2007年秋の夜 うみづりといふもの

秋の夜。
前々から会社の人と約束をしていた海釣りへ行くことに。
恥ずかしながら海釣りはまだ二度目だ。

ハゼを釣るので道具は適当で良いと言われたため、
竿は100円ショップの竹の竿。
糸も100円ショップの糸。

それに、釣具屋で買った針と浮きと青イソメ。

何とも手軽な装備だが、別にこれで充分らしい。



ポイントは会社から電車で数駅の東京湾埋立地のとある場所。
公園に、ハゼつりの為の施設があるという場所だ。

適当に仕掛けを作り、適当な長さにイソメを切り、適当に放り込む。

浮きが動く、抜く、カニ。
浮きが沈む、抜く、カニ。

カニ

カニ
カニかにカニ

水深が浅すぎるのか、釣り上げられるのはカニばかり。
暗くて種類はわからないが、磯ガニ辺りだろう。
ハゼが釣れない、困る。
坊主というのは勘弁だ、きちんとした竿をもって来るべきだったか。

それから10分以上経ってからか、もう一人がちらほらとハゼを釣っている中
いらいらしている俺にもハゼが！！

これは……マハゼッッ！！（キラーン


意味もなくポージングを取りつつ、バケツの中へ。


とりあえず一匹釣れたので満足して
他のいい場所がないか探し出す。

少し歩くと、深みにせり出した大きな岩があった。
とてもよいポイントだ、ためしに放り投げてみる。

着水した途端に浮きがぐぐぐっ！　っと沈む。
慌てて引き上げようとすると、糸が円を描くように引っ張られる！！
どう考えてもハゼじゃねえ！
興奮と緊張のまま釣り上げてみると……
なんだか、銀の体にとがったヒレ、口と眼がでかい。


スズキ……？

そう、スズキ。釣り人にはまだセイゴと呼ばれる小さなサイズ。
大きさ的には20cmほどだろうか。
体高があり、横幅もあるためかなりのボリュームがあるように思える。

かなり興奮していた俺は、脚を石から滑らせて磯にはまってしまったりしたが、
バケツへと駆け込んでスズキを投入。


その後、同じくらいのサイズのスズキを一尾釣って終了。


もう一人は別の場所で釣っていたが、
同じサイズのスズキと、はぜを数匹釣っていた。


全部貰って帰路に着く。
コンビニで氷をかって氷〆して、家に持ち帰った。




焼いて喰ってみる。
旨かったな。



スズキ……塩焼き
ボリュームのせいか焼くのに時間がかかるが
ホクホクの身は旨い。身が薄味であるために軽く醤油を数滴垂らすと良い。
味ぽんとかになると味が強すぎて負けてしまう。

マハゼ……塩焼き
頭からバリバリ……といきたかったが、頭は固いのでそれ以外。
骨も食えるのがいい。白身で結構上品な味がする。
味としてはスズキよりもしっかり感じられるので、醤油は不要。
てんぷらでも食べてみたいところだ。