
サントリー美術館
東京ミッドタウンにある美術館。前回は「天地人」展で来てます。

東京ミッドタウン5周年記念 「毛利家の至宝 -大名文化の精粋-」
期間:4月14日(土)~5月27日(日)
「「東京ミッドタウン」建設地は、旧防衛庁跡地として知られますが、遡れば江戸時代当時、長州藩毛利家の下屋敷があった由緒ある土地でした。今回の展覧会は、山口県防府市にある公益財団法人 毛利報公会(毛利博物館)の特別協力を仰ぎ、毛利家ゆかりの宝物の中から、毛利家の基本史料である文書類や、肖像画、甲冑武具、調度類、華麗な能装束、茶道具を中心に、かつて毛利家に伝来した貴重な作品も併せて、絵画・工芸の名品を一堂に展示します。」(公式より)

絹本著色毛利元就公画像
山口市・豊栄神社蔵。毛利博物館蔵は後期に展示されるが、顔の向きが左右逆なの以外はそっくり。
仁如集尭の賛が上部にあり、それによると1562年元就66歳の時に描かれた寿像との事。
毛利興元画像
毛利隆元自画像(下絵)
毛利輝元画像
毛利秀就画像
全員が毛利家の当主であり、それぞれ毛利元就の兄(興元)・長男(隆元)・孫(輝元)・曾孫(秀就)。
隆元の物は自画像だそうで、顔の部分は別紙を貼って描き直すなど実に入念である。
毛利元就所用 色々威腹巻
阿古陀形筋兜に三つ鍬形。朱・白・紫の三種の糸で威した腹巻。
毛利元就所用 紅地桐文散錦直垂
紅地に桐紋を配した鎧直垂の名品で「集古十種」にも載せられている。1560年将軍・足利義輝より与えられた。
白鷺図
毛利隆元筆による花鳥画。雪舟の影響を受けているそう。
隆元は早死にした事もあり偉大な父や優れた弟達(吉川元春・小早川隆景)に比べて影が薄い存在ですが、意外な才能を持っていたようです。
大江広元所用 鞭 納袋付
鎌倉時代の非常に珍しい物で元就が納袋を作らせ宮崎八幡宮に奉納した。
大江広元は源頼朝の側近として活躍した人物で、四男の季光が毛利氏の祖とされています。
毛利元就・吉川元春・小早川隆景 短冊和歌
毛利家を代表する3人の和歌。今回の特別展では唯一の吉川元春・小早川隆景関連の展示。
竹茶杓 銘 一松 千利休作
千利休より毛利輝元に与えられた茶杓。輝元は利休に茶の湯を学んだと伝えられています。
今回の展示は美術館らしいチョイスといった感じで、一番の目玉も雪舟作の国宝「山水長巻」となっています。博物館が行なうならまた違った展示となったと思います。
それと同じ展示にしても毛利博物館で観るとまた違っていて面白い。毛利邸と庭園とのセットで一度味わって観てほしいところです。