南十字星からアジアQZSS(日)/IGSO(中・印)を眺める

グローカルイースト視点
アジアQZS/IGSO軌道モニタ
高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

21.11.14 本日印NavIC-1B,1Dペア準太陽合状態に入る 日本QZS-2は月末頃に太陽合へ

2021年11月14日 | アジアンQZSS(日)/IGSO(中印)軌道
2020 11/14 東京新感染352名 太陽合順序拡大図付き:印NavIC-1D,-1Bペア, 日本QZS-2,中BD3-IGSO-1,IGSO-3,IGSO-6三姉妹の順?

2019 11/14 NORAD最新リスト スキップ? NavIC東輪1D-西輪1Bペア、次にBD-IGSO三姉妹(東輪3,中輪3-1,西輪6)太陽合に注目2019 11/14 爆......

2021.11.14 本カテゴリーのしばらくのブランクの間にも,後継QZS-1Rの脱皮モニタリングは目が離せない状況が続いています.

本日,インドNavIC-1B,1Dペアが準太陽合状態に入りました.
月末には日本QZS-2の太陽合が続きます.引き続き日本の宇宙戦略にとって充実の秋にしたいものです.


2010年に打上げを開始した日本QZS4機体制の貴重な経験の蓄積の上に立って,後継QZS衛星の打上げシリーズに入ります.そして来年度にかけて後継QZS3衛星含めて,7機体制への発展を目指しているとのことです.この後継QZS衛星がスムーズに皆さんのスマホで受信できる(当ブログでは,これを「スマホ脱皮」ないし「脱皮」と呼びます)ことを,内閣府QZSS司令塔には熱く期待しましょう.

日本QZSSは,中国やインドの円軌道IGSOとは異なり,より高度な軌道管制技術を要する,離心楕円の整った8の字軌道を描いて飛翔しています.当カテゴリーでは引き続き太陽合追跡に注目して,年周天文学的に後継みちびき衛星を記録してゆく予定です.また長期的かつ大衆的な立場から,人口が爆発的に増大しているインド・太平洋地域の視点から後継QZS/IGSO軌道のモニタを予定します.

2022年2月の北京冬季五輪時期において後継初の新QZS衛星が,2周波GNSS受信対応スマホでキチンとDual受信できる(当ブログでは,これを「脱皮」と呼びます)ところまでを期待しましょう.後継2機のGEOが脱皮できないとなると,寿命が近いとされるQZS-1を除くと,スマホでは3機のQZS軌道型衛星しか今後も受信できないこととなってしまいます.QZS-GEO3機の脱皮はないということになるでしょう.

上記のN2YOサーバによる本日のアジアンQZS/IGSO軌道群図を、以下のQZS/IGSO軌道描画フォームにアニメGIFを記録します.
QZS/IGSO軌道の3倍拡大縦アニメGIFを記録します.


この半年ごとに生起するNavIC -1Eペアの遠近交代のタイミングが、ちょうどQZS-1軌道太陽最短距離が交差するのは日印の宇宙空間ご縁の偶然的発見といえるでしょう.インド太平洋経済構想に日本QZSSとインドNavICが果たすべき役割の鍵を暗示しているかもしれません.

衛星の軌道6要素は、春分点や軌道仰角や昇降点引数など殆どが太陽中心座標系と密接しています.太陽合エベントは衛星軌道運動の特徴を把握できる優れたキーといえます.特に月面着陸などの将来実験においてIGSO/QZSSの軌道運動位相を太陽系慣性座標(前世紀用語で歴表時系)規模で捉える基準として、太陽合同期状態の活用・分析が効果的といえるでしょう.

インド・太平洋宇宙連携の中核となる大国インドの宇宙大国化動向などユーラシア上空のQZSS/IGSO軌道運動を、測位衛星と太陽との天体エベントに注目して頂くことができればと思います.

平成期の日本宇宙陣は、欧米のMEO重視の壁を乗り越えて、先駆的RNSSとして脱MEOという大胆なQZS軌道測位衛星実現を頑張りぬきました.これが、アジアのGNSS情勢のMEOからの脱皮、端的にBDSS-IGEO/IGSOの充実を産み出したといえるでしょう.日本はQZSSを月面探査日印協力を基盤に軌道運動・測位へ活用展開を目指すべきでしょう.
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