禁煙と挫折と政治と

禁煙を目指すブログのはすが、政治の話が多くなってます。禁煙は失敗と再チャレンジを繰り返し継続中。。

メディアの尾身さんスルー

2020-07-30 10:22:21 | 日記


昨日の閉会中審査で、尾身さんが「Gotoキャンペーン開始の判断延期」を提案したが政府に受け入れられなかった、という発言をしました。


この発言自体もショッキングですが、昨日の閉会中審査全体のやりとりとしても大きな矛盾が隠れています。


政府は、

東京以外の感染拡大地域もGotoキャンペーンから除外する可能性はある

としています。それを受けて野党から赤羽国土交通大臣にこんな質問がありました。

「宿泊事業者はいつ除外されるかわからず不安に思っている、除外の基準はどのように考えているのか」

とても真っ当な質問だと思います。

赤羽大臣の返答はこうでした。

「コロナ分科会で専門家の先生の意見を聞いて決める」



これはおかしくないでしょうか。

尾身さんは「提言を受け入れてもらえなかった」と言っています。

除外の基準は「分科会に聞いて決める」と言いながら、いざ提案されると受け入れないとはどういうこと?

基準である「分科会の提言」を受け入れないということは、政府は何かしらの基準で分科会の提言の可否を判断しているハズです。もしくは

なんの基準もなくなんとなく

で決めているか。。


そもそも野党は「除外の基準」を聞いているのであって、「分科会に聞いて決める」のであれば分科会が判断する基準を確認して答えればいいだけです。

それに分科会から延期提言があったならそのことを政府が発表するべきでは?

政府自ら「専門家の意見を」といつも言っているのに、専門家からどんな意見が出たかを発表しなかったら国民は何も分からないです。




「明確な基準」を打ち出して困った事になり、基準自体を無くした例がつい最近ありました。東京アラートです。

一度打ち出した基準だとアラート出っぱなしになってしまい「都知事選に不都合」ということで、小池都知事は基準自体を無くし、アラートを解除して新たなワード「ウィズコロナ」を打ち出しました。

今回の政府対応も、「都知事選」が「Gotoキャンペーン」に変わっただけで全く同じ構図です。


これだけ矛盾を抱えた昨日の閉会中審査ですが、ある程度尾身さんの発言が取り上げられているものの発言内容の割にあまり世間から問題視されていない気がします。

ましてや赤羽大臣の答弁との整合性についてまでツッコむメディアがほとんどない。なぜ??



昨日は全国規模で新規感染者数が一気に増えました。

四連休から3日目だったので、連休中の感染拡大が数値になって現れたのだと思います。

都市部だけでなく地方で一気に増えたところを見ても、Gotoキャンペーンが原因なのは間違いないでしょう。

今日、明日とさらに拡大すれば「Gotoキャンペーンのせいだ!」となっていくでしょう。そうなれば分科会の延期提言を無視した政府による「人災」です。

そんな状況にありながら、メディアの尾身さん発言の取り上げ方の軽さが気になります。。




気象庁超えのアベノマスク

2020-07-28 12:48:13 | 日記
政府がさらに8000万枚のアベノマスクを介護施設に配る、という報道がありました。


ただのお笑いネタと化しているアベノマスク。

緊急事態宣言中のエンターテイメントとして260億円分の笑いを届けてくれましたが、さすがにネタの引っ張り過ぎじゃないかと心配です。



4月から今まで介護施設に配られたアベノマスクは2億8000万枚を超えるそうで、かかった費用は507億円。


今年度の気象庁の年間予算は約595億円だそうです。

気象庁は予算不足で、ホームページに民間広告を乗せる事で臨時収入を得る考えとのこと。



これから配る8000万枚のアベノマスクで、「アベノマスク事業」は気象庁を越えることに。

そりゃあ天気や災害の予報なんかより、古風でステキな布マスクの方が重要に決まってます!


国会議員の先生方も、ステキなアベノマスクを一人もしてないなんてセンスなさ過ぎ。

アベノマスクのステキさを分かってらっしゃるのは世界でただ一人、安倍首相だけ!こんな素敵な方が首相なのは世界でも日本だけです!


