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SENgoKU anD VISIon -乱世を追う-

戦国・江戸時代 武将 甲冑・刀剣・茶道具 博物館・美術館・城・茶室などを巡る拝見記。その他の雑記もあり。

2008 彦根城博物館 拵-井伊家伝来刀装選-

2020-09-29 | 探訪
今回は彦根

彦根城博物館

拵-井伊家伝来刀装選-
期間:7月17日(金)~8月18日(火)

井伊直政所用 黒蝋色塗鞘大小拵

井伊直孝所用 黒いぢいぢ塗鞘大小拵
井伊直孝所用 朱漆塗蛭巻鞘大小拵


井伊直弼所用 黒蝋色塗鞘大小拵

金梨子地菊紋蒔絵鞘糸巻太刀拵
12代・直亮が光格上皇より拝領した。

ここからは常設展示

古瀬戸肩衝茶入 銘 夏山


共筒茶杓 銘 ゆふ月 井伊直弼作

七宝唐草文小釜
平戸藩主・松浦鎮信好み

2007 本能寺大賓殿宝物館 本能寺寺宝展と信長×光秀

2020-09-24 | 探訪
今回は京都

本能寺

大賓殿宝物館

本能寺寺宝展と信長×光秀
期間:5月18日(月)~9月30日(水)

伝光秀公御兜
鉄錆地六十二間筋兜に三鈷剣の前立が付く。光秀の曾祖父ともされる明智玄宣の兜の前立も同様の三鈷剣が付き、それを踏襲したとされる。
某所にある伝光秀甲冑の兜も三鈷剣ですが、どちらが先なのでしょう・・・
定家中法度
天正九年十二月四日の年紀を持つ、明智家中の禁止事項を定めたもので、内容としては京都へむやみに近付かないように注意したり、織田家の他の家臣に対する気配りをしている。
京都で何か悪いことを起こしたり、他の家臣と争いになったりすれば、それは信長の耳に入る分けで、その事をよほど光秀は恐れていたのではないかと思わせる。
香炉「三足の蛙」
三足の蛙とは正式には青蛙神という名で、前足が2本、後足が1本の3本足のヒキガエルの霊獣で、それを模したのがこの唐銅香炉であり織田信長が所持していた。
伝説では本能寺の変の前夜、突然この三足の蛙が鳴き出し、異変を知らせたとされる。

他には光秀の短冊や宇多国宗の短刀、朝倉義景の硯など拝見しました。

2007 大阪くらしの今昔館 和紙の建築模型

2020-09-18 | 探訪
今回は大阪

大阪くらしの今昔館

特別展「和紙の建築模型 建築起こし絵図―茶室と社寺と即位図と」
期間:6月3日(水)~7月12日(日)

「本展では、和紙で作った建築起こし絵図を一堂に展観し、平面図や立面図では分からない建築空間の魅力を楽しんでいただきます。併せて、茶室「蓑庵」(大徳寺玉林院・重要文化財)の原寸模型を展示し、実物大の建築空間も体験していただきます。」(公式より)

近衛信尹書状
十六日付、中井正清宛。信尹が「20日か21日ごろ牡丹が盛りなので見に来るよう」正清を招待した手紙。
近衛邸といえば桜が有名ですが、家紋にも使われている牡丹もあったよう。非常に私的な内容となっています。
宗祇像
脇息にもたれた姿の連歌師・宗祇の肖像画。上部の賛は近衞基熙筆による宗祇の歌が記されている。
淀藩主・石川憲之所持の写しで、江戸幕府に仕えた大工棟梁中井家に伝来した。

茶室の起こし絵図では三大国宝の「待庵」「如庵」「密庵」や
大徳寺高林庵(紹鷗好、四畳半)
北野高林寺(利休好、二畳台目)
本圀寺(織部好、四畳半・十七畳座敷)
誓願寺竹林院(織部好、三畳台目「儒安堂」)
天龍寺真乗院(細川三斎好)
八幡山滝本坊茶立所座敷(松花堂昭乗)
東山養源院(遠州好、長四畳)
伏見奉行屋敷(遠州好、十畳座敷)
大徳寺寸松庵客殿(佐久間将監好、「蜂房蟻穴」額)
と今は失われた茶室の在りし日の姿を想像することが出来ます。
また大徳寺玉林院茶室「蓑庵」の原寸模型もありましたが、「蓑庵」の見どころである赤みのある壁に、長い藁すさを用いた土壁は再現されておらず残念なところ。

展示品は江戸幕府に仕えた大工棟梁中井家に伝来したものが大半で、紹介していませんが城郭や寺社、内裏の絵図などもあり大変見応えがありました。


2007 逸翁美術館 わびとサビとはどう違う?

