2024.5.25
高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人無しに 巻2-231
歌人:笠朝臣金村歌集
訓み:たかまとののへのあきはぎいたづらにさきかちるらむみるひとなしに
現代語訳:高円山の野のほとりの秋萩は、空しく咲いて散っているだろうか、見る皇子さまもいないのに。
高円山は奈良の春日山と地獄谷を挟んで南方の462mの山。
聖武天皇の時代には、狩りが行われたり、季節の野遊びが行われていました。
笠金村は奈良時代中期の歌人で、役人としては下級だったようです。
志貴皇子亡き後の、野辺のむなしさを詠んでいます。
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