ミドラムはこんな感じの村で(宿で貰った無料の地図。かなりお役立ち)、

城を出て、北西に抜けると車道に

こんな石組みがあり、傍らにベンチが設置されている。これが地図の1番。
ミドラムの案内によると、かつてミドラムには二つ市場があったそうだ。かつてここで触れたとおり、一つはこの宿が並んでいる辺りに立っているマーケット・クロスがあるところだろう。もうひとつが"Top Cross"あるいは"Swine Cross"と呼ばれるかつて家畜市場であった場所だそうだ。
"Swine"という単語は、今年に入って"Swine Flu"(ぶたインフルエンザ)で有名になったのではないかと思うが。サクソンとノルマン(フレンチ)の対立を描いた、サー・ウォルター・スコットの騎士物語アイヴァンホーにはサクソン語として"Swine"が出てくるが、『豚』をさしている。(何故なら、『それをして卓に乗せたらノルマンフレンチのPorkになる』と言っているから)
それはさておき、この銘板には、

"この十字架は追悼の為のものと考えられている。ミドラムは1479年に、フェアとマーケット(市場)を年に二回、聖霊降誕祭の週と聖サイモンと聖ジュードの祝祭の時に開く勅許を、グロースター公爵リチャード、後のリチャード三世王より得た。この紋章学上の動物はおそらく、彼自身のものと認識されている白猪か、彼の妻、ミドラムの領地の共同女相続人であるアン・ネヴィルの一族の紋章であろう。"
とある。更に地図には、「説明文は更にこの酷く磨滅した彫刻がリチャード三世の個人の紋章である白猪か、ウォーリック伯爵の象徴である熊とでこぼこの棍棒ではないかと示唆している。貴方はどう思う?」
と締めているが・・・。

どうって言われてもね・・・。
せっかく、誰かを偲んで建てたと言い伝え、"Swine Cross"と呼んでくれているけれど、猪ってこういう足の折り方するっけ・・・?まあでも、別に熊に見えるわけでもないので、猪と信じてればいいのかも。許可を与えたのがリチャードなわけだし、かつての領主のキングメーカーことウォーリック伯リチャード・ネヴィルは1471年に、その娘でもう一人の共同女相続人のイザベル・ネヴィルも1476年に亡くなっていて、1479年の承認の記念にウォーリックの紋章使う意味もない気がする。
気になるのが"Commemorate"の一語。誰かを偲ぶ、とか追悼という意味があるけど、リチャードは亡くなった後、逆賊とされたわけだし、それを押してでも彼の死後に彼の紋章を使って追悼碑を建てたということ?(レスターの白猪亭の親父は、青猪亭に改名したというのに)だとしたら、ずいぶんと剛の者ですね、ミドラムの方々。
←イングリッシュ・ネイティヴ(キーウィ)に聞いたら、この文脈なら「人」ではなく「こと、もの」に対してのCommemorateらしい。すみません…。つまり、リチャードが与えた勅許を記念して、その時に建てられたということでしょう。

城を出て、北西に抜けると車道に

こんな石組みがあり、傍らにベンチが設置されている。これが地図の1番。
ミドラムの案内によると、かつてミドラムには二つ市場があったそうだ。かつてここで触れたとおり、一つはこの宿が並んでいる辺りに立っているマーケット・クロスがあるところだろう。もうひとつが"Top Cross"あるいは"Swine Cross"と呼ばれるかつて家畜市場であった場所だそうだ。
"Swine"という単語は、今年に入って"Swine Flu"(ぶたインフルエンザ)で有名になったのではないかと思うが。サクソンとノルマン(フレンチ)の対立を描いた、サー・ウォルター・スコットの騎士物語アイヴァンホーにはサクソン語として"Swine"が出てくるが、『豚』をさしている。(何故なら、『それをして卓に乗せたらノルマンフレンチのPorkになる』と言っているから)
それはさておき、この銘板には、

"この十字架は追悼の為のものと考えられている。ミドラムは1479年に、フェアとマーケット(市場)を年に二回、聖霊降誕祭の週と聖サイモンと聖ジュードの祝祭の時に開く勅許を、グロースター公爵リチャード、後のリチャード三世王より得た。この紋章学上の動物はおそらく、彼自身のものと認識されている白猪か、彼の妻、ミドラムの領地の共同女相続人であるアン・ネヴィルの一族の紋章であろう。"
とある。更に地図には、「説明文は更にこの酷く磨滅した彫刻がリチャード三世の個人の紋章である白猪か、ウォーリック伯爵の象徴である熊とでこぼこの棍棒ではないかと示唆している。貴方はどう思う?」
と締めているが・・・。

どうって言われてもね・・・。
せっかく、誰かを偲んで建てたと言い伝え、"Swine Cross"と呼んでくれているけれど、猪ってこういう足の折り方するっけ・・・?まあでも、別に熊に見えるわけでもないので、猪と信じてればいいのかも。許可を与えたのがリチャードなわけだし、かつての領主のキングメーカーことウォーリック伯リチャード・ネヴィルは1471年に、その娘でもう一人の共同女相続人のイザベル・ネヴィルも1476年に亡くなっていて、1479年の承認の記念にウォーリックの紋章使う意味もない気がする。
気になるのが"Commemorate"の一語。誰かを偲ぶ、とか追悼という意味があるけど、リチャードは亡くなった後、逆賊とされたわけだし、それを押してでも彼の死後に彼の紋章を使って追悼碑を建てたということ?(レスターの白猪亭の親父は、青猪亭に改名したというのに)だとしたら、ずいぶんと剛の者ですね、ミドラムの方々。
←イングリッシュ・ネイティヴ(キーウィ)に聞いたら、この文脈なら「人」ではなく「こと、もの」に対してのCommemorateらしい。すみません…。つまり、リチャードが与えた勅許を記念して、その時に建てられたということでしょう。
ところで"Commemorate"という言葉、私、単純に「記念して(respect含む)」の意味かと思っておりました。人につける場合は、亡くなった人相手なのですか(そりゃそうか)。勉強になります。
銘板には"Commemorate the grant obtained ~"と書かれているようなので、"Commemorate"しているのは、リチャード本人でなく、彼の与えた"grant"なのかもしれませんが、リチャードの死後に彼の紋章を使って碑を建てたとすると、凄いですね。
"commemorate"、秋津羽さんの仰ることが正しいようです。私はなぜか、人につける使い方を耳に(目に)することが多かったので、偲ぶ方かと思ってしまいましたが、↑に書いたとおり、知り合いのキーウィーに聞いたところ、Grantに対して使っているだろうとのことでしいた。