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日本一寒い町=陸別インフォメーションサービス

 
北海道陸別町 & 日本南極地域観測隊(JARE)情報をお届けします!

尾張の国を探索

2017年06月21日 | 南極記

ご無沙汰です。

先週末、名古屋を旅してきました・・・

私自身は特に目的もなく・・・ 妻の韓流アイドルのコンサートツアーに同行・・・
昨年の武道館に続いて2回目の同伴。やっぱり「誰だ?あのお兄ちゃんたちは・・・」といった感じ。

でも・・・

俺にも、目的がちょっぴりあった・・・

熱田神宮の参拝

そして、メインはこちら・・・

ココにある


こんなアトリウムよりも・・・

本題はこれ!

南極観測船2艘目の「ふじ」。
第7次隊から第24次隊までの18年間、苦難の後悔を遂げた強者です。

そういえば・・・

帯広在住の佐藤Iさん。
8次隊の観測船乗組員として南極に行ったとのことで、私が陸別を出発する前に貴重な財産を見せてくれたな~っ。
ということを思い出しつつ、じっくりと見学してきました!

「ふじ」の船内をちょっぴりご紹介・・・

こちらは観測隊寝室、2代目しらせ(私が乗った船)とはあまり変わりがありませんでした。

蝋人形が余りにリアルすぎで、生身?。声をかけたくなるほどでした。
現在と同様、とても過ごしやすそうです。

ちょいとショッキングだったのが、「ふじ」の乗組員の生活環境・・・

船倉の一室に三段ベッドが所狭しとギッシリ。過酷であっただろう乗組員の苦労に感謝です。
多分、士官クラス以外の方は、ココに収容されていたんだろうなーと。
狭いスペースに100以上のベッドを確認できました。

佐藤Iさんもココで生活していたんだろうな~っと思うと感慨深いものを感じました。
ベッドには、家族への想いをしたためた「落書き」が残っていました。


南極海で航行するふじの勇姿・・・

当時は「チャージング」といっていた砕氷航行の形

海水を船体に含み、前後に水を移動させて、氷を割っていたようです。

現「しらせ5003」は、艦橋の下に左右の動揺を制御するための水を蓄え、砕氷航行しているようです。
今は砕氷航行のことを「ラミング」と読んでいます。

ふじ5001&初代しらせ5002、現行しらせ5003との大きな違いは、
しらせ5003は砕氷航行時に、海水を撒きながら海氷表面の雪を溶かして、前進するところにあります。

名古屋の保存・展示場では・・・

南極観測船の歴史を一目瞭然でお勉強できるほか・・・


なんと言っても、「実物」があるので、南極観測60年の一端を垣間見ることができると思います。

お時間がありましたら、名古屋港へ行ってみてはいかがでしょうか?


南極:昭和基地の今・・・

2017年04月30日 | 南極記

ご無沙汰してました。

53次観測隊でご一緒した
58次越冬隊で昭和基地在住のYasuさんとukkopuさんから情報提供がありました。

まずは、Yasuさんから届いた驚きの一枚・・・(みなさんには何の変哲もない写真かもしれませんが・・・)
 
昭和基地周辺の海が「パックリ」と開けてます。 
私か行った時は、「しらせ」が接岸できないほどの氷と雪だったんです。

53次は、こんな感じでした・・・
 
アングルがだいぶん違いますが、真ん中に見える岩山が上の写真のそれです。
ご覧のように、海と陸地の境目は全くわからない状況でした。
岩山の前に小さな氷山も確認できます。

チョイと、しらせ昭和基地接岸の歴史を調べてみました・・・

しらせは、氷厚1.5mまでは通常航行が可能なのですが、
氷が厚くなると、氷に船を乗り上げて自重で氷を割りながら進む「ラミング航行」で砕氷します。

こんな感じです・・・
 

58次隊は、ラミング回数たったの114回で接岸。
57次隊は、ラミング回数931回で接岸。
56次隊は、ラミング回数過去最多の3187回で接岸。
      (氷厚4m、積雪2m)
55次隊は、ラミング回数2227回で接岸。
54次隊は、2年連続で接岸断念。
53次隊は、ラミング回数2422回、昭和基地沖合21km地点で停留、接岸断念。
      (氷厚5m、積雪71~135cm)

