WoodSound~日綴記

山のこと、川のこと、森のこと、その他自然に関することをはじめ、森の音が日々の思いを綴ってみたいと思います

ユーミンの凄さ

2018-04-14 | Music
ユーミンが45周年のベストアルバムを出した。

ユーミン・松任谷由実が、
なぜこれほどまでに我々の世代を中心にして支持されるのか。

これはまとめあげれば一本の論文になりそうだが、
簡単に・・・

一番言えることは、それは私たちが、
追体験できる歌詞を歌っているからではないか。

もちろんユーミンは女性だから、
女性からの視点で歌っている。

対して男性はもし自分が女性だったら
あるいは自分が好きな女性はこう思うかな…
こんな風に女性に思って欲しいという願望も入っているように思う。

それは、女性から見れば男性にとってはある意味独りよがりで、
自己中心的な眼差しであるのだが、
ユーミンの凄いところはその両者を、
上手くリミックスさせているところだと思う。

例えば「雨のステイション」
「新しい誰かのために私など思い出さないで~」
こんなこと、女性が本当に思っているかどうか?

かといえば「DESTINY」で、
「どこへ行くにも着飾ってたのに~
 今日に限って安いサンダルを履いてた」
 
こういう女心ってどどちらかというと
男性側から見た女心であってそれを女性の代表である
ユーミンが代弁しているところに
上手さがあるように思う。

ともすればそれは男性に媚びて生きいる女性という
設定になりやすいのだけれど、
それを真っ向から否定している。

ちょっと誤解しやすいのだが、
「いちご白書をもう一度」なんかの、
「あの頃はせつない」ソングがある。
それはかぐや姫の神田川なんかになぞられる
いわゆる四畳半ソング。
(実は四畳半ソングという言葉を生み出したのもユーミンなのだが)
それは、それでその頃の哀しさを歌っているのだが、
それ以上の何者でもない。
あの頃は貧しくて哀しかったねという話。

ユーミンの歌にもそれはあるのだが、
どちらかというとちょっと裕福で、
アメリカの基地なんかの雰囲気(「ランドリーゲートの思い出」など)がして、
侘しさだけではない若者の代弁者という感じがする。

「よそゆき顔で」の
「よそゆき顔ですれ違ったら、いやな奴だと笑ってもいい
 よそゆき顔ですれ違ったなら、それまでだった恋~」
なんて曲を聴くといゃぁ、参りました。
私の思うとおりには行きませんでしたなんて言うしかない。

現代のようにコミュニケーションの手段が、
いろいろある世代には共感できない部分もある思う。
「青いエアメイル」
「5年いいえ8年たってたずねたなら
 声もかけれぬほど輝く人でいてほしい」
待つ、ということができない世代にもはや
人類はなってしまった。
待つということって人間の心情として、
実はものすごく大切なことなのに・・・

私が今回言いたかったのは、
恋心に関してユーミンは女性の視点から歌っているのに、
男性に対してもこういう恋をしたいのに…
歌っているという凄さです。

45周年を機に思い至って、
他にもいろいろユーミンに関しては書きたいことが
あるのですがとりあえず第一弾として
思って投稿いたしました。

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