アルゼンチンから砂漠の国へ

2005年~2009年のオリジナル記事に、シンガポール時代の記事と、2009年以降のアメブロの旅行記を転記しました。

砂嵐のドバイ

2007年03月19日 | 旅行
3月16日(金) 砂嵐

VISAの都合でまたドバイにやって来た。今回は、同じくVISAの出国期限が来ているUさんといっしょ。前回は駆け足で回ったので、今回は丸一日を有効に使おうと、インターネットの体験記を参考に計画を立てた。

まずは人気ナンバーワンの砂漠ツアー。夜の便で帰るので、午前中の予約を入れた。しかし、ホテルからは「コンシェルジェからすぐ連絡させます。」とメールで回答があったままで音沙汰なし。到着してすぐ確認しに行くと、コンシェルジェのおじさんは、「あそこにツアーサービスがあるから相談してみてくれ。」とそっけない。ツアーサービスに行くと、人がいない。仕方なく、パンフレットを見てみると、なんと、夕方4時に出発して、夕日を見ながらバーベキューを食べるのが標準コースらしい。

それでは、帰りの飛行機に間に合わないので、Uさんと、日本レストランでビールに、豚の角煮、トンカツ定食を食べながら、予定変更を相談した。やはりドバイに来た証拠を残すには、7ツ星のホテル「Burj Al Arab」(バージュ・アル・アラブ)を写真に収めるより無いだろう、と話が決まり、あとは、ショッピングセンターで時間をつぶすことにした。

翌朝、ハイアット・リージェンシー・ホテルのシービュー・ルームから外を見ると、海は静かで、前回より透明度もよく、いい天気になったと思っていたら、朝食後に出かけようとすると、8時半ごろ事態は一変していた。街全体が白く煙り、1km先が見えない。最初は霧と思っていたが、タクシーで出発すると、道路に砂煙が舞い、密閉したタクシーの中でも、目がしょぼついてきた。なんと砂嵐だ。

しかし、予定を決行。「ジュメイラ・ビーチ・ホテル」にタクシーで乗りつけ、ロビーを横切り、海岸側に出て、すごいホテルだなと感心しながら、写真を撮ったりしていた。ちなみにこちらは5ツ星ホテルで、この海側にバージュ・アル・アラブ・ホテルがある。そのとき、ホテルの従業員から声をかけられた。「お客様、このホテルにお泊りですか?」「いいえ。」「このビーチは、プライベートビーチになっておりまして、ご宿泊のお客様以外はご利用できません。」「それは失礼しました。」「もし、ご利用なさりたいなら、ホテルのレストランで朝食をとっていただけば、ご利用になれますよ。」「今食べてきたばかりなので、失礼します。」と体よく、ビーチに下りる直前で追い出された。

あきらめきれずに、ホテルを出て、その横に回りこみ、パブリックのビーチに出ると、なんと、高いフェンスが海の中まで続き、プライベートビーチには一歩も近づけないようになっている。仕方ない、もう一度チャレンジしようと、ホテルに戻り、今度はロビーに行かず、ビーチに直接通じている入り口から入ろうとしたら、係員がいる。「入場料いくら払えば入れますか。」と下手に出ると、「400Dhs(約12000円)です。」「一桁間違いでしょう。」「プライベートビーチは、一般のお客様は入れませんから。」とそっけない。

(砂に煙るジュメイラ・ビーチ・ホテル正面)


結局あきらめて、こんどは、「バージュ・アル・アラブ」にどれだけ近づけるか反対側に回り込んでみた。このホテルは、少し沖合の人工島に建てられており、橋の入り口にガードマンが控えている。結局近づけるのはここまで。近くのホテルの従業員に、パブリックビーチに出る道はないのか聞いてみると、南側にはないとのこと。「おたく、どこに泊まっているの?」「ハイアット・リージェンシーですよ。」「それは残念だね。次に来るときは、ジュメイラ・ビーチに泊まるといいよ。」余計なお世話です。

ところで、事前にインターネットで調べてみると、日本からのパック旅行の経験談で、ジュメイラ・ビーチに宿泊して、オプションでバージュに体験宿泊するのが一泊6万円とのこと、ハイアットでも一泊1200Dhs(約36000円)なので、たかが2倍じゃないのと思っていたら、どうもそうでもないらしい。現地で聞くと、バージュの一泊の標準価格は3500Dhs(約10万円)程度らしい。パック旅行では割安なのだろう。ロールスロイスを乗り回すような石油成金には、はした金でも、一般庶民が泊まれるホテルではない。

(砂嵐に浮かぶバージュ・アル・アラブ・ホテル)


朝から30℃を越す暑さの中で砂嵐の中を歩き回り、頭も顔も砂がこびりついているので、一度ホテルに帰ってシャワーを浴びようと、アブラ(クリークの船着場)から前回と逆方向で船に乗って帰った。ホテルに戻る前に、ホテルのすぐ近くの魚市場をのぞいてみた。アラビア海で取れる魚は豊富だ。にぎやかな魚売りの間を通り抜けようとしたら、いきなり腕をつかまれて、「My Friend、魚安くしとくから買いなよ。」「ホテルに泊まっているから買わないよ。」「安くするから、買いなよ。」としつこい。しかも腕をきつく握り放そうとしない。これは、冷やかしでまわるのは難しそうだと、退散することにした。

(魚市場の様子)


ホテルに帰り、シャワーを浴びてさっぱりした後、チェックアウトして、午後はショッピングセンターに行くことにした。カルフールの入っている、大型ショッピングセンター「シティー・センター」に行ってみたが、東京の豊洲ららぽーととあまり変わらない。サウジと違って、お祈り時間の閉店もないし、まったく違和感がない。大都会のショッピングセンターは、世界中どこも一緒になってしまった。しかし、税金がなくて、免税品とおなじ感覚で高級品が手に入ると言うが、わざわざこんなところに買い物に来なくても、旅費を考えれば東京で十分だろう。街の華やかさからみれば、シンガポールのほうがずっとエキサイティングだ。ドバイの売りは、砂漠ツアー程度だろう。観光で売るには少し物足りなさを感じる。

一日中歩き回り、飛行機に乗って、さらにジェッダからコミュニティーに帰ってきたのが深夜の1時過ぎ、ひと風呂浴びて2時に寝て、翌朝5時に起きていつものように出勤した。疲れと眠いだけの週の初めになった。




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