四駒笑劇漫画

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リバーワールド

2006年02月09日 | 誰も知らないZ級映画評
リバーワールド(RIVER WORLD)
監督:カリ・スコグランド
原作:フィリップ・ジョセ・ファーマー
出演:ブラッド・ジョンソン、カレン・ホルネス、エミリー・ロイド、キャメロン・ダッド
収録時間:97分
発売元:インターフィルム

今日の『リバーワールド』について、最初に断らせてもらうと、実は原作は読んだ事がないのですが、概要だけ知ってますので、『知ったかぶり』で話しを進めさせてもらわざる終えない部分があります。
また、メーカーであるインターフィルムの資料らしい資料も一切発見できず、わかる事と言えば、DVDを観た時にとったメモのみ。
実際、私の近所のビデオ屋さんでは新作扱いになっていたが、ネットで検索してみると、2005年10月にレンタル開始と表記してあり、新作でもなんでもないような気がする。

そもそも、『リバーワールド』は原作本が出てるらしい・・・。
だが、全部で四冊もある話の1~3をまとめたものなので、かなり強引かつ、よくわからない話になっている。
しかも、最後の一冊だけはまとめてないので謎は謎のままである。
おそらくテレビ用に作られたものらしいので続編の要素が必要なのだろうが、それならプロローグとして作ればよかったのに、何を考えたのか、こんな話になってしまった。

主人公ジェフ・ヘイル、原作では実在の英国で有名な探検家リチャード・バートン、その人という設定だったが、この作品ではアメリカの宇宙飛行士のジェフという架空の人物に変更されていた。
実際、リチャード・バートンというと「ロンメル軍団を叩け」の名優と勘違いするので、別にいいかもしれない。
とにかくジェフはスペース・シャトルの事故により死亡。
気がついたら、どこかの水の中にある丸いブヨブヨとした風船のような物の中で眠っていました。(何がどうなっているのか・・・)
女性の中にいる赤ちゃんのように身体を丸め、素っ裸でジェフは安眠。
このまま、安眠させて頂いた方がよかったのですが、変な布を着た、まるでジェダイのような者が棒を持って現れます。(これは所謂、モーゼなのかな?)
とにかく、このジェダイもどきはジェフのブヨブヨ風船を割ると、どこかに消えます。
風船を割られ、水の中を泳いだジェフは、いつのまにか浜辺でスッポンポンで横たわっています。
しかも、ジェフだけでなく結構、人がいました。(みんなスッポンポン、これじゃヌーディスト村)
中にはネアンデルタール人も混ざってます。
この人たちは全員、ジェフ同様なんらかの理由で死んで、復活した人たちなのです。
しかも、一人ずつ一つ変な万能水筒もらいます。
この水筒には服や食べ物が発生する不思議な機能が備わっていますが、この映画ではこのシーン以外活躍しません。
非常においしいアイテムを置き去りにするのもこの監督の特徴のようです。
とにかく、ここではアリス・リデル・ハーグリーブス(「不思議の国のアリス」のモデル)やローマ皇帝ネロ、それにレフ(ユダヤ人?ポーランド人?)・マリ、その他大勢がいましたが、誰一人事情が飲み込めず(飲み込める訳がないが・・・)みんなでウロウロ。
このウロウロしているシーンは突っ込みを入れたくなるほど、鬱陶しく、ジェフとアリスが自己紹介するシーンでも、エキストラがアリスに激突!!
何の演出なの?と突っ込みをいれたくなります。

そこにこの映画で一番よくわからない、マリなる女性が登場します。
マリは生前、ヨルバの預言者として捕われ、殺された黒人女性らしいのですが、やたら、監督が強調してカットに食い込ませます。
特に前半のネアンデルタール人に食物をとられるシーンでは傷口をみてクヨクヨ、普通のか弱い女かなと思いきや、後半では武道の達人のように男をなぎ倒します。
それだけではなく、本編で二回も変な踊りを『セクシーでしょ』と言わんばかりに挿入(でもでも、全然セクシーではありません。だってライオネル・リッチーみたいな顔した女だぜ!!)。
内一つは死霊の盆踊りを彷彿させる変なおまじないダンス?

それでなくても、意味不明なストーリーがこの女(マリ)の不要なカット割りの為にさらに混乱させます。

それにマリに想いを寄せるレフも単なる弱い奴としてか描かれておらず、不要キャラ。
最後は勇気を出すのかな、と思いきや弱いまま・・・殺されかけます。

それから、アリス・リデルですが、彼女は「不思議の国のアリス」のモデルになった少女で原作では処女で魅力的な女性として描かれているそうですが、思いっきりアゴ割れてます。
肩幅も広く、どう見ても清楚には見えません。
もう、お分かりと思いますが、この時点で監督は人選を間違えているのです。

とにかく、そこにこの星を支配している謎の軍団(中世ヨーロッパ風)にジェフたちは捕まり、牢屋に入れられます。
その牢屋にモナトという宇宙人が小さな女の子と一緒に入ってきます。
このモナトによると地球は2200年頃に地球は破滅するらしいのです。

これは私の推測ですが、何者かによって(おそらくジェダイもどきの仕業)地球の歴史上の人物が死後、適正な年齢でクローンとして復活、この星になんらかの目的で集められたらしい。

この後はお決まりの大冒険がまっていました。
ネロは格闘技で勝利して星の支配者になり、牢屋から逃亡したジェフはみんなを助けてトム・ソーヤの原作者マーク・トゥエインと合流。
マーク・トゥエイン一行は反乱すべく、蒸気船を組み立てる途中にネロ軍団にばれて、一旦はとらわれますが、みんなで対決。
ネロはこんな事態でもアリスの処女を狙うが失敗。
ジェフに殺されちゃいます。
全体的はこんな話です。

後半は飛ばしましたが、ジェフの救った民の人数がいつのまにか、急激に減ったり、すぐにマーク・トゥエインとわかるのに偽名を語らせ、最後に驚いたか、といわんばかりに「君はマークだね」なんていうシーンはシラケ鳥が飛んでいきます(このギャグは古かった・・・ゴメンよ)
最後のアクションシーンもジェフがいつ、剣をひろっていたのかよくわかりませんが、ネロをあっけなく殺します。

続きが気にならない、と云うと嘘になりますが、原作を買った方がいいみたいです。

明日は読み切りエッセイです。


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4 コメント

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Unknown (X^2)
2006-02-10 23:40:05
トラックバックをありがとうございます。といっても、私の方は、「リバーワールド」にはちょっと触れているだけの記事ですが。DVDの筋は、原作とはかなり違うようですね。

「Z級映画」とはまた違うのでしょうが、「不思議惑星キンザザ」は凄いですよ。
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Oh~!! (鳥啼天駆)
2006-02-11 07:19:33
「不思議惑星キンザザ」!!

OH~!さすがBabylon5好きのX^2さん。

変わった趣向のSF好きですね。

通の極みですね!
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僕も見ました (えいがさん)
2009-05-25 15:59:00
僕もこの映画借りて見ました!設定はおもしろそうで、しかもその設定上かなり自由に作れると思いましたが、それが逆にいけなかったのか、 ・・・ 時間返せ とおもいました
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Unknown (Unknown)
2011-08-25 22:42:26
たった今DVDで見終わってここにたどり着きました。設定はすごくおもしろいんですが、この映画では魅力が伝わってきませんでした。ネアンタール人がすぐに倒されたのには笑ってしまいました。とりあえず原作読んでみます・・・
そして誰かリメイクしてくれないだろうか
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