『冬の輪舞』特別版

2005-05-15 03:06:16 | 映画とドラマ
このドラマは昼ドラのダメダメ例だと思うのですが、スペシャルを放映するということは視聴率が良かったということなのでしょうね。本編放映時は最初は真剣に見ていたのですが、途中からダラダラ見るようになってしまって最後の一週間くらいはTVをつけているだけの状態だったので、今回のスペシャルで最後の方を確認しようと思って見てみました。
まずは本編の感想から。とりあえず昼ドラの悪いところが確認できるドラマでしたね。第1部はとても良かったのですよ、いしのようこ演じる母親(しのぶの育ての親、千鶴子の産みの親)が死ぬまでは。美しい伊豆の景色を背景に描かれるしのぶと両親の葛藤、しのぶと千鶴子の織り成す複雑な運命のアラベスク。女優さんたちはとても爽やかで脚本もとても丁寧に書かれていたのですが、第2部からは途端にボロボロ・・・しのぶはいつのまにか自分の気持ち最優先の頑固な女になってしまい(視聴者にはそう見えるぞ)、しのぶの夫であり千鶴子の不倫相手である男が性格的にもルックス的にもどうしても魅力的に見えず(エピソード的にも何もない)、どこが良くて二人で取り合っているかが全然理解できないので登場人物の誰にも感情移入できなくなってしまったのですね。第3部になったら、肌のツヤツヤたしのぶと千鶴子がどう見ても30代後半には見えず、千鶴子の中学生になる娘・百合役の女の子の演技がウザすぎてイライラするので、TVは付けていてもあまり画面を見ない毎日になりました。
ここで注目すべきなのは、こんな状態になっていてもTVは付けているという「昼ドラマジック」ですね(笑)いや、「笑っていいとも→ごきげんよう」の流れで自然に付けているというのもあるのですけどね、本当にイヤだったらTVを消すでしょうと。今では、昼ドラ(『危険な関係』)が終わった後は2時からのワイドショーが下らなくて大嫌いなのでブチッと消してしまいます。どんなに辟易しても、昼ドラには最後までストーリーを確認しなくては気がすまない何かがあるのですよね。そしてスペシャルも見てしまったわけですが。どう見ても40代半ばに見えない、若々しいしのぶと千鶴子(しのぶ役の遠野凪子は『アタック№1』では高校生役ですよ(爆))。映画だったら外見から完全に役作りをして演技を評価されるところなのでしょうけれど、昼ドラは「何あれー!絶対40代に見えないわよねー!」と奥様方の井戸端会議のネタになることを意図的に狙っているのかも知れません。そういう意味ではこのドラマは成功なのでしょうか?突っ込みどころが多くてネタ満載ですものね^^;
そして今回のスペシャル。「その後」が30分位で描かれていたのですが、娘の百合が結婚式をあげた教会でしのぶと千鶴子が永遠の愛を誓うという終わり方でした。それまでの過程で二人に感情移入ができなかったので『牡丹と薔薇』のような妖しさへのゾクゾク感も無いし、『真珠夫人』のような感動の大泣きも無く、「なんだかなー」と思ってしまいました。
とりあえず面白かったのは、『いいとも』に番宣で出演した千鶴子役の黒坂真美が「主婦に受けそうな昼ドラのタイトルは?」というお題に対して「真珠主人」と答えていた事でした。こういうセンスはやっぱり顔が「よゐこの有野似」だからでしょうか(違)

『冬の輪舞』公式ページ

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