直木賞、獲りました!
帯に書かれた一節に惹かれて、何気なしに手に取って読んだ作品が受賞するなんて・・・なんだかうれしいです(^ム^)
「どうしてであろう、と歯をくいしばる。
どうしてだろう。
私には、どうしてこんなものしか、こんな男しか寄ってこないのだろう」
短編が5つ。
強烈なインパクトってのはないんだけど・・・・・・。
自然と目の前に映像が浮かび上がるような、小さな頃の、友だちの家に遊びに行った時の、友達のおうちのなかでの出来事を、ふと思い出させてくれるお話があったり、どうしようもないカレシに魅かれて気づけば逃避行・・・「わたしにはこの人しかいない。」でも、「わたしのことは見てくれてないんだなぁ」って気づかされる女の子の話があったり。
ハッピーエンドで終わるのは1編だけで、ほかは「気づけば」悪い方へ悪い方へいってしまった・・・自分ではどうしようもない運命に絡みとられるかのように・・・という感じの話でした。
とくに「芹葉大学の夢と殺人」という短編は、自分の学生時代のある先輩を思い出させるようで・・・ドキッとさせられました。
逆のパターンで、これ絶対行ける!って思った作品が賞を逃すと審査員はボンクラかって突っ込みたくなります。
私が一番悔しかったのが「空飛ぶタイヤ」が直木賞を逃した時。
あれはぜったい◯菱から圧力かかってた。
辻村さんは女の子のいやらしい感情のごちゃごちゃを書かせたら結構すごいですよ。