光秀の定理(垣根涼介 2013 角川書店)
NHKの黒田官兵衛が本能寺の変にさしかかる頃、何の番組だったかで、もし本能寺の変が無く信長が天下を統一していたら、朝鮮出兵は無かっただろう、代わりに大陸の海岸に沿って南下していただろう、という話題が有りました。
そんな時、偶々書店でこの本を見かけ手にしたら帯に「ベイズの定理」の応用例として賞賛していました。 . . . 本文を読む
井沢元彦の「逆説の日本史」を幾つか読んだことが有ります。
彼がサスペンスも書いているのは意外でないと思ってブックオフで見かけた「卑弥呼伝説」を読んでみました。
1990年頃の本で、歴史の話題として特に新しいことは無いようですが、ヒミコはアマテラスと同一人物だと考えられないか、思わせぶりの話題展開があり、サスペンス小説だから出来るのだろうと納得しました。
. . . 本文を読む
書店で講談社文庫になった東野圭吾の「パラドックス13」を見かけ読んでみました。
帯に「これからの13秒間は何も起こしてはならない」とあり、この世界の謎を解く鍵は数学的矛盾(パラドックス)にある」とあり、どんなパラドックスだろうか、どんな鍵だろうか、と思ったからでした。
. . . 本文を読む
スパムメールを弾き出すためにベイジアンネットワークと云う統計手法が用いられていると聞きます。
ビッグデータの溢れている現代にベイズの方法が欠かせないことの典型だと言って良さそうです。
本書は、統計学の歴史にベイズ派と反ベイズ派の間で抗争があり、異端だったベイズ派がようやく表に出てきたと説いています。
既に時代は変わって、今や特にベイズ派と呼ぶべき学派は無いのではないかと素人目に思わないでもありません。
それにしても、ベイズの方法がどのように用いられ、隠され、叩かれてきたのか。
驚きながら歴史を辿ると漠然と疑問に感じていたことが明白になり、繋がりのなかったことが繋がってきました。
. . . 本文を読む
性懲りもなく空間や時間がどうなっているかというようなポピュラー・サイエンスの本をあれこれ読んでいます。
最近に読んだのは 「超弦理論入門」(大栗博司 ブルーバックス2013)。 ああそういうことかといろいろ納得することが有り、読んで無駄ではなかったと思っています。
面白かったことのひとつに「電磁場は金融市場に似ている」という節が有りました。
. . . 本文を読む
これをもじればワルイ銀行がヨイ銀行を駆逐する。あるいは既に駆逐してしまって、ヨイ銀行はあり得なくなっている。
金融不安が生じたとき、その原因を作った銀行は既に余りに大きくなっていて、潰れると大変なことになるといって税金を注ぎ込んで助けられている。
破産し裁かれるべき大手銀行のトップたちは誰も逮捕されていない。
そんな話を幾つかTVのドキュメンタリーで見ました。
アメリカでは中産階級は絶滅危惧種だと言っている人がありました。
日本でも今まで「中の中」とばかり思っていたのが、最近では躊躇うことなく「下」だなと感じている人が増えているのではないでしょうか。
. . . 本文を読む