琳派墨絵保存倶楽部・部誌 「なてし子」

江戸琳派の祖、酒井抱一家に伝来する本格的な琳派の画法を継承している「琳派墨絵保存倶楽部」の活動日誌ブログです。

春の連歌会(オンライン連歌)

2020年04月09日 | 教室案内
第3回 オンライン連歌会(参加者3名)―半歌仙
 
・花も葉も 光と影の 春の山
・月もとまどう 疾きこと
・散歩道 やさしさ香る 箒のおと
・笑む人の 花散り敷くところ 
・目を瞑り、背中の日差し いつくしむ
・コロコロ駆ける 子供たちかな
・キリンの背 サファリの遊具 すべり台
・順番待つ子 上着ぬぎすて
・晴れ着きて 入学式の きよらかさ
・祝いの席に さくら ひと枝
・この日待ち 禁酒も明けて 頬ゆるむ
・未来を願い 盃 交わす
・おほみ空 日かげ照りそう のどけさや
・伸びる道筋 幾多もあれど
・風に乗り 勢いつけて 走り出す
・つばくらめ 飛ぶ 山さくら花
・花びらも 芝生広場を わたりゆく
・すべての花に 春の息吹や
 
 
 
初めてのオンライン連歌会でした。オンラインならではの楽しみも見つけました。
「花の定座」「輪廻」といった、連歌のルールは承知していたのですが、今年は皆
お花見もできなかったのです。そんな年に、何故わざわざ花を控える必要があるでしょうか。
最後の3句も全員が花を詠んで、まさに花尽くしのクライマックスにいたしました。
 
「すべての花に」は、「すべての人に」(生けるものに)、という意味です。
この最終の句(あげ句)が出てきた時には、皆、喜びででどよめきました。
まさにこれが、今の私たちが言いたかった事!と。
 
・すべての花に 春の息吹や
 
こうして、今この時の「春の連歌」が出来上がりました。
 
琳派墨絵クラブ

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