南十字星からアジアQZSS(日)/IGSO(中・印)を眺める

グローカルイースト視点
アジアQZS/IGSO軌道モニタ
高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

2020 01/06 アンカー日本BSAT-4Aに交代 今週末新中輪3-3はピークアウトBD-IGSOペアと準三姉妹太陽合状態に 次いで印NavIC東西両輪2衛星南下中

2020年01月06日 | アジアンQZSS(日)/IGSO(中印)軌道
2020 01/06 3倍拡大アニメGifのアンカーを日本のBSAT-4A(2017-059B NORAD 42951)衛星に切り替えました。中国気象衛星のインクリが大きいため、アンカーを基準とした赤道赤線が日周的に南北に引きずられていました。従って3倍拡大でのN2YO利用のURLは以下のようになります。
https://www.n2yo.com/?s=42951|42917|36828|37256|37384|37763|37948|41434|42738|37158|42965|39635|40547|41241|44441|43286|43539|44204|40938|40549|44709|44337

この衛星軌道が錯綜する東経110度赤道付近のアンカー衛星の選択は難しく、衛星軌道面が錯綜するとき、N2YOサーバがアンカーを別の衛星に勝手に遷移する現象が多発していました。当時試しにアンカーを中国気象衛星にしてみたところ安定にアンカー保持ができたので、そのままにしていました。数日前からBSAT-4A衛星アンカーを試して、BSAT-4Aであればアンカー遷移が起きていないので、インクリの小さい日本のBSAT-4A衛星に変更することとしました。ちょうど本日午前10時半JSTには以下の図のように赤道上でQZSなどが並んでいることがわかります。


なお2倍拡大の方は以下のURLのように、
https://www.n2yo.com/?s=42917|36828|37256|37384|37763|37948|41434|42738|37158|42965|39635|40547|41241|44441|43286|43539|44204|40938|40549|44709|44337

アンカー衛星はQZS-3GEOのまま継続していますので、念のため。

今週末には北上する新中輪3-3が初体験太陽合を生起しますが、ピークアウトしたBD-IGSOペアと準三姉妹太陽合状態となるでしょう。この準三姉妹は半年後の7月には南下編隊太陽合を生起するでしょう。


年末を飾ったBD-IGSO三姉妹(東輪3,中輪3-1,西輪6)の三機編隊の南下は見事な同期太陽合を見せてくれました。この三姉妹が半年後の6月に見せる北上する三姉妹編隊の太陽合生起での同期ぶりでの再会が楽しみです。春4月と秋10月にやはり見事な三機編隊同期太陽合を見せるIGSO三姉妹(東輪1,中輪7,西輪4)とともに、アニメGifにおいて一番見応えのあるところです。昨年末に軌道投入された新中輪3-3を加えて、本年からは準三姉妹の太陽同期合を生起するようです。

つまり北斗IGSO系は、トリプル三姉妹が(準)同期太陽合編隊飛翔を、半年ごとに北上と南下を交互に切り替え、年間で合計6回生起することになるでしょう。

ついでインドNavIC東輪1Eと西輪1Iが別々に太陽合へ向けて南下してきています。緊迫の中東情勢とインドNavIC西輪などGNSS/RNSSとの関連にも注視する必要があるでしょう。

以下のQZS/IGSO軌道描画フォームにアニメGIFを記録します。
2020 01/06 QZS/IGSO軌道の2倍拡大アニメGIFを記録します。


2020 01/06 QZS/IGSO軌道の3倍拡大アニメGIFを記録します。


前年比較しての同期差のズレの変化が、インドペアや中国三姉妹や日本QZSS各機において、どのようになるのかが興味深いところです。IGSO/QZSSの軌道運動位相差を太陽系慣性座標(前世紀での歴表時系)規模で捉える基準として、太陽合同期状態の分析が効果的といえるでしょう。まずはしっかりとした2年目のデータを揃えることを目標とします。

インド・太平洋宇宙連携の中核となる大国インドの宇宙大国化動向などユーラシア上空のQZSS/IGSO軌道運動を、測位衛星と太陽との天体エベントに注目して頂くことができればと思います。


平成期の日本宇宙陣は欧米のMEO重視の壁を乗り越えて、先駆的RNSSとして脱MEOという大胆なQZS計画実現を頑張りぬきました。これが、アジアのGNSS情勢のMEOからの脱皮、端的にBDSS-IGEO/IGSOの充実を産み出しました。日本はQZSSを月面探査日印協力を基盤に軌道運動・測位へ活用展開を目指すべきでしょう。

中国側は日本QZSSの自立した踏ん張りを見守りながら、将来のIGSOエコシステム構築の展望を描いているでしょう。これがインドのIRNSS NavICや、ロシアが計画中のポストGlonassたる高々度亜QZSS型衛星軌道セグメントの実現にも大きな影響を与えるでしょう。
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