という結果でした。

短い夏もおわり、徐々に開けた海も凍り始めているとのこと。
昭和基地では毎年11月20日頃から翌年の1月20日頃までの約60日間,白夜が続きます。
太陽の昇らない極夜は6月はじめから7月10日頃までの約40日間です。

間もなく厳しい季節がやってきますねっ。
Yasuさん、ukkopuさん、研究のご成功と、元気にそして楽しく基地を守ってくださいねっ!
 


稚内から「しらせ」の勇姿

2016年09月12日 | 南極記

南極OB会北海道支部の稚内メンバーから
稚内港に停泊する砕氷艦「しらせ」の勇姿が送られてきましたので紹介します。

 
 

しらせの一般公開はたいへんな人気だったようで、子ども達がとても喜んでいたとのこと。 

行きたかったな~っ!

それにしても・・・
浸水した地域もあって台風等の災害対応でお忙しい中での、南極観測60周年記念事業の実施。
稚内実行委員のみなさんはクタクタだったのではないでしょうか?
本当にお疲れ様でした!そして、ありがとうございました!


南極観測60周年記念

2016年09月04日 | 南極記

ご無沙汰でした・・・

「砕氷艦しらせ5003」が国内巡航のため、稚内市の末広埠頭東岸壁に寄港します。
今度の週末(9/10・11)は、一般公開もされます。
平成25年に十勝広尾港に寄港して以来、3年ぶりの北海道来訪になりますね。 
ポスターに掲載されているとおり、しらせの一般公開の他、
稚内市のみなさんで組織する実行委員会で、様々なイベントが準備されているようです。

+αの情報です。(私の稚内訪問歴から・・・)

ノシャップ岬の「稚内市青少年科学館」。(今回イベントの「極地展」会場)
南極観測の貴重な資料が数多く展示されています。
実際に昭和基地で使われていた建物や雪上車、越冬隊員が生活する居室のレプリカなど・・・

東京の立川市にある南極・北極科学館にも劣らない充実した内容です。

さすが、犬ぞりの訓練地だった稚内。過去3名の市職員が南極観測隊として派遣されているだけあって、
力の入れ方が違うな~っと、実感した稚内訪問の一幕でした。

私自身、今回は稚内訪問が叶いません。
9月23日から25日にかけて、「APRCラリー北海道」がココ十勝+陸別で開催されるため、
会場設営などの準備作業があり、とても残念です。

 
私が往復2ヶ月間、同室のジョーさんとお世話になった、しらせ136観測隊寝室。是非覗いてきて下さい。

南極観測隊の端くれから、観測60周年記念事業のご案内でした・・・ 週末は、是非、稚内へ! 


返り咲きの日本一!

2016年01月08日 | 南極記

今朝の陸別、4:19a.m.に氷点下-21.0℃を記録。
他をぶっちぎっての寒さ日本一でした。

12月29日から9日間連続の日本一でしたが、
昨日は0.3℃差で2位に甘んじてしまいました。

でも、さすが陸別。本日は堂々の日本一という結果に。

原住民としては、平年より冷え込んでいないな~って感覚ですが、
1980~2010年の30年間の日最低気温の平均と比較すると、
これがどっこい平年並み・・・

ちょっと物足りない感じがしますが、そんな結果です。


話題は南極記に変わりますが・・・

南極滞在中の2012年の今日・・・
何をしていたかな~っと回帰してみました。

こんなコトをしていました。
 
パンジードリルという特殊機械で、写真後方に見えるデルタアンテナの2号機建設の仕事。

紅白の40mの高さがある鉄塔を支える控え線のアンカーを埋め込む穴を掘っていました。
現地でいきなりレクチャーを受けてのぶっつけ本番。
難儀した記憶が蘇ります。(ちなみに、54次隊で無事2号機は完成しました。)


