『あらすじ』
舞台は取り壊しの決まった元レジャー施設「竜宮」。
そこに２７年ぶりに集められた中学時代の部活仲間５人。
廃墟となった元街一番のレジャー施設「竜宮」に男が立てこもった。
男の名は「吉村」通称チャック。独身。実家食堂手伝い。
幼なじみということで説得の役を任されてしまった市役所職員「西崎」通称ニシくん。既婚。子供一人３歳。
占拠の理由は分からないまま中学時代の卓球部仲間の呼び出しが要求される。
そして集められたニシくんを入れた４人。
元部長、現在会社役員の「紺野」通称コンちゃん。既婚。子供中学生が２人。
元副部長、現在投資会社社長「巻」マキくん。バツイチ。
大きな賞を取り、画家として成功した「江口」通称エロッチ。独身。女子大生と交際中。
４人の呼びかけに姿を見せたチャックの要求は、「中学卒業したらみんなで竜宮で遊ぼう」という約束を守れ。と言う事だった・・・。
怒り、あきれ、困惑しながらも「僕はもう癌であとがない」というチャックの言葉にしぶしぶ遊びにつきあう事にした４人。
しかし各々が少しずつ昔を思い出すうち、話はどんどん違う方向へ・・・。今日こられなかった「左」通称とん平の自殺未遂の真実は？そしてチャックの本当の目的は？
人生の岐路を迎えた男達の様々な思いが交錯する。
以下がっつりストーリー書いちゃうからDVD買う予定の人はみないでね。
「ネタバレ」
昔「竜宮」は卓球部の仲間たちの溜まり場となっていた、しかしチャックだけは親から「竜宮」への出入りを禁止されていたために皆と遊べない。そんなチャックのために仲間達は中学を卒業したら誘ってやるから一緒に遊ぼうな、と約束をしていた。心待ちにするチャック、しかしそれから２７年。約束が守られる事はなかった。そしてとうとう「竜宮」の取り壊しが決定。そのうえ癌の発覚したチャックはとうとう竜宮の占拠という強硬手段に出る。
外をパトカーに囲まれて退去を迫られる中、無理矢理集められて無理矢理遊ばされる４人。
一人だけ連絡が付かなかったという「左」通称とん平の「おつかれ〜た〜」というギャグが面白かったよな、などと少しずつ昔を思い出しつつ廃墟の竜宮での遊びは続けられる。
そんな中、遊んでいる最中に置き忘れたチャックのポーチをマキくんが確認してチャックの癌だという嘘はばれる。怒るマキくんと苦笑するコンちゃん。
遊びも一息ついた頃、もういいだろう？というニシくんにチャックが問いかける。
みんなはやり残したことはないのかと。
そうだな？昔僕のうちで皆でみたゴーストバスターズのビデオが無くなったのが気になって、と言うニシくん。
この中のだれかが持っていったんだと思うけど。僕はエロッチじゃないかと思ってる。全く覚えていないエロッチ。とん平のせいにしつつ、でもとりあえず謝る。
エロッチは中学の時の皆のマドンナ「みやはらみやこ」に告白できなかったのが心残りだという。「みやはらみやこ」のフェイスブックを探し出すマキくん。じゃんけんで誰がコメントを残すかはしゃぐ５人。
そこから展開はどんどん変わって行く。
今この場にこられなかった６人目の仲間「左」君。通称とん平。彼は実は３年の夏、自殺未遂を起こして転校していた。しかしその事実は伏せられ詳細を知るのはチャック、エロッチを除く３人だけ。卓球部の顧問の教師によるいじめが原因だという。怒りに燃える３人は顧問暗殺計画をたてるが実行にうつされることはなかった。今その顧問教師を呼び出せ、半殺しにしてやる、と激高するマキくん。それが俺のやり残した事だ、と。とん平は彼の目の前で飛び降りたのだという。「もう限界だ」「天国へ行く」との言葉をのこして。
しかしコンちゃんが言う、原因となった奴は卓球部の仲間の中にいると。とん平自身は何も言わなかったが、お見舞いに行った時の会話の中でそう確信したと。犯人探しの視線の中、当時とん平からお金を巻き上げていたと思われるエロッチが疑われる。エロッチに詰め寄る４人。言い合いの中でまた新たな事実が発覚する。チャックもとん平をいじめていただろうと。生まれつき足に障害のあるとん平の上履きを隠して伝言メモごっこで学校中を走り回らせてただろうと。みそっかすチャック、泣き虫チャックと言われていた彼は自分がいじめのターゲットにならないために、とん平を生け贄にしていた事を告白する。
とん平の自殺の原因は誰が原因なんだ？
ニシ君はいう。ここにいる皆のせいだ。
