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F & F嫁の “FFree World”

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ガッドになりたい w

2011年09月13日 | Cinema & Musik

F log











人間誰しも○○になりたい…といった変身願望があるものだ。




2007 年に四十男が臆面もなく ラカッラになりたい などという記事を書いた。

新国の 「 コッペリア 」 にゲスト出演した ルシア・ラカッラ を観て感激の勢い余って書いたものだが、

あらためて読み返すとこれがまた赤面もの。




妄想上でもバレリーナにはなれそうもないが、ミュージシャンならどうだ。




以前から書いているように、F は打楽器好き、とくに ドラマーフェチ である。

ミリヲタの萌芽は小学生時代。

好きな音楽はとにかくマーチ ( 行進曲 ) だった。

いわゆるマーチングドラムの連打に心を熱くしたものだ。




以来、ビートルズからハードロック ( ヘヴィーメタルという言葉は無かった )、ジャズ、フュージョンに至るまで、

様々なドラマーを好きになってきた。

そのルーツがルーディメンツだからか、人生も半ばを過ぎてやはり好きだと最終認識したのは スティーブ・ガッド である。

1945 年 4 月 9 日生まれの唯一無二であるそのミュージシャンは、あまりにも高名で一音楽ファンが魅力について語るのは難しい。

ここからは超個人的な妄想であるが、パラディドルで挫折したなんちゃってドラマーにすらなれない男の夢とご容赦いただきたい。











F が好きなドラマーの要件は以下である




1 レギュラーグリップがメインであること ( 付帯要件として左肩が落ちていること、スティックのエンド近くを握ること、というのもある )

2 ロールを多用すること

3 スネアのサウンドが太いこと

4 キックが巧いこと






1 と 2 なんかモロにマーチングドラムだよ。

ちなみにレギュラーグリップというのは、鼓笛隊の太鼓のように右手と左手のスティックの持ち方が異なるもの。

両手とも同じ持ち方はマッチドグッリプという。









wiki によれば、スティーブ・ガッドがドラムを始めたのは 7 歳の時で、勧めたのは軍楽隊のドラマーだった叔父だという。

その時点で後の クレイジーアーミー の素地は充分にあったわけだ。

Crazy Army とはマーチングドラム教則本の中の練習曲である。

要するに基本のキ。







Crazy Army



ウェストポイント ( 米陸軍士官学校 ) 軍楽隊ヘルキャッツのドラマー達の演奏。

最後の “ チャッ ” がいかにもだ。














Steve Gadd - Crazy Army



そのクレイジーアーミーを現代のドラムに持ち込んだのが スティーブ・ガッド だ。

ドラムの教則ビデオからの映像だろう。

ほとんどスネアとハイハットしか使っていないのに魅せるな~

ルーディメンツを応用したガッドのドラミングはたくさんのフォロワーを生んだ。




レギュラーグリップゆえ左肩が下がっているのがカッコイイのだ。

健康には悪そうだけど。

それにしても後半のスネア、いい音だねぇ。













スタジオワークも数限りなくあるガッドの演奏は、YouTube でも星の数ほど見つかる。

意外にも日本のミュージシャンとの共演も多い。 ( 参加しただけなら SMAP の曲も叩いてる )

ここでは F が個人的に大好きなガッドの映像を 2 本選んだ。
















Steve Gadd playing Chega De Saudade



ジョビンの名曲で大好きな 「 Chega De Saudade 」 英題は 「 No More Blues 」

ヴォーカル入りの原曲の一例は こちら を。 美人だよ。




ガッドのバージョンは、なんとオルガンとのデュオ。

すでにそのフォーマットにしびれる。

そしてレギュラーグリップのドラマーが左手でハイハット叩く姿が好きなの。




イントロのリムショット、オルガンが入ってくる直前やテーマ終了後のロール、

テンション上がるカウベル、エンディングの合図であるリムショット、すべてがカッコイイ。

そしてベードラが巧い人の条件に見事に合致する サンバキックが心地よい のだ。

プロフェッショナル同士のアイコンタクトはたまりませんなぁ~




















もう 1 本は 1990 年のライブ・アンダー・ザ・スカイから。

チック・コリアの名曲 「 Spain 」 を、アル・ジャロウの驚異的なヴォーカルで。




驚異的といえば、メンツすべてが驚異的。


Al Jarreau (vo)

