村上しいこ・作 中田いくみ・絵 童心社 1200円+税
4年生のクラスは授業で図鑑を作ります。どんな図鑑かは各班の自由です。
おしごと図鑑、ペット図鑑、病気図鑑 ……。
たのちんの班は 『ためいき図鑑』。加世堂ゆらは保健室登校です。そのゆらと仲の良かった星合小雪と、どちらが図鑑の絵を描くかで対立します。ゆらをなんとかして元のように教室に戻ってきてほしいたのちんは、ゆらに描いてもらいたいのです。対立の中でためいきが出る、たのちん。
私はためいきが出ます。子どもの求めと真正面からぶつかり、いまを、その文体を、招待しているしいこさんに。それゆえにこそ招かれている、ためいきこぞうに。
ゆらが、なぜ保健室登校になったのかの物語は、読者にこの作者が子供たちの味方であることを確信させてくれるでしょう。そして小雪がゆらに求めていたものも。
少年詩を書く私は、子どものこころで書くか、こどもにわかる詩を書くかの分岐点にいつも立たされています。つまりユーモアとでたらめを。それだけに、しいこさんにためいきが出るのです。こんな詩が書きたい、と。
昔話「つるのおんがえし」を仕上げメール添付で送りました。
絵童話「大どろぼうジャム・パン おじいさん」の初校を校正して、同じく。
もう送ってはダメかなあと思っていて…。
紹介していただきありがとうございます。
「子どものこころで書くか――」、児童文学、少年詩の書き手は自分に問わなければなりませんね。内田さんもさすがですけど、「ためいきこぞう」もさすがです。
よかったですよ~。
絵本の河さま
愚兄賢妹ですね。
ひでちゃんさま
じいさまは名人技でごまかすしばかり。しいこさん、元気だなあ。