皆忘れているだけだ。都合良く記憶を書き変えるんじゃない。
エロッチはとん平を連れ回してお金をとってた。
チャックは自分がいじめられないためにとん平をターゲットにしてた。
マキくんは顧問教師がいじめていたというが、最初にとん平に「ごみくず」と言ったのは君だ。そしてうさぎ跳びをさせたり、千本ノックをしたり酷いしごきをしていたじゃないか。
そうだ、そうだ！僕だってマキくんは嫌いだった！と責めるチャック。俺も大嫌いだったね、というエロッチ。
がっくりを肩を落としたマキくんは自分が嫌われていたのは知ってたと語りはじめる。だって俺だけ愛称がないじゃないか。
みんな、ちゃんと愛称で呼ばれているのに俺だけ本名のまま。俺もみんなみたいに愛称でよばれたかった。俺は最悪「ポール」と呼ばれても良かったぜ。
俺は？おれはとん平に何もしていないか？
コンちゃんは何もしない。でも無視してた。無視されるのは何よりも辛い事だと思わないか？
そして僕は・・・何もできなかった。幼稚園の頃からの幼なじみなのにとん平を救ってやれなかった。波風をたてるのがいやだったから・・・。
２７年を経て次々に明らかになる真実。
誰も嘘を言ったつもりはないのに食い違って行く過去の出来事。
そんな中、マキくんの会社が倒産に危機に陥る。竜宮にいる間にも度々会社からの危機感迫る連絡があったのだが、とうとうヤバいらしい。俺は最後には勝つんだ！と強がりをいいながらもいざとなったら首を括ればいい・・とふと呟くマキくん。その言葉から派生してお互いが羨ましいと言い合うコンちゃんとエロッチ。繰り返される単調な日々に自分を失っていく、死にたいなと感じる事があるというコンちゃん。もう何年も絵が描けなくなってヒモのような生活を送っている、生きている意味が無いというエロッチ。
突然号泣しはじめるチャック。みんな簡単に死ぬ死ぬいうなよ！生きたくても生きられない奴だっているんだぞ！可哀想じゃないか！！
もうやめろチャック。おまえの嘘はばれているんだ。
チャックの叫びは続く。子供だって小さいのに！！
は？子供？
チャックはまだ独身だよな？
死ぬって？誰？
子供小さい？
え？！
もしかしてニシくん？
初めにチャックが語った話は全てニシくんの事だった。
親にとめられて竜宮に行けなかったのも、そして卒業後遊ぼうという約束を反故にされたのも、病気になったのも。
チャックは「卓球部の皆に会いたいな」ともらしたニシくんの願いを叶えるつもりで今回の事件を起こしたのだった。
だがニシくんの気持ちは違った。旧交を暖めるために会いたいといったのではない。
とん平の真実をみんなに知って欲しかっただけだと。
１年ほどまえに都内でホームレス姿のとん平を見かけて、そのあと自分の病気が発覚して。
このままとん平の事を忘れてしまうわけには行かないと思ったのだと。
あの時の仲間達は皆成功して有意義な生活をおくっている。とん平だけ可哀想じゃないかと。
皆には言わなかった自分だけが知っている真実。とん平が転校していったあと部室で見つけた置き手紙に書いてあった言葉。
「くそのあつまり」と一言。
僕たちは・・・くそのあつまりだったんだ！！！
だけど、みんな華やかな成功を納めているように見えて色んな葛藤を抱えている事がわかったし、
もういいよ、これで。
さあ、撤収だ。もういいだろう？チャック。外に出るんだ。みんなもありがとう。
それぞれに深い傷を残しつつ男達は竜宮を去る。一人、また一人。
だけど、一人エロッチだけが考えている。
昔なんかすっかり忘れてしまってたけど、一つ思い出すとズルズルと色んな事を思い出す。
そうだ、そうだ、そうだ！
とん平が飛び降りた？屋上から？
違う違う、俺たちはあの屋上のポイントから女子更衣室を覗くのが楽しみだったんだ。とん平はいつも「ここは天国だ〜」って言ってた。
でもかなり乗り出さないと見えない。だからいつもとん平には一人じゃ危ないからやめとけよって言ってた。
でも俺は３年になってからは殆ど学校に行ってない。
とん平はガマン出来なくなったんだ、覗きを。だから飛び降りたと言われる日、一人で覗きを実行しにいったんだ！天国へ！！
とん平は自殺未遂なんかしてない！覗き失敗だ！！！
は？？？？
混乱する皆、中でもその場に居合わせたマキくんの混乱ぶりは尋常じゃない。
でも、でも、自殺未遂じゃないとしても、とん平の「くそのあつまり」っていう言葉は僕たちに向けられたものだよね。