それで、南極ついで・・・

元旦から札幌円山動物園で、
冬の特別展「南極・北極展」&「南極クラス」が開催されています。2月11日まで・・・。

南極の美しい写真展示や観測隊が着用する防寒着試着撮影会などのイベントも。


中でも・・・

元:南極観測隊が、貴重な経験を映像を織り交ぜてトークする「南極教室」。

過去4回観測隊として参加し、越冬隊の経験を持ち、
53次隊夏隊でとってもお世話になったミサワホームの「南極熊さん」が1月9日(土)に初登場します!
   南極熊さんの自己紹介イラストです。実は、とってもよく似ています。


ということで、久しぶりの再会のため、明日1/9は円山動物園に行ってきます!

帰りのしらせで一緒だった52次越冬隊:稚内市役所職員のイッチーも札幌に来るということで、
札幌の夜を楽しんで来たいな~っと思っています。 

イベントの詳細は、「 札幌市円山動物園HP 」でご確認を! 


で・・・

ちゃっかりですが、53次隊のヨシミもあって、陸別町PRコーナーも設置していただいています。
ポスター展示とパンフレットの配布程度しかできませんでしたが・・・

第35回しばれフェスティバルのPRもさせていただいています!
私自身は、明日午後には現地入りする予定です。ガンガンPRさせてもらいます!



興味のある方は、是非、札幌市円山動物園:動物科学館情報ホールへお越し下さい!
たくさんのご来場をお待ちしています!


1月5日は・・・

2016年01月05日 | 南極記

今朝の陸別、5:57a.m.に氷点下-22.0℃を記録。
今季最低、元旦から5日連続の日本一という結果でした。


昨日、しらせが昭和基地に無事接岸し、氷上輸送などが始まっているようです。

見ました? 十勝毎日新聞電子版の 「 南極を切り撮る 」 

しらせが昭和基地に接岸する様子が克明にレポートされていますよ。
是非ご覧下さい!

私自身、しらせ接岸に立ち会うことができなかったので、
ワクワク&ドキドキで、塩原記者の新着記事が心待ちで、頻繁にチェックしている次第です・・・


で・・・

1月5日、2012年の我は何をしていたかな?・・・ってコトで、過去の記録を確認・・・

翌1月6日のコンクリートプラント稼働初日を迎えるに あたって、
骨材となる砂利と砂を現地調達する作業にいそしんでおりました・・・

昭和基地(東オングル島)は、強固な岩盤と、それが風化したガレキと砂が堆積した地質。
コンクリートの骨材(砂利&砂)は現地調達しなければなりません。

南極観測が始まって50年超、基地周辺の採掘できそうな所はすでに手が入っていて、
良質の骨材を確保するのがとても困難だったため、島内調査した記憶が蘇ります。

57次隊、夏季ミッションの完遂を祈るばかりです・・・


もう一回だけいい・・・、南極行きて~っっっ!



しらせ、昭和基地に接岸!

2016年01月04日 | 南極記

日本時間、本日1月4日午前7時15分(現地時間、同日午前1時15分)

砕氷艦しらせが無事、昭和基地の沖合500mに接岸したようです!
おめでとうございます!


※写真は2012.2.21:南極海に停泊するしらせ(しらせ帰還時にヘリから撮影)

私の参加した53次とTONOさんが参加した54次は、残念な結果となってしまいましたが・・・

55~57次の3年連続の接岸、良かった良かったぁ~
この後は、忙しく氷上輸送が行われているんだろうな~っ。 

昭和基地に接岸したしらせの勇姿をこの目で見たかった・・・
同行記者の十勝毎日新聞社:塩原さんのリポートが楽しみです。 

十勝毎日新聞電子版PRESENTS 「 南極を切り撮る 」 是非ご覧になってください! 

 


昭和基地に第1便!