さらなるアベノマスク配布は

豪雨災害だろうが新型コロナだろうが、アベノマスクがあれば大丈夫!災害予報なんか気にする暇があるならアベノマスクを着用しましょう!

という政府からのメッセージですよ、きっと!



「感染防止対策」と「感染防止」の違い

2020-07-23 11:20:47 | 日記
大混乱のまま突入したGotoキャンペーンと四連休が始まりました。

Gotoキャンペーンはあまりに問題だらけで批判する点が多すぎて、その批判意見もこんがらがって混乱している状態に思えます。

政府からも最終的には「個人の判断で」と投げやりな方針が示されている始末。


「これで感染拡大したら政府が責任をとれ」と言う野党も的外れ。感染がコントロール出来ないほど拡大したら総理や政府が責任を取ることなど不可能です。


責任を取ること自体が不可能なのだから、総理や政府の責任は「感染拡大をさせないこと」、野党は「現状に則した最善の対案を出すこと」のはずなのですが、、


Gotoキャンペーンはどう見ても感染を拡大させる方向に進みそうです。




その中で政府が感染拡大防止のためにやっていることは

Gotoキャンペーン参加事業者に感染防止「対策」を義務化する

ということと、利用者に対しても

感染防止「対策」の徹底

を求める、ということ。

これは非常に悪質なやり方だと思います。


もし感染が拡大したら、それは「感染防止対策」を徹底出来なかった事業者と個人の責任


と言っているようなものです。

ここに矛盾があることに気づかれますか?



「防止対策」の徹底


「感染防止」

をごちゃまぜにして、

「対策」を徹底したら「防止」できる

と思い込ませています。

正しくは

「防止対策」を徹底しても「感染防止」は徹底できません。


手洗いとうがい、マスク着用 という防止「対策」はほとんどの国民が意識して行っています。


それなのに政府は更に「徹底しろ」と迫ります。いまの政府は

感染防止「対策」ではなく「感染防止」
を求めていませんか?



「感染したら「防止」出来なかった個人のせい」

という雰囲気を作ろうとしているように思えてなりません。



恐らく既にその雰囲気が完成しているからこそ、「Gotoキャンペーンで旅行しよう」という空気も生まれないのではないでしょうか。

感染したら自分の責任になる

と事業者も個人も思っているからです。




前にも書きましたが、感染は新型コロナウイルスが悪いのであり、感染した人は悪くありません。

絶対の感染防止対策がない以上、「対策」の程度によって「良い」「悪い」を分けるのは不公平です。


夜の街で新型コロナウイルスが生まれたわけじゃないですし、マスクをしていても感染するときはします。



今必要なのは、

感染者が増えても対応出来る医療体制の確立

負担を強いている医療機関への実際的な支援

の2つだと思います(この2つもまぜこぜになりがちですが)。


新型コロナに対応をしている医療関係者に本来なら賃金アップが必要なのに、ボーナスカットなど絶対に起こさせてはいけないことです。

コロナ関係は診療報酬三倍などやっていますが、それが現場スタッフに届いていないことは明白です。



本来ならGotoキャンペーンの前に医療体制を充実させ、その上で経済対策を取るべきでした。

これは今更言ってもしょうがないことです。でも、今からでも医療体制の拡充は本気でやるべきじゃないでしょうか。



Gotoキャンペーンをしてもしなくても感染は拡大しています。

まずは医療体制の拡充と医療関係者へ実質の支援をする(旅行キャンセル料の補償よりも、医療関係者のボーナスカットの補償が先では!?)。

ここに残る全力を集中して、「感染してもなんとかなる」という空気に少しずつでも変えていく。それが何よりの経済刺激策になるはずです。

始めてしまったGotoキャンペーンは止められないのでしょうから、このキャンペーンを活かすためにも少しでも早く医療への安心感を作る事が今出来る事ではないでしょうか。




アメリカでは苦しみながらもその道筋を一歩ずつ進んでいます。

アメリカで連日数万人の感染者が出ているのは、

1日50万件のPCR検査をすれば感染状況を把握出来て、経済活動を以前のレベルで再開出来る

としているからです。

現在アメリカの1日あたりの検査数は30〜40万件。それだけ検査するからこその数万人の感染者数です。

あれほど強引なトランプ大統領ですら、感染状況の把握が適切に出来るようになってからの経済対策、というまわり道を選んでいます。



またアメリカでは1人週600ドル(約六万円=月24万円)の補償をしているそうです。

本来なら7月で感染収束の目処が立っている予定だったため、今月でその補償は終了し来月からの方針はまだ決まっていないとのこと。


そんな状況でも、昨日トランプ大統領が

「状況は更に悪くなるだろう」

と発言。

あの見栄っ張りのトランプ大統領ですら、今までの自分の主張と違う、現状を見据えた発言をしてました。


翻って日本の政府・政治家はどうですか?トランプ大統領を批判できることをやっているのでしょうか?


