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Four Season Colors

現代詩と映画、読書、ゲーム、スポーツなど雑文を掲載
詩集4冊(各110円)をAmazon「Kindleストア」で販売中

のうてん

2023-07-12 | 
のうてんをまっすぐ

げんこつをうたれて

いいわけをぐだぐだ

たいくつをしのいで

こうかいをおそれる

のうてんにまっすぐ

いかづちにうたれて

おおげさにぐらぐら

たいくつにさかまく

こうかいにさよなら

のうてんはまっすぐ

ひびいてはうたれて

のびしろはぐんぐん

たいくつはしらない

こうかいははるかに

読書のよもやま(2023.07.10)

2023-07-10 | 雑文
「極夜行前」角幡唯介(文春文庫)

太陽のない極夜の北極圏の旅を記録し、大佛
次郎賞を受賞した「極夜行」の準備期間を記
録した本作。

本屋で2022年10月第1刷を見て、思わ
ず「嘘やん」ととても小さく呟く。

本屋に行く頻度は確かに減ってしまっている
が、逃してはいけない書籍を半年以上も見逃
していたという体たらく。

それくらいに角幡さんの探検記録の書籍は楽
しみにしており、サクサク読み終わり、期待
どおりに満足する。

「極夜行」は著者が集大成の旅の記録と自認
するもので、とても面白いが、相当に気負っ
ているという印象があった。

しかし、本書はその準備記録として、文体、
内容ともに気負いなどなく、著者の初期作品
群からのユーモアも見える。

極夜を旅することの意義ではなく、著者にと
って極夜を旅するということは、どういう位
置づけか。

まだ回数をこなしていない、旅慣れていない
頃の記録は、まさしく原点として、確かにこ
こにある。

この新鮮な、著者曰く「若くてガムシャラだ
った」旅は、様々に、あらゆる意味で大切な
瞬間を切り取っている。

作品の性質も方向性も異なるから、本編とど
っちがということはナンセンスであり、どち
らもそれぞれとても面白い。

今や北極圏犬ぞり冒険家(おじさん)となっ
ている、とても素敵な人生の角幡さんの、そ
の色を決めた決定的な作品。

読めば「極夜行」を読みたくなるし、「極夜
行」を読んでいれば、読むと「前」の記録な
のに、なぜか「後」の余韻を楽しめる。

この前なのにアフターな、エピローグなとこ
ろが、とてもいい。

この先、色と位置づけの定まった角幡さんは、
どういった書籍を出していくのかが、今は興
味のあるところである。

SCARLET

2023-07-06 | 
いつもおなじ夢を見る

楽しいままの未来飛行

次に見る日を宙に見る

単発モノのSF超大作

いつもおなじ夢を見る

進むがままの現実行路

月に見る緋を昼に見る

連続モノのサスペンス

ツキイチ映画館(2023年06月)

2023-07-03 | 雑文
月に一度は、映画館で新作を。2023年の
6月は、「M3GAN(ミーガン)」(アメ
リカ)。

5月までのように、これといった作品もなく、
観る映画に悩む、ある意味今年のデフォルト
のような6月。

某高齢者の大冒険もちらっと頭をよぎったが、
あまりにも見え見えのアレなので、正気に戻
り思いとどまる。

といって積極的なものもないので、もはやハ
リウッド系の新作ならなんでもいいや、とい
うくらいで本作をチョイス。

ストーリーは、姪っ子のためにAI搭載人形
を制作するが、自己学習する人形が指示を無
視しはじめ、さあ大変というもの。

AIモノ、人形モノとしては、テンプレート
どころじゃないくらいテンプレートな起承転
結が、スムーズにきれいに展開される。

その導入(きっかけ)と終着(アンサー)を
記憶に残す、無駄のないつくりは好印象。

最近の無駄に長いだけの作品とは違い、やる
べき展開のみをテキパキ進め、結果102分
となりました、という感じ。

超大作ではなく、すごい良作というわけでは
ないが、出来ることを(は)最大限に取り組
みましたという丁寧さ。

細かくみれば粗もあるし、無理を通している
ところもあるが、元々トンデモが許されるテ
ーマでもある。

肩の力を抜き、大きな期待もせずに観る分に
は、その分は期待通りに満たしてくれる。

映像もサウンドも可も不可もなく、俳優さん
も違和感ある人もなく、すんなり世界観に入
り込め、(短いし)最後まで居られる。

とはいえ、じゃあ積極的におススメかといえ
ばそんなこともなく、まさに映画館に行きた
いけど観るものがない時によい。

まあ、普通の人は、そんな状態は基本ないの
であるが…。