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(社)RJAV被災動物ネットワーク  Rescue Japanese Animal Victims 

被災地・殺処分・虐待からの犬猫保護施設。ご支援で一頭一食を!必達・人と動物同行避難

富士山頂迷い犬、ご支援の皆様へ

2013年07月29日 | 富士山の迷い犬・富士男デス!

電話、メールなどでRJAVにも多くの応援メッセージを頂き、大変に恐縮しております。
シェルターでは70頭の犬猫のお世話と病気の子たちの看病・通院などありまして、
充分な対応が出来ずに申し訳ありません。


1.続けてきたことを変わりなく。

RJAVは1頭の困っている犬を助けようと、捕獲器を山頂に上げるため
代表が皆さんに運搬して頂ける方を呼びかけただけでした。

これまで、近所で一人で放浪している犬がいたら保護したり
阪神大震災で数百頭を救護したり、
福島原発事故の警戒区域や岩手県での
救護活動も、同じ感覚で続けた事でした。

通常の空気の3分の2しかない、富士山頂でさまようワンコ
(RJAVでは、富士男Fujioと呼んでおります)を早く下ろして毎日散歩と
ご飯をあげてぐっすり寝させてあげたかっただけなのです。
そして飼い主さん、里親さんを見つけて、家族と暮らす事が大事です。

富士男に対するみな様の大きな反響には驚きをかくせません。
1990年、代表が動物保護(反毛皮の裸のデモなど)の活動を始めた頃から比べると
ずい分世の中が変わり「動物と生きていたい、動物も生きて欲しい。」と
願う人が増えたんだなぁ。と、頼もしく感じました。


2.行政と連携することになりました。
捕獲器について皆さんへのお願い。
(ワンコを誠に勝手ながら富士男と呼ばせて頂き、よりご理解を深めたいと思います。)

ご存知のように、昨日捕獲器が山頂に設置されました。
つきましては、皆さんへ次のご理解とご協力をお願いします。


・食べ物を与えないでください。
おいしい匂いのする肉を捕獲器に入れてあります。
この肉に集中させたいので、
リュックなどから食べ物を出して富士男に与えないでください。


・捕獲器に、触らないでください。
富士男が入れるように蓋が開いたままになっています。
さわると、バネ仕掛けの蓋が閉まってしまいます。


・捕獲器に、近づかないでください。
捕獲器には肉が入っています。それを食べようとしても
近くに人間がいると警戒して入らなくなります。
富士男が近づいても、大声を出したり写真撮影をしないでください。



・捕獲器に、入ったら電話してください。
捕獲器に、富士男が入っているのを確認しましたら、
電話をして下さい。
tel.070-6556-5611 佐藤までお願いします。



・素手で捕まえようと、しないでください。
自分も首輪とリードを持って山頂へ行き、
保護しようと思う。という方からメールや電話が来ています。

人間の「つかまえよう」という意思が少しでも
富士男に伝われば、人との距離は3~10倍になり、警戒心から捕獲器にも入らなくなります。
何の意思も持たない、捕獲器の方が捕獲の確率は格段に高くなります。
無理やり身体や尻尾をつかんで失敗し恐怖を感じさせると、
二度と捕まらないばかりか、人間不信から登山客からの食べ物をもらう機会も減り、確実に死期が近づきます。
たとえ首輪とリードで捕まえても、下山させなければなりません。入れ物が必要です。
行政が捕獲器のままブルドーザーで2時間程で下山させます。
富士男を元の飼い主さん、里親さんのいずれかで飼って頂くためにも、
人間を咬まずに保護したいので、心配でしょうが
しばらくそっと見守って頂きます様お願い申し上げます。


・ペットを連れて登山をしない
富士山頂は通常より空気が3分の2程度の薄さです。
野生動物も生息していない環境ですから、ペットにとっても適正な環境ではありません。
具合の悪くなる人は、何らかの措置を取られますが、動物についてはありません。
ご来光や達成感は、ペットに理解できません。
ペット同伴の登山は、動物を危険にさらし、逃げた場合
の保護体勢がありませんのでやめて下さい。
ペット同伴の登山を計画している方へは、ケンカにならない様、計画変更のお願いをしましょう。