2020-09-11 | 探訪
今回は大阪

逸翁美術館

わびとサビとはどう違う?
期間:5月30日(土)~9月6日(日)

丹波太鼓胴水指
赤土部を塗って焼かれ、側面には黄褐色の厚い釉が掛かる。青磁のものがよく知られているが、それとはやや異なる形をしていて面白い。
松花堂昭乗所持。
白楽茶碗  銘「大堰川」  尾形光琳作
大胆な箆使いが特徴的な筒茶碗。白楽であるが灰色がかっている。
底に「宝永戌子 光琳」箱に「青々削之 乾山省」とあり弟・乾山が兄・光琳が造ったと認めている。
赤筒茶碗 銘「こがらし」  本阿弥光甫作
やや外側に開き、腰を張り出した姿の茶碗。光悦の四角茶碗に似るが、口部や高台は異なる。
逸翁が茶会で使用しようとしたところ割れており金継を施して使用された。

その他、宗旦の竹一重切花入「ソリ」、蒲生氏郷茶杓、長次郎黒楽「老松」など拝見出来ました。


2007 福井県立歴史博物館 天下人の時代

2020-09-05 | 探訪
今回は福井

福井県立歴史博物館

特別展「天下人の時代~信長・秀吉・家康と越前~」
期間:7月18日(土)~8月31日(月)


太刀 銘 行光
刃長186.5cm。室町時代、加賀の刀工・行光の作。
姉川の合戦で、朝倉家の武将・真柄直隆が使用したと伝わる大太刀で、後に白山比咩神社に奉納された。
寛永五年(1628)拵を前田利常が造らせ奉納した由来が記された黒漆塗刀箱が附属する。
朱銀振分塗伊予札二枚胴具足
兜には金箔押しの角脇立が付き、朱色の袖、籠手には溝江氏の家紋である一つ木瓜紋が付く。
具足櫃には溝江長氏が朝倉義景から拝領した旨が記されているが、現在の甲冑は一部別の部品が組み合わされているようだ。
針薬方(米田家文書)
足利義昭や熊本藩細川家に仕えた米田貞能が永禄9年(1566)に書写した医薬書で奥書には明智光秀が近江国高島郡田中城に籠城した時に口伝したと記されている。
内容は明智光秀が知る「越州朝倉家之薬」である生蘇散なる薬の作り方を挙げたもの。
光秀の動向や知識、朝倉家との関係などがうかがえる新出の資料となっている。
太刀 銘 江州住百国 秀康所持之
室町時代、近江の刀工・百国の作。
刀身に「佐佐木大明神」とあり、裏銘「秀康所持之」から結城秀康が所持した事が分かる。
越前松平家伝来。
十文字槍 銘 広正
室町時代、相模の刀工・広正の作。
結城秀康の次男で後に福井藩三代藩主となる松平忠昌が大坂夏の陣で使用したとされる。
越前松平家伝来。

明智光秀の前半生や織田信長のルーツに関わる資料、秀吉の三国国割構想の記された書状など中々見れないモノを多く拝見出来ました。

2007 樂美術館 樂歴代 用の美

2020-09-01 | 探訪
今回は京都

樂美術館

樂歴代 用の美 −作陶の広がり−
期間:3月14日(土) 〜 9月6日(日)


黒樂茶碗 銘 勾当 長次郎作
千宗旦より寿軒なる人物に贈られた。

「勾当」蓋裏 千宗旦筆
「勾當寿軒公進之 咄々 旦(花押)」とあり

向獅子香炉 長次郎作
箱書きに「利休所持」とあることから長次郎作と推定されている。確かに宗慶・常慶の獅子香炉に比べて原始的に思える。
仙台伊達家伝来。

織部釉樂茶碗 銘 光陰 道入作
織部焼写。ノンコウの研究心の表れた作品。
北村美術館で同じ様式の茶碗を拝見した事がありますが、現在5椀が確認されているそうです。

「光陰」蓋
金森宗和・鷹司輔信書付
ノンコウと宗和は同時代の人物だが、接点が見当たらない。宗和と言えばやはり御室焼・仁清な訳で、楽焼を使っている様子は見られない。

赤樂兎香合 道入作
私はノンコウの才能に微塵も疑問を持ったことがないのですが、この顔を見るとちょっぴりその自信が揺らぎますw

蓮下絵百人一首和歌巻断簡 本阿弥光悦筆
もとは巻物であったが関東大震災で被災し、残ったものものは断簡として各所に残されている。
こちらは後鳥羽院の歌の部分。

今回は茶碗以外の焼物、水指・花入・懐石道具とかなり多種多彩な展示。その中でもノンコウの人面兎がインパクト大でしたw