いつも恒例のイギリス新規陽性者数のレポート、7/22は 39906人でした。
先週の50000人超えから着実に減っています。 恐らくサッカー ユーロ選手権の影響が一段落したものと考えられます。
正直、私はイギリスの新規陽性者数は増え続けると思っていました。サッカーの影響が過ぎても、ロックダウンを解除しマスク制限なども解除したからには減るはずがない、と。
しかし現実には減っています。考えられるのはやはりワクチン効果。完全ではないにしても感染を抑える効果は発揮されているようです。
※発表された数字を素直に信じられるだけでも、日本と大違いです
ただ気になるのはイギリスの入院・死亡率。
Daily summary | Coronavirus in the UK
ワクチン以前より上昇は穏やかとはいえ、確実に増えています。
「新規陽性者が増えているから当たり前だ」
とも言えますが、新規陽性者の増加数とワクチン2回目の接種数を比較すると、一概にそうも言えない気がします。
新規陽性者数は6月中頃から現在にかけて2万人→4、5万人、それに対してワクチン2回目の接種は6月頃から1日におよそ13万回くらい行われていて、現在の2回目接種済人数は69%を超えています。
それをふまえると、入院者数の増加が急過ぎるように感じます。
同じくワクチン接種先進国のイスラエルでは、
「新規の重症者の60パーセントが2回接種済」
との報告もあります。
全体的には好転している様に見えますが、まだまだ油断は出来ないように思います。
さて、ここからはようやくタイトルの「パラリンピック トップアスリートの辞退について」考えてみたいと思います。
先日、米国代表の女子競泳選手が東京パラリンピック出場を辞退した、というニュースがありました。
詳しく内容を見ると、
「普段サポートをしてくれる母(公式な介助者)が、コロナによる人数制限で帯同出来ないため」
ということです。
これだけでは「面倒を見てくれる母親が一緒に来れないため」という風にも見えますが、実はそのような単純な話ではないようです。
この女子競泳選手は耳が聴こえず、目も見えません。
そのため、競技以外の介助者として2017年から母親が一貫して公式なパーソナルケア・アシスタントとして国際大会に付き添っていたそうです。
しかし東京パラリンピックでは、コロナによる人数制限で、
アシスタントはチームにつき1名
に制限されたため母親は帯同出来ず、やむなく出場辞退したとのこと。
もう一度書きます。
アシスタントはチームにつき1名
です。
耳も目も聴こえないこの選手以外の全員がなんらかの障害を持っているチームです。そのチーム全体の日常生活のケアを、たった一人のアシスタントが行う。
日本の介護施設も真っ青のブラック仕事ではないでしょうか。
母国から離れ、初めての滞在場所。
慣れない食事やトイレ、シャワーなどの設備の違い。
他の選手の障害はわかりませんが、この選手は目が見えず、耳も聴こえないのですよ??
そんな未知の場所で、全く知らないアシスタントが全員のケアを受け持つ状況を、私は想像すら出来ません。この選手が辞退するのも当然と言えます。
逆に出場する他の全世界のパラリンピック選手は大丈夫なのだろうか?、と心配でたまりません。
全世界の障害者選手の日常生活を、
各チーム1人きりのアシスタントで
全員分を補助する
なんてことが可能なのか?
しかもこれは世界大会の話です、「まかなえればよい」という話ではありません。
書いていても、いまだ「チームにアシスタント1人」という事が信じられません。私の認識違いだったらどんなに良いか、と思います。
もし私が認識違いであったらどうか教えて下さい。
それほどまでにこの問題は大きいと思います。もし「チームにアシスタント1人」が本当だとしたら、
これこそが最もひどい人権侵害ではないでしょうか。
開会式の音楽を担当したいじめ問題のミュージシャンや、ユダヤ人虐殺をネタにしたお笑い芸人も確かに問題です。
しかし、パラリンピックに出場する選手の、競技前の大事な生活を崩壊させるようなこの「チームにアシスタント1人」は、現在進行形の人権侵害です。
オリパラ実行委員会や丸川オリパラ大臣は、
「オリンピック関係者の外国からの入国人数を〇〇〇人減らしました」
と、
さも感染対策を徹底してますよ
とばかりに自慢気に話しました。
その実態がこれだとしたら、オリパラ開催に関わる人達はまさしく「悪魔」でしょう。
そして、最後のおまけに開会式について。
私は今夜の開会式が無事に終わると思えません。
「コロナうんぬん」の問題ではなく、イベントとしてスムーズな進行が出来ず失敗する可能性が高いと思います。
直前にきて現場統括者を解任しただけでなく、使われるはずだった音楽を土壇場で変更。しかもそのタイミングはリハーサルの後。
音楽会場の機材設定やミキシング、曲出しタイミングなどは、朝礼簿改で変更できるほど生易しいものではありません。
コロナ禍にありながら、サッカーの試合の観客数発表が翌日となる杜撰さ。
バブル方式とうたいながら、その実体は「何もしない」ことが明らかになっている現状。
「当たり前」に出来ることが出来なくなっているのが今の日本の現状です。
もしも開会式が問題なく終わったら、それは
「たまたまうまくいった」
だけの話です。
※考えてみれば、これはまさしく日本の政策そのものですね。
ロシアの英雄、イシンバエワが、選手村の設備について「中世の日本だ」と騒ぐ他選手にこう諭したとニュースになっています。
「ここは日本。欧州基準を求めるのはおかしい」
「みな同じ条件でスイートルームはない」不満続出の“選手村問題”にイシンバエワが言及!「欧州基準を求めるのはおかしい」(THE DIGEST) - Yahoo!ニュース
この言葉を日本人全員、特にオリパラ関係者と政治家は重く受け止めるべきです。
日本は既に一流国ではない。
このことが運営、選手への待遇、コロナ対策、全ての面であらわになるオリパラになると思います。
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