秋の柔らかい朝日が差し込む、
星夜くんの屋根裏部屋。
いつもなら、気持ちよく起き上がる時間ですが、
星夜くんは、熱っぽい顔をして、
まだお布団の中です。
木の子 『星夜くん、大丈夫?』
星夜 『あ、木の子ちゃん、・・・ゴホゴホ。』
木の子 『おかゆ作ったよ。』
木の子 『はい、どうぞ。』
星夜 『ありがとう。』
星夜 『やっぱり、これ食べたら起きるよ。
動物たちのお世話は、休めないから。』
木の子 『ダメよ、ダメよ、熱が高いんだから。
葉の子ちゃんと二人で、ちゃんとやるから大丈夫。』
星夜 『でも、配達もあるし、
カボチャも収穫しちゃわないと、熟れすぎちゃうよ。』
木の子 『配達も、私たちでやるから。
収穫も何とかなるよ。
星夜くんは、風邪直す事だけ考えて、
何も心配しないで。
いつも働き過ぎだから、
風邪引いたのも、ちょっとお休みしなさいって事なんだよ。』
木の子 『薬箱に風邪薬あったの。
まだ使用期限切れてないから、食後にこれ飲んでみたら?
氷枕も、作ってきたよ。』
星夜 『・・・悪いね。』
木の子 『ほら、外見て。
いいお天気だもの、牧場仕事も楽だわ。』
星夜 『ああ、ホントにいいお天気だ・・・。』
木の子 『じゃ、おかゆ食べ終わる頃、
林檎すりに、又来るね。
先にすっちゃうと、色変わっちゃうから。』
星夜 『うん、いただきます。』
星夜 (木の子ちゃん、ありがとう・・・。)
木の子 (さあ、今日は忙しいわ、がんばらないと!)
その日、木の子ちゃんと葉の子ちゃんは、
いつも星夜くんがやってくれる牧場仕事を、
二人で一生懸命やりました。
動物たちのお世話と、お客様への配達は、
絶対お休みできません。
どうしてもやらなければならない仕事を先にやる事にしました。
・・・・・そして、
それらが終わった時には、
もうとっぷりと日が暮れてしまいました。
カボチャの収穫はあきらめて、明日にする事にしました。
木の子ちゃんと葉の子ちゃんは、もうクタクタ。
いつも星夜くんは、よく働くなぁ、大変だなぁと思っていましたが、
こんなに大変だったとは・・・。
・・・星夜くん、ゆっくり休んでね。
木の子ちゃんと葉の子ちゃんは、ベッド入ると、
すぐ、ぐ~~~っすりと眠りにつきました。
・・・そして次の日、外に出てみると。
納屋の前の手押し車に、何と昨日収穫しそこなった、
カボチャが積み上げてあるではないですか!
二人は、びっくり!!!
こ、これは、一体どういう事?!!
誰が、収穫してくれたの???
カボチャだけではありません。
薪も拾い集めて、束ねてあるし、
キノコもカゴの中にいっぱい。
星夜くんのためのすり林檎用の林檎もあります。
やりたくても、やれなかったお仕事が、
全部やり終えてあるのです。
?????
どーーーなってるの???
サッパリわかりません。
木の子ちゃんと葉の子ちゃんは、
不思議で、不思議でたまりません。
星夜くんは、まだ熱が下がらず寝込んでいるので、
星夜くんのわけは、ありません。
誰かが収穫や採集をしてくれたのは、とてもありがたいのですが、
誰だか分からないと、気になって、気になって・・・。
それでも、今日も又お仕事が沢山。
気にしてる暇もありません。
木の子ちゃん、葉の子ちゃん、
さあ、今日もがんばりましょう!
(出演者:Jerryberry Berry 木の子ちゃん
&
Jerryberry Penny sleepy 葉の子ちゃん
&
Jerryberry Berry sleepy 星夜くん)