goo blog サービス終了のお知らせ 

Loomings

映画・舞台の感想や俳優さん情報等。基本各種メディア込みのレ・ミゼラブル廃。近頃は「ただの日記」多し。

『プレステージ』~魔法使いたち

2007-06-21 14:07:41 | HJ&CB・プレステージ
ときどき
また『プレステージ』小ネタ。今回は重要人物の一人、ニコラ・テスラについて。
実在のテスラの経歴や功績は、公式サイトまた劇場パンフレットでも確認できますが、見易いところで下記などを。
Wikipedia
電気史偉人伝

セルビア系ハンガリー人だったテスラ、上のサイトの画像を見ると、デイヴィッド・ボウイと言うより、同じくセルビア系のエリック・バナに似ている気が……

映画『プレステージ』でも原作『奇術師』でも、このテスラとトーマス・エジソンの確執が、アンジャー(エンジャ)とボーデンの確執の向こうに見え隠れしています。
そのエジソンの経歴や業績については今更言うまでもありませんが、同じく下記をご覧下さい。
電気史偉人伝

映画で、「(同一人物の瞬間移動など)マジシャンの仕事ではなく、ウィザード(魔法使い)の業だ」という台詞がありましたが、実際に「魔法使い」と呼ばれていたのは、上の記事にも記述があるようにエジソンです。
彼がライマン・フランク・ボーム作『オズの魔法使い』(1900)のモデルであることは既に有名ですが、1939年の映画『オズの魔法使』(こちらは「い」がつかない)では、はっきりそれが判る演出がなされていました。
あやしげな装置を操作して、光の明滅と音響でイリュージョンを現出させる「おそろしき大魔法使い」またの名「おそろしき大ペテン師」──エジソンの本質はそういうものだと、当時から思われていたのかも知れません。

一方テスラもテスラで、その業績への評価は別として、あやしい発言も多々あり、現代でもカルト教団やトンデモ(疑似科学)系の人たちにその名を利用されることも多いです。
日本では、今から十数年前、某教団が引き起こした事件絡みで彼の名がメディアに頻出したことがあり、ご本人の与り知らぬ所で全く迷惑な話だと思いました。
かのテスラコイル(共振型変圧器)も、UFOの原動力だと言われたりして、エジソンが現代の魔法使い=ペテン師の原型なら、この人はフィクション世界のマッドサイエンティストの原型だったのではないでしょうか。
原作『奇術師』では、テスラは映画以上に胡散臭い人物として登場しますが(でも、根はいい人)、原作、映画ともに、あの作品に於けるテスラの扱いは、世間(?)の彼に対するそういう視点や扱い方自体のパロディだったかも知れませんね。

テスラコイルについては、今でも科学ショーに登場したり、個人で製作・実験されている方も多いようで、その一部はチューブで見られます。とりあえずこちらなどを。紫の稲妻が綺麗です。
http://www.youtube.com/watch?v=uZkCjcsKjjg

映画『プレステージ』の宣伝も、「マジック」ばかりじゃなくて、テスラコイルの盛大なパフォーマンスでもやれば良かったのにねぇ。
──と呟いたら、「そんなの辺り一面の携帯が壊れるから駄目」と言われました。それもそうか……

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『プレステージ』~奈落の底 | トップ | 『真夏の夜の夢』(1999) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

HJ&CB・プレステージ」カテゴリの最新記事