まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

引田のまちなみ

2020-10-11 22:02:39 | 建物・まちなみ
今年8月の香川の旅の続き。

志度のいしや旅館に泊まらず白鳥のビジネスホテルに泊まったのは、すぐ近くのバス停から引田行きのバスに乗れるから。
余裕をもってバス停に着き待っていたが、時間を過ぎてもバスが来ない。遅れているのかなぁ・・・
初めての土地でバスを待つのって、本当に不安になる。昨日三本松から乗ったときも遅れていてバス会社に電話して
「本当に来るか?」と確認したものだ(苦笑)。


やはりバスは鉄道より安心感が劣る。。。定時性だけの問題ではないのだ。
WEBサイトで事前に調べていた時刻と現地の時刻表が全然違っていたことはザラにあるし、バス停に掲示されていた
時刻表を見て待っていたのに来ないのでバス会社に電話して聞いたらその路線はもう廃止されたと言われたり、
ずっとバス停で待っていたのにふと別の方に目をやっている間に背後を通過してしまったり、ジャストの時間に
バス停に来たのに来ないと思ったらすでに行ってしまっていたり、、、、これまで何度も旅先のバスに泣かされた。
なので、鉄道廃止の代替にバスというのはキツイ。。。

話がだいぶ逸れたが・・・不安を見透かされたのだろう、バス停の後ろにある114銀行の駐車場に停めていた人が
「引田行きのバスに乗るのですか?」と声をかけてきた。「はい」と言うと、その人はこれから引田へ戻るので
乗って行きませんか、と。ちょっと戸惑ったが、変な人ではなさそうだったのでありがたく乗せて頂くことに。
その人はいつもお年寄りなどに声をかけて乗せてあげているそうだ。親切な人もいるものだなぁ。
バスより早く引田に到着できて、感謝感謝!!


さて、風待ちの港として栄えた引田には、間口の広い商家が軒を連ねた近世のまちなみが残る。大外から歩こう。
引田のまちのいちばんはずれに建つ水谷屋旅館。見たとおり今はもうやっていない。
建物は旅籠の面影を残すということだが、ネオン看板と相まって遊廓っぽい印象だな・・・(苦笑)


戸袋には石貼り風のモザイクタイル。


ここはまた別の家。塀にコウモリ型の透かし窓。中央に流水型の格子が入る。




おや、あんな青緑色の壁、見たことない。変わっているなぁ。




ふっくらマーブルタイルのショーケース。


こちらは江戸中期から続く商家、泉家。本瓦葺の町家のつし2階に、銃眼のような窓が開いている。


出窓の下の持ち送りは木製の一刀彫の立派なもの。


この間口の広さ!!


こちらの長屋門は日下家。代々引田村の庄屋を務め、大内郡の大庄屋も務めた家である。


格式高い門構え。重厚な木戸はぴっちりと閉まっていたが、続く土塀の一部が車の出入口のためか切れていて、
母屋が見通せた。この長屋門や母屋は江戸後期の築と推定され、登録有形文化財となっている。

向かいには素敵な洋館の旧引田郵便局があるが、次回に紹介。



こちらは古くから造り酒屋を営んだ笠屋邸。この小さな建物は守衛室だったのだろうか。


かめびし醤油は、1735年創業の超老舗の醤油屋さん。国産丸大豆100%、伝統的なむしろ麹製法で
すべて手作りで作られているという。
しかし・・・この壁、すごい色だな!!


かめびし醤油の公式サイトによると、建物は江戸時代末期のもので、15代当主までは実際に住まわれていたとか。
多くの建物が登録有形文化財となっている。鬼門である東北の位置にある門を魔よけのベンガラ色に塗ったのに合わせ
壁も赤くした、と。


だけどベンガラの色とはずいぶん違うな(苦笑)・・・どちらか言うと紅色だ。何度も塗り直しているうちに
色合わせがずれてきたのかな。


蔵の腰のなまこ壁もちょっと変わっていて、普通なら1枚ごとに目地を盛り上げるところを、小さな貼り瓦を
4枚1セットにしている。アーガイル柄みたいだな!まぁしかし、増改築を繰り返しているらしいので
元はどうだったか分からない。


ここは「かめびし邸」という民泊もやっているそうだ。もろみ蔵の見学や醤油を使ったピザつくり体験なども
できるようだが、今のご時勢やっていなさそうだった。


かめびしの岡田家は、さっきの元庄屋の日下家と、これから行く旧井筒屋の佐野家をあわせて「引田御三家」と
呼ばれたそうな。

続く。

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