プランを書いてて思ったこと
プランを書く。このご時世、個人レイアウトでもプランをCADで書く人は結構いるのではないかと思いますが、私はまだまだ紙に書いてプランを書いてます。CADが出来ないので簡易なCADというかフリーでDL出来る、既製品のレールがシンボル化してて任意の配置が作れるアプリも試して見たのですがいまいち使いこなせないので紙から脱せないのが正直なところです。紙に書く時って常に立体を意識しながらしっかり平面に書くのが結構難しいんですよね。そこが3DのCADで図面を起こせるとすごく楽なんだけどなぁと思うわけです。それでも空間把握は必要ですけれど・・・。
ということで前回から特に進捗は無いので似たような話になるのですが今回は地面のレベルを中心に話していきます。なんせこれがプランニングで一番難しいのでいろいろ言い訳したいのです。
地面の高さそのもの
まずは線路を敷く地面の高さを決めなくてはいけません。レイアウトを乗せる架台(テーブル)の高さはこの話からは一旦外します。あくまでレイアウトボードからの高さです。大前提にボード(大概は木の箱か木枠だと思います)そのものの天板があるとしてそこを0mmとします。人によってはこの面を基準にして山を作るなら発泡樹脂や張りぼてで嵩を増し、谷や水面を作るなら天板や側板を切って溝を作ります。天板を最も低い土地の高さにする人は基準の高さまで均一に発泡樹脂などを積層して削ったりさらに積層して山谷などを作ります。前者は余計な高さはない分、ボードそのものの加工が発生するので加工精度が求められます。後者の場合は高さはありますが加工は発泡樹脂の切削なので比較的容易ですし多少のリカバリーも可能です。どちらを選ぶにせよ大事なのはどこのセクションを基準の高さにするかです。最も広い面積のエリアなのか、狭いけど電気の配線などが混み合うエリアなのか、プラン全体で最も中間の標高なのか等重視すべき点も様々です。これもプランニングしている内に変わったりするのでいつの間にかどこが基準の標高なのか分からなくならないように注意が必要です。
基準の標高が決まったら次は他のエリアの高さです。一般的な規格、道床付線路の立体交差の建築限界に準拠した高さで割り振るか?それともその半分、1cm刻みにするか?線路が水平に敷設される部分についてはどの単位で標高設定するか、ここである程度ルールを決めておくと良いかもしれません。これが勾配を配置する際に影響が出たりします。
ちなみに山については私見ですが、可能な限り頂上は線路設備よりも高いところにあると良いです。斜面の途中でボードが途切れている場合などはあまり気にすることではありませんが、稜線が両側(=2方向以上)しっかり存在する場合はかなり意識した方が良いです。でないとプリン山の頂上に線路がある感じになってしまいます。万が一、ループ線の中心に山の頂上がある場合は上手く処理しないとプリン感が半端ないです。この場合はループ線の一部をトンネルにするなどして山の中心とループの中心をずらすとプリン感はだいぶ減ると思います。
谷底、海などの水周りについても、海が存在する場合は海底を最低レベルに設定しそこから川を遡って行く感じに標高設定すると良いです。ただ、シーナリーの構成上高さの基準が統一出来ない事もありますので、その時は上手く隣の土地をバッファーにしてギャップを薄めるようにします。そうすると例えば、海抜0m地帯に川を作っても違和感をなくせますが、これは大きなレイアウトでないとなかなか出来ない場合があります。
問題は勾配から・・・
さて、主立ったエリアのレベルを決めたらそれぞれを結ぶ区間に勾配を配置していきます。出来ることなら勾配は緩い方が良いですよね?ここで自分の頭の中で空間把握がどれだけ出来ていたがが試されます。勾配の値は、例えばJR・国鉄系の路線なら2~3%台に収まるようにしたり、登山鉄道なら7~8%まで許容したりとなるべく情景が破綻しないように配置したいですよね。コンパクトなスペースの場合はどうしても緩くするのは無理な事も多くなりますが、ある程度の大きさがある場合はなんとかゆとりのある勾配配置にしたいですよね。それでも無理な勾配が出来てしまう場合はどちらかのエリアの線形を直すか、エリアのレベルそのものを変えるかして対処するしかありません。しかし、エンドレスのプランを組んでいる場合は登ったら下り、下ったら必ず登らなくてはいけません。登り・下りのどちらか一方を調整したら自然と反対側も調整が発生する可能性が大いに生まれます。これは常に発生しうる事だと念頭に置いてプランニングした方が良いです。これが自線同士の重なりだけならまだしも複雑なルートを辿る複線の内外周り同士だったり、複数路線をもつレイアウトでそれぞれの路線同士が重なっていたり・・・。と例え図面上では重なっていなくても、実際に線路を敷いたら重なっていたなんてことは往々にして起こり得ます。そして、これが何カ所も出てくると線路同士の調整が延々と続くことになりいつまで経っても先に進めなくなります。工事がストップしてしまう一因です。
ここでスタートの話に戻る
結局は、多少のギャップはあったとしてもそれぞれの線路の位置関係をどれだけ3Dで把握出来ているか、どれだけ正確に紙に書いたときに落とし込めるか?でその後の作業の進み具合が変わっていきます。何気なく聞いた線に少しでも遠近感・立体感が出たりすると、のちのち大きなズレとなってしまいます。これが人によっては意外と気付かないうちに立体で書いてしまっていたりするので実際に線路を敷いたら勾配はおろか、そもそも線路がボードに収まらない等の問題が発生してしまいます。ちなみに傾向としては図面に遠近感が付いていて奥に配置したもの、つまり図面上では紙の上面に書いた内容ほど小さい縮尺になっていることが多いようです。こういった問題を回避するためにも荒いプランニングから常に定規と電卓で直線・曲線の長さ、曲線の半径などを数値化して把握しておくのが良いと思います。
ということで、私も線路の長さ・半径を把握しながらレベルや勾配配分をやっているのですが調整が多数発生してます。図面の時点で「こんなはずでは」状態になっており、おかげさまでプランニングもなかなか前に進みません。
一つずつ検証して問題をつぶしていくしかないようで、プラン完成までもうしばらく時間掛かりそうです。
ブログ書いている時間あったら手を動かせと言いたい。でもダレてきたので一旦休憩ということで・・・。