2015年12月24日 | 南極記

今朝の陸別、7:22a.m.に氷点下12.8℃を記録。
それほど冷え込みませんでしたが、全国ランキングは第3位タイでした。

で・・・

飛びましたね第1便。日本時間の12月23日午後7時とのこと。

かちまい:塩原記者のリポートによると、
昭和基地の第1印象は、仮面ライダーの特撮現場・・・
なるほどっ!やっぱり人によって見え方が違うようです。

十勝毎日新聞社電子版「 南極を切り撮る 」でご確認を。

わたしの第1印象は、ダムの工事現場or火星といった印象でした。
4年前の12月23日、わたしも昭和基地に降り立ちました。

まずは、記念写真・・・ 2011年12月23日(金)午後3時頃(現地時間)に撮影

作業用のアウターはまだピカピカです。

到着したその日から、早速仕事がスタートした記憶が蘇ります・・・ 
 


第57次南極観測隊情報

2015年12月06日 | 南極記

12月2日、第57次隊南極観測隊が空路オーストラリアパースに向けて日本を発ちました。
今はオーストラリアで、しばしお別れとなる文明圏での生活を送っていることと思います。

で・・・

57次隊には・・・
我が地元紙:「十勝毎日新聞社」の塩原記者が同行記者として参加しています!

十勝毎日新聞電子版 南極特集 『 南極を切り撮る 』 http://kachimai.jp/feature/antarctica/

ほぼ毎日、情報が発信される予定のようです。記者という視点からの南極リポート。とても期待できます。
※無料で閲覧できますが、一部、新聞本体に掲載された本文を閲覧するには会員登録(有料)が必要です。

特に「しらせ」からの情報発信は、通信データ量の制限があり、私自身はお伝えすることができませんでしたが、
そこは同行記者の特権??? 行き帰りそれぞれ約1ヶ月の艦上生活も紹介されることでしょう・・・

塩原さんとは、派遣決定以降、いろいろと情報交換させていただきました。
僭越ながら、南極の先輩としてのアドバイスも・・・ (表も裏も含めて???)

プロが撮影する南極の映像とリポート・・・
きっと、4年前のあの時の記憶を呼び起こしてくれることでしょう・・・ ワクワクしてますっ。


塩原さんっ、ガンバってきてくださいねっ!ここ日本一寒い陸別町からも応援しています!


是非、この記事をご覧のみなさんも、塩原記者の『 南極を切り撮る 』。お楽しみください!


回想:1月7日

2015年01月07日 | 南極記

今朝の陸別、7:17a.m.に氷点下9.2℃までしか下がらず。
全国ランキングは、第49位という結果でした。

低気圧の影響で、昨日の夕方にはプラス3.3℃まで気温が上昇。
雨が降り、その後気温が下がって、道路f凍ってツルツル。
という状況でした。

今日は気温が話題にならないので、南極の思い出を紹介します。

2012年1月7日

通称:パンジードリルをオペレーション、
岩盤に穴を掘る建設機械。南極用に開発されたドリルマシンです。

写真後方に見える赤と白の鉄塔「デルタアンテナ」2号機を建設するにあたって、
その鉄塔を支える控え線のアンカーを埋設するために掘削しているところです。

前日の夜に、設営主任の「小久保っち」から
「明日はパンジードリルで穴掘りねっ」と突然のご指名。打合せにはなかった作業内容でした。
見たこともない機械を操縦するので、ドキドキして深酒したことを思い出します。

午前中に
パンジー(大型大気レーダー:PANGY)建設グループの平田さんからレクチャーを受け、
午後から、いきなりのいざ本番。一人きりでの作業が始まりました。

レクチャーでは、平田さんが簡単そうに操作していたのですが、
やってみると機材の設置やレバー操作など、微妙な調整が要求され、
相談する相手もなく、一人で悪戦苦闘しました。
何穴掘ったか正確には覚えていませんが、10穴以上は掘ったと思います。

残念ながら、しらせの昭和基地接岸ができなかったため、
デルタアンテナの物資の到着が大幅に遅れ、
土台とアンカーの設置に止まり、53次隊では建設に至りませんでした。

が…

54次隊で無事建設が完了したというニュースを聞き、
自分の掘った穴がしっかりと鉄塔を支えているんだな~っと安堵したものでした。

長々とすみません。
今後も南極の思い出を綴りたいと思います。ヨロシクお付き合いください!