『アートと暮らす』~アートセラピストブログ

アートセラピストとして活動するクエストSTAFFが現場の声をお伝えします。アートセラピー情報もタイムリーにお届けします!

「一本の青い線」

2012-08-10 11:51:15 | Weblog
こんにちは、マッキーです。

昨日は越谷でやっている親子のアートセラピークラス「心のアトリエ」の日でした。
クエストの卒業生が2組もお子さん連れではるばる来てくれたり、
現行のアートの受講生がサポートで来てくれたり、
全員で40人を越す大所帯でしたが、とてもにぎやかで楽しい時間でした。

アトリエの日は、全身ぐったり疲れますが(笑)、本当に気持ちよく眠れます!

そして、10年アートに関わっていても、今もなお、
「アートの力は、すごいなぁ」と思うことが何度もあります。

アートが見せてくれる、人の可能性は計り知れないのです。


そんなアートを私に教えてくれた人が千桂子先生です。

深い深い愛情を持っていて、
そして周りの人を「大丈夫!」「未来は楽しい!」そんな気にさせてしまう魔法を持っている人。

そんな千桂子先生から、先日、千桂子先生自身のある体験を聞きました。
順天堂大学小児病棟での子どもとのアートの体験。

とても、心に響いたので、みなさんにも千桂子先生の体験記をシェアさせていただきます。


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『一本の青い線』



その男の子は、生まれてまだ一度も海を見たことがありませんでした。

「いつか海を見たい」

そう願っていたけれど、病に侵されたその子にとって、
それは叶えるのが難しい願いでした。

その子もうすうす、そのことには気づいています。

そして、2歳になるかならないかのある時。
その子は生まれて初めて、一本の筆に青い絵の具をつけました。

そして、片手を点滴につながれながら、もう片方の手で筆をもち、
紙の真ん中に勢いよく描いたのです。

それは、一本の青い線。

そして、満足そうにつぶやきました。

「うみ」

生まれてこのかた一度も見ることのできなかった海。

けれど、広大でどこまでも続く青い海が、その時、私には見えました。

人は、誰に教わらなくても備わっている力があります。
想像する力、創造する力・・・。

それは、私たちの今を幸せにしてくれる力です。

そして、アートはそれをいとも簡単に実現する太古からの贈り物なのだということを、
はじめて私に味あわせてくれた大切な一本の線になりました。


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すごい絵が描けなくても、
たった一本の線でも、
そこには計り知れない物語やメッセージがあります。

ぜひ、そんなアートの体験をしにいらしてくださいね。

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