 
3.これまでの経緯をまとめました。

7月15日 海の日
発端は、八王子市内で行われた支援者の方によるRJAVの譲渡会。
富士山によく登られる方から
「富士山頂に迷い犬がいて弱ってきている、何とか保護してもらえないか」
依頼がありました。登山仲間も心配しているとの事でした。
「難しいけれど、やれる事はやってみます」とお答えしました。

しかし、70頭以上の被災動物の世話と里親探しに追われる中、
(RJAVでは毎日ほぼ夕飯が明け方3時頃、寝るのが4時なので…

合い間にネットで検索し、facebookのMegumi Mush Uedaさん

https://www.facebook.com/photographer.mush にたどりつきました。


7月18日 金曜日
静岡県、山梨県の狂犬病予防法所管担当者へ電話で聴き取り調査。
山梨県担当者は、8合目までが管轄なので山頂に権限なし、宿の主人には餌付けをして捕まえられたら捕まえてと依頼した。
静岡県富士保健所さんの担当者は、犬が県境をまたいで移動しているのが問題だ。
各宿の主には餌付けを頼んだ。
いずれも「犬の居る場所が定まらないから情報収集のみで捕獲はしない。」との事でした。
             ↓ ↓ ↓
RJAVから各県担当者へ以下の問題点を伝え、協力を要請しました。
・1ヶ月以上前から犬が富士山を彷徨っている通報を受けながら、保護していない。
・生かすことのない情報収集をいつまで続けるのか。
・犬の居場所が定まるまでとは、動けなくなるまたは死ぬまで待つのか。
・通常、狂犬病予防法に基づき放浪している犬は人を咬まないよう、
 捕獲し殺処分するのに、予防接種が未確認の犬を宿の主に捕まえてと
 保健所が依頼するのはおかしくないか。
・6~9合目の宿へ餌付けを頼んでいながら、県境をまたいで移動しているから保護できない。
 とは矛盾していないか。
・定点で餌付けをするべきだったのではないか。

・RJAVは来週月曜日、捕獲器を山頂に何らかの手段で上げるつもり。
 このまま民間人に任せたままでは、怪我人が出たり犬を逃して追い掛け回し
 事故になる可能性ある。
・世界遺産で犬が衰弱死、あるい
は怪我人出るのはまずくないか。
・保護して飼い主探すか、譲渡先を公募するべき。
・行政に抗議が来ていると思うので、捕獲器に入ったら
 5合目まで下ろして頂く様検討してください。


7月22日 月曜日
本日保健所が捕獲しに来る。との情報がネットで流れており、再度各担当者へ確認しましたが「捕獲に行く予定はない。」との事でした。
「では、RJAVが協力者を増やし捕獲器を山頂に設置するので、犬が入ったら保健所で下山させてもらえないか。」と打診しましたが、「検討する。」という回答でした。

RJAVが捕獲器を5合目まで運んでくれる方をネットで呼びかけている最中、生徒さんの夏休みボランティアの件で連絡してきた、昭島市立多摩辺中学校の山下校長が、二つ返事で運ぶことをOKしてくれました。

5合目から山頂までの運搬を、Megumi さんに相談したところ、小畑さんを紹介して下さいました。
小畑さんは単独で7月20日、山頂で犬保護に奔走してくださいました!
(多くの登山客へ犬の目撃情報を聴き、飼い主さんと勘違いされたようです。)
小畑さんに連絡したところ、24日水曜日にしょいこで背負って捕獲器を山頂に運んでくれると言ってくれたのです。有難うございます!

すぐに車に飛び乗り、山下校長の車で小畑さんの自宅へ向かい、捕獲器、ad缶詰(高栄養)、ドックフード、首輪、鎖、リード、などなど重くて山頂へは一度に上がらないことを知りつつ、お届けしました。
山下校長が高速代、ガソリン代を負担して下さいました。
行動力があるすばらしい方たちでした。有難うございました!


