南十字星からアジアQZSS(日)/IGSO(中・印)を眺める

グローカルイースト視点
アジアQZS/IGSO軌道モニタ
高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

2019 06/11 本日から華かな6月BD三姉妹(東輪IGSO-3、中輪BDⅢーIGSO-1 西輪IGSO-6)太陽準合並列生起状態、BD東輪から次々と IGSO/QZS軌道

2019年06月11日 | アジアンQZSS(日)/IGSO(中印)軌道
2019 06/11 合ピーク総括したばかりのわが国のQZS-2に続いて、本日からBD三姉妹編隊(東輪IGSO-3、中輪BDⅢーIGSO-1 西輪IGSO-6)の太陽合が、東輪IGSO-3を最初に準合として、華やかな三姉妹の北上の舞いが始まった模様です。

2019年4月に打ち上がったばかりの中輪BDⅢーIGSO-1の太陽合が、3機編隊の中央かなり東寄りで三姉妹の北上の舞いに加わります。

BD三姉妹(東輪IGSO-3、中輪BDⅢーIGSO-1 西輪IGSO-6)の各太陽合の同期一致度がどの程度に達するのか、3機の合ピーク時期がどのように配置されているかの推定は興味深いでしょう。

レガシー歴表時を刻みながら太陽を焦点とする惑星軌道を公転する地球は、同時に自身が世界標準時を刻みながら自転しています。

地球自転に同期する静止衛星GEOの親族であるQZSS/IGSO衛星群は、それぞれが年に4回程度、動的に太陽合を引き起こしているわけです。

上記の20世紀レガシー歴表時という壮大な時系概念は、21世紀に太陽系全体での用途については太陽系座標時(TCB)で、また地球近傍での用途には地心座標時(TCG)で置き換えられています。その両者の計算は巨大な係数行列で与えられ、計算機を経由して瞬時のインスタンスが生成され、利用されています。

春秋分にのみ赤道上で太陽合を生起するGEOよりも、QZSS/IGSOの軌道運動のほうが、世界時・歴表時系との関係性を太陽系の外側視点で客観化できる自由度が高いといえるのではないでしょうか。

これが本ブログが太陽系の外側からの視点を「南十字星から」と題してQZS/IGSOの太陽合を素材として記録していることとつながるであろう、長いお話のポイントでもあります。

こうした炎上しやすい堅い話は抜きにしまして、アジアのQZSS/IGSO軌道運動を、目が離せない華やかで際どい人工天体の重要エベントとしてだけでも、太陽合とその並行同期の連続的生起を楽しめればよいのではと思います。

以下のQZS/IGSO軌道描画フォームにアニメGIFを記録します。
2019 06/11 QZS/IGSO軌道の2倍拡大アニメGIFを記録します。


2019 06/11 QZS/IGSO軌道の4倍拡大アニメGIFを記録します。


平成期の日本宇宙陣は先駆的な脱MEOという大胆なQZS計画実現を頑張りぬきました。これが、アジアのGNSS情勢のMEOからの脱皮、端的にBDSS-IGEO/IGSOの充実を産み出しました。

中国側は日本QZSSの自立した踏ん張りを見守りながら、将来のエコシステム構築の展望を描いているでしょう。これがインドのIRNSS NavICや、ロシアが計画中のポストGlonassたる高々度亜QZSS型衛星軌道セグメントの実現にも大きな影響を与えるでしょう。

中国測位衛星セグメントについて、見ないふり知らないふりではなく、脱MEO一番乗りを果たした日本視点からのアジア長期戦略を描くことが重要でしょう。
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