好きなだけ。それだけ。

いろんなこと
見えないようにしてくれないかな。
かまわないでくれないかな。
あたしバカだからさ、
誘ってくれたら断れない。
だから必死で予定を詰め込んでいるよ。
あなたと遊ぶ暇なんてできないように。
そう考えることが
全く吹っ切れていない証拠。
吹っ切る気なんてハナからない。
ずぶずぶずぶずぶ。
深みにはまる。
何かを期待するわけではない。
ただ好きなだけだ。

白紙

よくもまぁ、
しれっと、さらっと
いつもどおり電話をかけてきて
遊びに誘ったり泊まりに来ようとするもんだ。
あたしにとっては大切だった色んなことが
あなたにとってはなんてことないことだったんだと
つくづく思い知らされて
悲しいとかそんなん通り越して情けなくなる。
どの口がそんなセリフ吐くんだか、と
罵りたくなるような
呆れるようなことばかり
もう言わないで。
嫌いになったら楽かもしれないけれど
嫌いになれないし、なりたくもない。

あなたが計画してみんなが祝ってくれる誕生日なんて
ちょっと酷です。苦しいです。
だから当日を避けてほしいと思う。
気づいてほしいし気づかないでほしいこの気持ち。

こじらせ屋

泣いていいときにしっかり泣いておかないから
もう泣く時期は過ぎたでしょって頃に
気持ちをこじらせる。
めそめそとしか泣けない。
わんわん泣きゃいいのに。


あなたと私の間にあったこと。
そんなの可愛いあのコは知らなくて
知る由もなければ必要もない。
でも無かったことになどできなくて
だからって触れてほしくもない。
なんて厄介な女。


仕事に救われている場合でもないが
仕事があって良かったと思う。
とりあえず忙しくてよかったんだ。
考えずにいる時間が作れる。


中途半端に強くなっちゃってまぁ。
なんてことないわ、次行きましょ
ってそれぐらい強ければよかったのに、と思う一方で
わんわん泣き叫んで被害者面して当たり散らすぐらい
弱くてみっともない自分ならよかったのに、とも思う。
今の自分が一番タチが悪い。

ラストシーン

そっかそんな結末か。
ちゃんと教えてほしかった。
あたしはやっぱりちっとも特別じゃなかった。

好きだった。
大好きだった。
本当に好きだった。

あたしで

寝顔が愛しすぎて
なんでこれを独り占めできないのかと苦しむ。
寝ないよ、ほんとだよ、と子供みたいに笑いながら
車のシートをたっぷり倒し
私の下手な運転でも安心した表情ですやすや眠っておきながら
寝てないよ、とへらへらしながら体を起こすあなたを何度も思い出してにやける。
あなたが倒したシートはしばらくそのままにしておく。
車ん中で一緒に聞いたラジオで爆笑したフレーズは
みんなと集合した後、
誰にも通じないのに思わず口にするあなたがかわいい。
ねっ？って表情でこっちを見るからきゅんとする。
すたすたみんなが歩く中、
何で立ち止まってるんだろうと思ったら
私が横に来たら何も言わずにただ歩きだす。
そんなのうれしすぎるじゃないか。
期待するじゃないか。

久しぶりにとてもとても人を好きになって
戸惑うし幸せだし、
でもやっぱり叶わないから届かないから苦しい。

あの子のこと、なんでまだ好きなのよ。
あたしでいいじゃん。