Slowでいいでしょ

気持ちはいつものんびりと二人の楽しい暮らし

プリウスな人

2005-10-05 23:50:23 | Weblog
今日は一日中雨で、ぼんやり外を見ていると例のプリウスが通りました。
去年の秋の出来事をまた思い出しました。

一年前、夫が大分医大に入院していたときのことです。
郵便局へ車で行き、駐車しようとバックで入れていました。
車が止まったので、少し手前に車止めがあるのかなぁ、おかしいなぁと思いながらまたアクセルを少し踏んでみました。
グググ・・・まさか、慌てて降りてみると隣の車、ドアが傷つき凹んでます。
隣の車が少し斜めにとめてあり、少しこちらにはみ出していたのに気づかなかったのです。
私が乗っていた車がプジョー206SW殆んど傷ついてなく、ぶつけた車はピカピカのプリウスでした。

どうしよう、とにかく謝らなければとそればかり思って5分位待っていました。
その待っている時間がすごく長く感じられました。
60過ぎの男性がプリウスに近づいたので側に行き、「私が車をぶつけました。申し訳ありません。ごめんなさい」と謝ると、その方は初めてドアの凹みを見て、少しムッとした感じでしたが、また、もとの顔に戻り、「もういいよ。こんなことはよくあることなんだから、それに私が少しはみ出していたのも悪いんだから」と言われました。

次の私のことばが最悪でした。「えっいいんですか」そしてお互い車に乗り別れました。

車に乗って走り出すと、いいわけないじゃない、なんであんなこと言ってしまったのだろう。あいての名前も聞かず、自分の名前も名乗らず、何年生きてたらまともな人間になれるのだろう。と自分に腹が立ちました。

別れ際にナンバーだけ覚えていたので、保険屋さんに電話しましたが、むこうがいいと言っているからいいのではないですか。と
その後、警察へいき事情を説明し調べて教えていただけませんかと頼んでみましたが、あなたが被害者なら捜しますけど。と言われました。
他にも捜す方法はあったのですが、人に相談すると無理に捜してもきっとその人は喜ばないよ。また、どこかであった時に対処すればいいじゃない。と言われ気持ちも少し楽になり捜すことをやめました。

でも、いつも頭のなかはプリウス、プリウス。走っているプリウスのナンバーをいつも見、駐車場にとまっているプリウスを見てもあの車は見つけられません。
実感したことはプリウスよく売れているなぁということです。

12月も20日過ぎ夫が銀行であのナンバーのプリウスに乗ろうとしている人を見たと言うのです。
それが、中学校の時の音楽の先生に似てたというので、先生の家をふたりで訪ねてみました。
あのナンバーのドアが凹んだままのプリウスがありました。
先生にあの時のことを謝り、修理させて下さい。とお願いしましたが、お金もかかるしもういいよと言われました。
保険に入っているから大丈夫ですと再度お願いすると、あなたたちが1円も出さないで修理ができるのならお願いします。と承諾していただきました。

車は約束通り1円も出さずに修理ができました。

私達が帰る時言われたことは「わざわざ来なくてもよかったのに、あの時あなたが待っててくれて謝ってくれた、もうそれだけでよかったのに」

今のプリウスは3台目だそうです。そして先生はプリウスな人でした。