くそのあつまり？？！！
俺らは竜宮にある巻貝の群がる乙姫のレリーフを「くそのあつまり」と呼んでいた。伝言ゲームだ！
慌てて乙姫のレリーフを調べる５人。そして「ミーソソース」というキーワードを見つける。フードコートのミートソースの看板だ！
竜宮を行ったり来たり、伝言ゲームを続ける５人がやっと最後にみつけたのはとん平からの５人への手紙だった。
２７年を経て、バリバリになり変色した手紙。
コンちゃんに、お父さんのように、お兄さんのように、いつも優しく見守ってくれてありがとう。と
マキくんには、格好いい副部長は僕の憧れだと、そして「ごみくず」というあだ名は気に入っていると、最後に愛称のない副部長には「ポール」という愛称をおくらせてくれと。
エロッチには、俺のソウルメイト。絵を書き続けろよ。お前の書いた絵は大切に持っているからな。殆どは売るけど(笑)
チャックには、年賀状のような挨拶を(笑)
そしてニシくんには、ありがとう。と一番長い付き合いのニシくんに最高の賛辞を。そして告白。卓球台の裏をみて。
卓球台の裏にはあの「ゴーストバスターズ」が！(笑)
とん平はやっぱり自殺未遂なんかじゃなかった。
誰も恨んでなんかいなかった。
だれもとん平に酷い事をしていなかった。
心の重荷を下ろして誰もが笑顔になるなか、今迄ずっと冷静だったニシくんがうずくまり突然号泣する。
死にたくない！死にたくないよ！！
立て！立てよ！ニシくん！大丈夫だ！治る！負けるな！
メンバー全員でのエアー卓球千本ノック。球の代わりに励ましの言葉をニシくんにぶつける。
立ち直るニシくん。
そして一人一人去って行く仲間達。必ずの再開を約束して。
去り際のマキくんに皆が「またな、”ポール”！！」と声をかける、指パッチンで応える笑顔のマキくん。
エロッチは晴れ晴れとした顔面で、また絵が描けるような気がする。と去って行く。
みんなが去って了。
と思いきや！！！
駆け戻ってくるメンバー。
マキくんが帰り際チェックしたニュースでブロードウェイのミュージカルで日本人初の主演男優賞を取った俳優が
「左和也」だと！！
左くん？？とん平？？
曰く、足に障害があるが中学時代に部活のうさぎ跳びで鍛えたから軽やかなステップだと。
役柄になり切るために「ホームレス」を体験した事があると。
芸名は「左トラッシュとん平」トラッシュの意味は「ごみくず」だと。
やっぱりとん平だ〜〜！！！
誰よりも成功していたとん平。
そして彼のファンへの挨拶は
みなさん、おつかれ〜〜た〜〜〜！
結局、コロンコロン転がって転がっての
最後の最後の大団円！！！
最高！！！
古沢さんのホンは伏線ありすぎでまとめるの難しいわー(^^;
２回みたぐらいじゃ、年を重ねて固くなった頭では覚えれない・・・orz
あちこち間違ってると思いますがゆるしてねー(^^;
だいたいこう、と言う事でww
とにかくメンバーが揃ってからの紹介？シーンがなまら格好いい！
アニメや映画のオープニングのような感じで各々が決めポーズを取っての名前紹介。
子NACSはこれでまずやられるわーww
キャスティングがまた、いい。
これでもうみちゃったから、これ以外には考えられなくなっちゃいそうだけど、
脳みそフラットにしたら、どの役を誰がやっても出来そうな。そんな感じを受ける脚本ではあるけどもね。
そしてなんと言っても
このオープニングの格好よさ
ラストのポージングでの止め
エンディングに左とん平の「とん平の酒びたり人生」
等等の洒落た演出はマギーさんならでは、でした。
あとちょこちょこでてくる年代を感じさせるキーワードがドストライクでwww
アラフィフの私にどストライクなんだから、悪童達の年代だと随分おませさんよね〜とか思ったんだけどww
ロッキーに生卵
ロッキーチャック
左とん平
ポール牧とゆびぱっちん
ゴーストバスターズ
ベータとVHS
若い子は指ぱっちんとか知ってるのかな(笑)
ベータ持ちは結局負け組だったこととかも(笑)
古沢さんの頭の中はどうなってるんだろう。
天才と一言で片付けるにはもったいないような。
なんていうか・・・もう、凄いわ。ww
という事でとりあえず記憶が新しいうちにざっくりとまとめましたが。
とにかくとにかくとにかく
面白かった！！！！ヾ(≧▽≦)ノ
の一語に尽きる！！！
感想は名古屋遠征の時にも語りました(^^)
よろしければ
ここ(^^)
