前脛節の長さが跗節第1節より長いので、エリユスリカ亜科だろうと思うのですが、そこからが分かりません。この日は2匹見ました。





この小さなハエはマンションにたくさんいます。ナミネアブラキモグリバエです。砂糖大根などにつくネアブラムシの天敵として知られているので、益虫ではあるのですが、越冬のためかマンションには集団で集まってきます。このハエはヨーロッパからアジアまで広く分布して、大量発生することが19世紀ごろから知られていました。これについては次の記事に詳しく載っています。

E. P. Narchuk, "Outbreaks of carnivorous fly Thaumatomyia notata Meigen (Diptera:Chloropidae) and their periodicity", Ann. Rep. Zool. Inst. RAS (2000).

部屋の中に入ってきたこのハエの数を数えた人もいるようです。天井が黒くなるまでいっぱいに止まっていて、その数は実に17,971,200匹いたそうです。また、あるときはこのハエの死骸が40リットルにもなったとのことです。マンションではそこまでは多くないかもしれませんが、壁が真っ黒に見えるほどつくことがあります。





触角が羽毛状なので、ショウジョウバエ科だろうと思います。実は以前、この種かこれに似た種を調べたことがあります(こちらこちら)。その時はScaptomyza属Scaptomyza亜属のflava(キイロヒメショウジョウバエ)かもしれないと思ったのですが、この種はWikipediaによると、ヨーロッパに分布する種で、どうも外観が少し違うようです。たぶん、Scaptomyza属までは合っているのではと思いますが・・・。

廊下のむし探検 クモとテントウ

2021-01-04 21:17:42 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第350弾


今日の午後、廊下を歩いてみました。今日は全部で9種くらい。正月としては上出来です。でも、ハエ目が多いので、それ以外をまず出すことにします。





このクモ、以前にも見たことがあります。その時はガケジグモ科のハルカガケジグモではないかと思いました。今回は眼を撮ってみました。眼は2列になっています。手前が前眼列で4個、後ろが後眼列です。どう見ても、後眼列は2個にしか見えません。ということは全部で6眼。クモの眼の配列については、Spider Eye Arrangementsというサイトに載っています。この中には8眼のほかに、6眼、4眼、2眼、無眼の科も載っています。6眼をもつものはナミハグモ科やハグモ科の一部など16科がそれにあたっています。「日本産クモ類」によると、ガケジグモ科は8眼だそうです。ということはこれはガケジグモ科ではないのか、それとも、小さな側眼を持っているのか、もう少し検討してみたいと思います。いずれにしても、これは幼体のようです。



これはナミテントウ。残りはハエ目なのですが、もう少し調べる必要があるので、次回に回します。

廊下のむし探検 冬尺とテントウなど

2021-01-03 20:42:08 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第349弾


今日の夕方、今年初の「廊下のむし探検」をしてみました。さすがに虫はほとんどいません。それで、フユシャクでも探そうと思って歩き回りました。やっと4匹見つけました。



最初はこの間から見ているニセケバエです。R4+5脈が長いので、Apiloscatopse属ではないかと思っています。





それから、ナミテントウ2匹。この辺からフユシャク探しを始めました。





これはウスモンフユシャク。この日は2匹見つけました。





そして、最後はシロオビフユシャク。これも2匹見つけました。結局、この日見つけた虫は4種7匹。1月ともなるとこんなものかもしれませんね。