Joe Sample (p)

Steve Gadd (ds)

Buzzy Feiten (g)

Philipe Saisse (kb)

Lenny Castro (perc)

Freddy Washington (b)








Al Jarreau - Spain (Live Under The Sky 90)



10 分ほどの映像だが、毎回見入ってしまう。

この映像が残っていて、こうして見られることに感謝。




中でも スティーブ・ガッド/レニー・カストロ の打楽器隊が最高なのだよ。

インテンポとなってから、アル・ジャロウのバックでのガッド。

雄弁なスネアをよくお聴きいただきたい。

歌伴も巧さにも定評ある彼だが、もうカッコ良すぎ。




とくに 3:17 のスネア 2 発




ニコ動では 「 あのスネアはエロイ 」 とか 「 常人には入れられない 2 発 」 など絶賛の声多数。

これまた気分爽快なサンバキックとともにウットリしてしまうところだ。




ジョー・サンプルの熱いソロが終わり、アイコンタクト後の全員でのキメキメ。

キメの中から飛翔していくアル・ジャロウの声が最高だ。

これはもう楽器だよね。




そしてその後はガッドのドラムソロ。

ここではパーカッションのレニー・カストロが仕事をする。

ソロ開始とともにやおらガッドの背後霊よろしくすぐ後ろにやってくる。

手には シュケレ と呼ばれる壺のようなひょうたんのようなリズム楽器を持っている。








シュケレとは…

 ひょうたんの周りに種や豆、貝などを使った数珠状の網を巻いたもの。
 アフリカ発祥の楽器で、ラテン・アメリカにも伝わりキューバではチェケレ、
 ブラジルではカバサやアフォシェと呼ばれたりしています。
 本体を振ったり叩いたりして、周りの数珠が本体にぶつかったりこすれたりして
 出る音を使ってリズムを刻みます。
 ひょうたんをそのまま使ったもの、フィバーグラスなどを使ったものがありますが、
 近年のパーカッショニストは演奏するジャンルや音楽にあったサウンドを選んで
 使っています。


( ドラムス&パーカッション図解辞典 / 山村牧人 執筆・監修 より引用、打楽器に興味ある方にオススメ )








まさに 「 ガッド~ 後ろ~ 」 状態であるが、もちろん遊んでいるわけではない。

カストロが延々リズムキープを背後で行い、ガッドがそれを軸にソロを展開する。

しかしシュケレは何キロあるのだろう。 

カストロがガチムチになるはずだ。

ソロの最後は盛り上げるだけ盛り上げて、自身の雄叫びとともにすべてのミュージシャンが帰ってくる。

う~ん、これぞ音楽。 素晴らしすぎる。





とにかく何度見ても飽きないし新たな発見がある素晴らしい映像だ。

心からオススメ。

YT にもニコ動にも複数 up されているが、ニコ動の方が画質がいいかな。

でもあっちのコメントは凄すぎるので非表示推奨っす。























最後になったが妄想の話。

すべてのミュージシャンの中で誰とでも入れ替わらせてくれるなら、間違いなくスティーブ・ガッドを希望します。

ジャズでもポピュラー音楽でも、強力 ( 音が大きいということではない ) なリズムが土台となってのもの。

ガッドになってありとあらゆるスタジオ、ライブハウス、スタジアムに出没して世界中の腕っこきと競演したい。

美人歌手の歌伴がしたい。

でも日本のアイドルのレコーディングは辞退させていただきます(笑
















ドラマー編はもう 1 回続きます














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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (まゆみ)
2011-09-14 18:00:17
わははははー。
ガッドはしょーもない時と最高な時がありますが
誰もが認める偉大なドラマーですよね。
最近、ミュージシャンは亡くなる方が多いんで
ガッドには長生きして欲しい....。
返信する
まゆみさん、こんばんは!! (F)
2011-09-14 22:58:28
 
いや~お恥ずかしい。
私レベルが目にする映像では素晴らしいものばかりと思いますが、
グダグダのガッドも見てみたいです。
そのガッドももう66歳だそうですね。
仰るとおり後は好きな事だけして過ごしてほしいです。

性懲りも無くドラマー編はしばらく後に続きますからまた大笑いしてください。

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