7月23日 火曜日
朝、8時すぎに御殿場保健所さんから電話があり、「山頂の犬保護に協力したい。」と電話がありました。
保護してから、RJAVで引き取れば殺処分されないのですぐにOKしました。
担当課長へは、明日登山家の方がしょいこで捕獲器を山頂にあげるので、犬が入ったら保健所で逃げないように下山させて頂けないかを打診したところ、すでに動物保護第2指導班という部署が、この犬の件で御殿場保健所さんへ向かっており午前中会議をする事が判りました。

午後課長から電話があり、「RJAVの捕獲器を保健所も共同で使いたい。ブルドーザーが使える事になりRJAVの捕獲器を翌朝、須走口から山頂に上げたい、職員2名が同行する。明日、明後日は天候が荒れるので一般人に何かあってはいけない。」との事でした。

保健所さんも県へ打診して判ったらしいのですが、富士山は8合目から上が浅間神社の所有で、世界遺産となってから文科省(文化財保護法)の管理下におかれており、他に静岡県教育委員会、環境省(自然公園法)へ申請し、本来ある期間待って許可を受けなければ設置出来ない事が判明。
「すでに県を通して御殿場保健所とRJAVの連名で申請し、特例で許可は今日中に下りるので午後5時までに捕獲器を御殿場保健所まで届けてくれないか?」という要請でした。
すぐに小畑さんに連絡し、届けて頂きました。

御殿場保健所さんへは、捕獲器に犬が入ったら同情して逃す人がいるかもしれないので
「保護したら飼い主へ返却するか里親へ譲渡します。」とタグをつけて頂くようお願いしました。
から揚げ、ソーセージ、水、RJAVからのad缶詰、チェーン、首輪、餌などを山頂支援者の方へ届けて頂くようお願いしました。


御殿場保健所さんからのメールで捕獲機に付けるタグが届きました。

RJAV被災動物ネットワーク 佐藤様

お世話になります。
以下のようにタグを作成しますので、ご確認ください。

御殿場保健所衛生薬務課





RJAVからの返信
職員の皆様へ

お世話になります。
このたびは、一頭のワンコレスキューにご理解とご協力頂き、誠にありがとうございます。
プレート、作って頂きお手数お掛けいたしました。
小さな生命ですが、「人たち」の知恵と力を合わせて、あの子の第二の人生を後押しできたら、それはとても幸せな世界遺産の物語なのかもしれません。

明日、天候が荒れるようですが、くれぐれも気をつけて行ってらして下さい。

(社)RJAV被災動物ネットワーク 佐藤
070-6556-5611

 

7月24日 水曜日
午後、予定通り御殿場保健所さんから山頂に捕獲器を設置したとの連絡を頂きました。
一安心ですが、強風で飛ばされることも考えられますので富士男が入っておりましたら、速やかにご一報いただけますと助かります。


今回、RJAVとしてももう少し早く知っていれば、山頂まで
富士男が登ってしまう前に保護できたと考えています。

今後も「困っている動物を助けたい、支援をしたい!
」という相談には、
支援者の方を増やしながら、出来る限り迅速に対応してまいります。

引きつづき、皆様の応援を宜しくお願いいたします。


ーーーーーーーーーーー

今回のニュースで、初めてRJAVの存在を知り、気にかけてくださったり
支援をしたいとありがたい問い合わせを多数いただきました。
このような大きな騒動になるとは思いもせず、
また便乗するカタチとなり恐縮ですが、当シェルターには 富士男と同じく
死線を潜りぬけてきた動物が70頭おります。
どうか、今後も見守っていただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。


ご支援はこちらから
http://blog.goo.ne.jp/rjav/e/3be8dd10ce90fe8ebfd6e0a385d975e9 

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ふじおくん (前島)
2013-07-26 18:32:11
1ヶ月以上前だと思いますが、富士宮市内で、ふじおくんに似た野良犬をみかけました。夜、浅間神社付近を車で走行中、自動車道路を逆走していたふじおくんと衝突しかけました。間一髪でよけましたが、その後、他の車にひかれやしないか心配していました。
今日、富士山山頂に迷い犬がいることをNEWSで知りましたが、私が富士宮市内でひきかけた犬にそっくりで驚きました。まさか単独で富士山に登ったのでしょうか。
そうだとするとどういうルートで山頂までたどり着いたのか不思議ですね。あまりに似ているのでメールしてしまいました。
活動応援しております。
失礼しました。
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前島さま (RJAVより)
2013-08-04 22:18:08
コメントありがとうございます。返信が大変遅れて申し訳ございません。富士宮市内とは・・・もし同じ犬でしたら何故山頂にいたのか?確かに不思議ですが、今後の参考にさせていただきます。貴重な情報ありがとうございました!
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