
F log
先日、オリオンモデルズ店頭でバントウさんと立ち話をしていた折、イタリア海軍の話題になった。
そのとき私は好きなフネがあったのだが、近年AFVに押されて思い出せず。
後日、珍しくも記憶が蘇ったのでまた忘れないうちに書いてみる。
それはエトナ(Etna)級の防空巡洋艦だ。(こんなところにもFlack好きが・・)
1942年に進水したタイ海軍発注の軽巡洋艦「タクシン」と「ナレスアン」をイタリアが買い取り
それぞれ「エトナ」「ヴェスヴィロ」として自国用の巡洋艦としたもの。
5,900tと小型で速力も28ktとイタリア艦にしてはあり得ない鈍足ぶり。
通常の軽巡としては役に立たないので、船団護衛の防空巡洋艦として改装されることになった。
よって主砲は高角砲を搭載している。
この高角砲というのが微妙で、45口径というトホホな13.5cm砲を連装3基、計6門という
「どこが防空巡やねん!!

というダメダメ度。
他に6.5cm単装砲(こちらは64口径)を10基、20mm連装機銃10基など・・・
防空巡というと長砲身の高角砲(もしくは両用砲)をずらりと並べた雄姿が思い起こされる。
英ダイドー級、米アトランタ級、日本の秋月級(駆逐艦だが)、新高級(笑)。
実在防空艦ではダイドーが好みかな。
しかし勇ましい各艦に比べ、エトナ級におけるこの脱力ぶりもなんとも好きなのだ

鈍足の割りに意外とマッシブな煙突。
金剛代艦平賀私案のような中央にミチッと固まった構造物。
中途半端な船首楼。
1基しかない(ように見える)主砲射撃指揮装置。
ま、アバタもエクボ・・・だ。
イタリア降伏後、接収したドイツも竣工させることができず、終戦直後に自沈している。
結局、未完成なので実力も未知数・・・ということにしておいて欲しい


思い出してタミヤのHP見てみると最上モデルチェンジして出ているんですねぇ・・・
しかも最上級4隻とも出ているなんて・・・
さすがに今回は物欲もあまり沸きません。
1:35や1:48でさえ苦労しているのに1:700なんて恐れ多くて
これでは「女王陛下のユリシーズ号」のモデルは無理です。
「イタリア海軍乗組員の勇気は艦の大きさに反比例する」って言葉を思い出しました。
船体はとてもスッキリしてますね。
構造物もスッキリし過ぎですが(笑)
私、艦船に関してはこのような無駄だらけのフネがすきなんです。
スキの無い重武装艦(日本の条約重巡など)などよりもね。
>なんか微妙ですねぇ。
そう、そこなんです
その微妙なところに惹かれるのですよ。
結局就役しませんでしたが、まかり間違えて地中海に進水しちゃっても、
船団を護るどころか自艦も守れずに撃沈さる。
な~んてストーリーが浮かぶほど弱そうですよね