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高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

24.1.8 韓国KPSのRFP:スマホで確実にKPS衛星からL1+L2+L5三波受信するチップセット開発準備では

2024年01月08日 | 時事・歴史
24.1.8 韓国KPSのRFPとは,スマホで確実にKPSのIGSO衛星群からのL1+L2+L5三波を受信できるチップセットの開発準備ではないかと思われる.
https://gpa.taiwantrade.com.tw/zh/projects/57639

本ブログで四半期毎のガリレオ受信スマホのリストを記録しています.現在の市販スマホではiPhoneも含めて,中級機以上のスマホではL1+L5の2周波の受信が可能となってきている.またスマホからはNMEA型受信ログだけでなく,本格的なGNSS電波の位相情報まで含んだ受信Raw data出力まで可能となってきている.デシメータ級の精度までのGNSS測位はスマホとRaw data対応アプリがあれば無料でスマホで出来てしまう時代に入っている.小型のスマホを搭載すればドローンの編隊飛行の高度化が,学生実験で出来てしまう時代になってきている.

今回のKPSのRFPは出遅れてしまった韓国KPSのセールスポイントの一つが,L1+L2+L5三波受信とRaw data受信出力可能を盛り込むことであろう.そして来年に迫ってきているKPSの打上げ開始時に,L1+L2+L5受信対応のスマホが市場に出ているように,L1+L2+L5受信対応のチップセットの開発をチップセットメーカに急がせることにあるものと思われる.

そしてL2周波数は,本来は米国の軍事用で利用されるGNSS周波数です.しかし中国の北斗系やインドのNavIC系ではL2が利用されています.おそらく米国も,韓国のKPSがL2を従来型で利用するだけでなく,スマホで利用できるようにすることにメリットがあり,韓国に対して黙認しているのではないかと思います.

民生用としてもL1+L2+L5の三波がRaw data測位に利用できるようになれば,VLBIのバンド幅合成により近いものとなり,センチメータ測位精度への大きなブレークスルーになるでしょう.非常に重要な方針がKPS・RFCには含まれていると思います.

QZS受信スマホに関係されているメーカさんなどが今月の台湾でのKPS入札に登録して頂いて,韓国のKPSのRFCを入手して頂くことが大事ではないかと考えています.ご検討をよろしくお願いします.もう既に入手済みなのかもしれませんが.
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