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高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

日本列島は東アジア地域の台風の防波堤?

2016年03月01日 | 太平洋島嶼国
NASAが過去150年間の台風・ハリケーン・サイクロンの進路を1枚の図面にまとめたものを
http://earthobservatory.nasa.gov/IOTD/view.php?id=7079
上記URLで公表している。その図をお借りして眺めているといろんなことがわかる。



米国からのニュースでニューヨークがハリケーン襲来で非常事態宣言となることが最近多い。
大西洋のハリケーンの強度はこの図で見る限り西太平洋のハリケーンよりは色が淡い(弱い)。
それでも東京よりも緯度の高いニューヨークまでハリケーンが襲っている。

一方、西太平洋をみるとフィリピン・台湾・琉球諸島・日本列島などへ強い台風が襲来するが、
そこで衰弱してしまうようで、大西洋ほどにはアジア大陸の高緯度地域を強い台風が
襲うことは少ないようだ。

これらの列島群は、同時に環太平洋火山・地震帯を構成するものであるから、
台風・地震・火山などの災害のかなりの部分を引き受けていることとなる。

そして台風については大陸への波及を食い止める防波堤の役割を果たしていることとなる。

この苛烈な自然災害頻発列島に耐えうるような頑丈な先進的インフラを構築してきた
わが国などの先人たちのご尽力と技術力の歴史には大いに誇りを持つべきであろう。

また、この図を見れば赤道・熱帯地域を挟んで見事に台風・ハリケーンなどが、
北半球側と南半球側に分かれることがわかる。
赤道・熱帯地域に沿って台風が発生・進行しない帯状の領域があるようだ。

つまり、今回のフィジーや2年前のバヌアツのような亜熱帯地域のほうが甚大なサイクロンの
被害を受けやすいことは分かる。

おそらく地球の急激な温暖化はこうした亜熱帯地域での台風・サイクロン被害を激化させる。
そして地球上で最も赤くなっている日本の南方地域の台風群は今後より強大化して、
大きな被害を日本列島地域などにもたらすであろう。

台風・サイクロン被害を避けるためには赤道周辺に移住するのが望ましいのかもしれないが。

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