2019年10月14日、
琳派墨絵クラブは5周年を迎えました。
中学生時代の酒井抱道先生(琳派・雨華庵6世)との出会いから、
琳派の墨絵、ならびに日本画を研究する日々、
そしてひょんなことからアメリカでの大学勤務。
帰国後に一般の会社勤務をしながら、琳派の墨絵に本格的に取り組みました。
その内、海外に向けて日本文化のご紹介として、国際的に水墨画の体験レッスンを
開始いたしました。それが「琳派墨絵クラブ」の始まりで、2014年の10月14日のことです。
水墨画や日本画に使用する道具が、人口減のために失われてしまわないように、
興味のある方は誰でも出来るようにとの思いから開講した体験レッスンでした。
思いがけない事に、海外の方だけではなく、日本の方々も興味を持ってくれ、
定期レッスンの開講につながっていきました。昨年は表参道に事務所を開所しました。
この5年間を支え、応援し励ましてくださった皆さんに、心から御礼を申し上げます。
この5年間程、長く感じられた年月はなく、それというのも、それまでの私の人生とは比べ物に
ならない程の多くの出会いを頂いて参りました。
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「琳派の墨絵について」
琳派の墨絵は、日本の美意識とともに、江戸時代の日本の付け立て画を伝える、
大変歴史的で貴重なものです。
いつも、私はお会いした方々にはっきりとお断り申し上げているのですが、
偉いのは琳派のご先祖様たちです。まったく私じゃありませんので、私は”お伝えするだけ”です。
私は先生を大変尊敬していて、琳派の酒井先生から教わったことや、先生の墨絵の素晴らしさを、
皆さんに”お伝え”しているのです。
琳派というものを、私は「知恵の宝庫」だと常々考えて思っております。
そして、わたしが酒井先生から教えて頂いてきた事は、
未来の世界中の文化をより美しくより豊かにするものである、との確信から
このように活動して参りました。
俵屋宗達、本阿弥光悦、それから、その当時に関わりの合ったであろう、すべての皆さんのおかげで、
琳派はその姿を見せ始めました。
それから、尾形光琳がいて、弟の乾山と、また周りのすべての人達が出会い絡み合って、
活動を支えました。
そして、酒井抱一がいて、お兄様がいて家臣がいて、奥様がいて、
たくさんの出会いがあって、いつの間にか、酒井抱道先生と私の出会いがございます。
覚束ない足取りの私でございますが、どうぞ社会のお役に立てますように、
これからも活動を続けて行かれます様、精進いたしますので、
これからも何卒よろしくお願い申し上げます。
琳派墨絵クラブ