アルトゥーロ・サンガッリ 富永(訳)2010
ピュタゴラスの復讐:数学ミステリー 日本評論社
『この世には数を通してしか理解できないものが存在する。
そうでないものでも数を通して理解し直せば、今まで見えていなかったことが見えてくる』と。
読み終えてメモをブログに載せたら「ミステリーのネタバラシ」になってしまうか躊躇った。しかし「刑事コロンボ」のように頭から犯人が分かっているものもあるし、それにピュタゴラスこそミステリーだが、この本の謎解き部分は幾つか挿話にしてある数学パズルだけだろう、と・・・。 . . . 本文を読む
加藤陽子 2009 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社)
からメモ。
p.004
1930年代に社会民主主義的な改革要求があったが、当時の政治システムはそれを許さなかったので、改革推進者としての軍部へ国民の人気が高まっていた。
陸軍の改革案のなかには、自作農創設、工場法の制定、農村金融機関の改善などの項目が盛られていた。
p.005 大岡昇平「戦争」(岩波現代文庫):
歴史は単純には繰り返さない、「この道はいつか来た道」と考えること自体、敗北主義なのだ、と。
p.007
日清戦争から太平洋戦争まで十年ごとに大きな戦争をやって来たような国家である日本にとって、戦争を国民に説得するための正当化の論理にはいかなるものがあったのか。
もし自分がその当時生きていたら、そのような説得の論理に騙されただろうか、どうもだまされてしまいそうだ、との疑念。
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ヘレン・ミアーズ1948 伊藤(訳)2005 『縮訳版 アメリカの鏡・日本』 (角川oneテーマ21)
からメモ
「どちらが戦争を始めたかはともかく、私たちの戦争目的は、日本のアメリカ征服を阻止することではなく、日本を征服することだった。
「ふくれあがった軍国主義日本の虚像がこの事実から私たちの注意をそらしてしまった。
サムライ神話:
「『世界で最も軍国主義的な国民』という日本人像は、事実の歪曲と日本人の行動様式の曲解をもとにして描かれている。
「『無敵のサムライ』神話はほとんどマンガである。
「アメリカの新聞論説委員、コラムニスト、ラジオ解説者たちは執拗に日本兵を登用の邪悪なスーパーマンに仕立てあげた。
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