はい。こちら農水省製麺局ラーメン課

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浪速の中華そば藤平

2005-05-07 10:05:19 | ラーメン店調査 (36~40点)
ライト系トンコツを売りにする新店。焦がしネギをスープ表面に振りかけるスタイルは、熊本ラーメンに相通じるところがある。100円で替え玉が可能であることからも、九州ラーメンの趣を濃厚に匂わせるものだと判断されよう(本当は、同じ九州でも、熊本系は通常替え玉システムをとらないのだが、それは置いておこう)。

麺は黄色い細麺。縮れが強く、弾力性のありそうなタイプだ。茹で加減は柔らか目。「麺硬」で注文してもまだ柔らかい。

実食。

スープは、浪速の中華そばというよりは、むしろ熊本系ラーメンに近いテイスト。ただし、熊本ラーメン独特の豚骨臭や揚げネギの風味は、東京人や大阪人にもスンナリと受け容れられるよう、大幅に緩和されており、その代わりに化学調味料の旨味で食べさせる造りとなっているようだ(もちろん店側にそのような意図はないとは思うが)。それ故に、スープは一応、程々に美味い万人受けするようなものとなっているのだが、やはり化学調味料を多用することによっては、旨味に深みが出ない。

色が強い麺は、鹹水を大量に使っているように見えたが、実際に食べてみればそれほど気にはならないレベル。強い縮れは、巧みにスープを絡めてくるし、コシも強さは麺の伸びを防止するのにも一役買っている。有名処に例えるならば「がんこ」に通じるところがあるのかも知れない。

具は、この店が特に自信を持ってアピールするポイントらしかったので、僕もそれなりの気構えを持って臨んだのであるが、残念ながらそれほどアピールするほどのものではなく、強い印象は残らなかった。ただし、九州トンコツ系ラーメンの具としては、チャーシューの出来がなかなか良かったことだけは付け加えておこう。

また替え玉システムをとる店にありがちなことなのであるが、同じ「麺硬」という硬さで注文した場合であっても、スープに浸けられて出てこない替え玉の方が、一杯目にスープに入って出てくる状態の麺よりも、硬い場合が多い。「藤平」もその例に漏れず、替え玉の方は麺のコシが極めて強く、噛むとシコシコと歯応えもよろしい。非常に満足いくものであった。当然完食。いま書いたように、このような事態はそれほど珍しくはないのだが、それでもここまでデフォルトと替え玉の麺のクオリティに差がある店も少ない。またひとつ勉強になった。

(1)麺10点、(2)スープ13点、(3)具3点、(4)バランス7点、(5)将来性5点の計38点。

チェーン展開されているラーメン屋としてはなかなかの出来であろう。フランチャイズ店という性質上、これ以上の上積みはなかなか期待できないとは思うが、そこそこの満足は得られる一杯だ。


所在地:笹塚
実食日:02年5月

採点方法について
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