アメリカではそんな中、未だ店内での飲食を再開出来ない飲食業のために街中の道路を封鎖して、

店舗前の道路を使ったテラス席で食事可能

とする方策を各自治体で進めたりしているようです。

お金を配る以外にも支援する方法がある、という好例ではないでしょうか。

また「近い所から経済を回す」という主張にも合致します。
※Gotoトラベルの問題点はまさにここだと思います。感染拡大に地域差があるのに全国規模の旅行推奨にする意味はどこにある?



苦しい中アイデアを絞り、検査と医療の体制が整うまで感染拡大をしのぐ。

もともと日本もそのスタンスでいたはず。

逆に言えば、

対応出来る医療体制があれば、ある程度の感染拡大は怖くない

という事だと思います。


「ウィズ コロナ」と言いながら、日本ではいつのまにか「コロナ収束」が復活の大前提となってしまっているように感じます。

誰もが「完全収束なんていつか分からない」と思っているはずなのに、同時に

収束しないと旅行も行けない、経済も回らない

と思っていませんか?


医療さえしっかりしていれば怖くない。そう信じられればGotoキャンペーンも楽しめるはずです。

その医療支援をいつまでたっても本気でやろうとしない政府は、何を考えているのかわかりませんが。。


今政府がやっている補償金以外の大規模なコロナ関連対策はGotoキャンペーンだけ。

政府は本気で感染拡大していないと思っているのでしょうか







選挙で投票しない事の意味

2020-07-20 10:20:02 | 日記
ダウンタウンの松本人志さんが、先の都知事選で投票しなかった事を明かして話題になっています。


「消去法的な選挙に意味があるのか」という松本さんの指摘。

「ほんとにその通り!」と思う方も多いかもしれませんが、これには既に答えが出ています。



「選挙では消去法で候補を選ぶ」ことが現在の選挙の常識です。



というよりも、日本の学校で教える「選挙での候補者の選び方」があまりにズサン過ぎるんだと思います。




イギリスでは学校の授業で特に支持する候補がいない」時に、まずは



自分が1番嫌だと思う候補が最有力か


を見なさい、と教えるそうです。

そして、もし1番嫌な候補が最有力でなかった場合は



投票しなくても良い



というのです。



どういうことか?というと、


1番嫌いな候補が最有力だった時に投票を放棄すれば、その1番嫌いな候補がそのまま当選します。


それを防ぐには、次に有力な候補に投票する事で

1番嫌いな候補の当選可能性を少しでも減らすことが出来る

というのです。



次に有力な候補がどんな人でも、1番嫌いな候補よりマシという完全に消去法の投票です。


ここで大事なのは、1番嫌いな候補が最有力で投票を放棄した場合、それは


1番嫌いな候補に投票したのと同じ


だということ。


今回の松本人志さんでいえば、投票しないことで圧倒的優勢と見られる小池百合子知事を支持したのと同じことになります。本人の意思と関わり無く、です。



1番嫌だと思う候補が最有力でなければ投票しなくても良い、というのもポイントだと思います。候補者選びや投票に行くのは正直言って面倒ですからね。



「投票率が低い」と言われて久しいですが、自分の意思を込めた投票の放棄であれば意味があります。

単純に「投票しないのはダメ!」と言うのではなく、

投票しないことがどう結果に繋がるか

ということをちゃんと授業で教えるべきだと思います。



でも、気を付けてもらいたいのは

「政治への不満」

「投票しても意味ないから」

という意思表示で投票しないことは、本人の意思と関係なく最有力候補に1票を入れているのと同じです。



もしそれが


誰に入れても同じだから


という意思表示だとしたら、それはちゃんと反映されますが(笑)