F & F嫁の “FFree World”

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英国海軍 G3 型巡洋戦艦

2011年01月29日 | ミリヲタ

F log






弱小独逸海軍のサポーターを自認しているが、じつは英国の巡戦も大好き。
ビスマルクにはフッド、シャルンホルトスト/グナイゼナウにはレナウン、とライバルが必要でしょ?






特に近代改装後のレナウンは好き。
長船首楼後に一段落ちた第 3 砲塔。 長大な船体に砲塔 3 基という余裕。
後楼付近の構造物にもう一つ砲塔を載せられそうだが、それをしないのがいい。
さらに 長大なフッド にしても同様の場所に 5 番目の砲塔を設置できそうだがもちろんそうはしない。
一見無駄にも思えるこの配置が好きなの。
旧海軍なら絶対に載せるよねぇ。
なんといっても餓狼の国だし…




そんなこんなの年末。
部屋の中掃除 ( 笑 ) をしていたら、こんなのが出てきた。




GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


以前に hirorin330 さん から頂戴した模型のひとつ。
「 世界の軍艦 」 シリーズという。
コンビニ等で売っている、いわゆる “ 食玩 ” というやつだろうか。
欧州海軍好きとして手にとったのはロドネーとキングジョージ五世。





GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


塗装済みの立派なフルハルモデル。
簡単なパーツがランナーで付属しており、主砲塔 3 基、副砲塔 6 基、他マスト等をはめ込めば即完成。
写真は主砲塔 3 基のみ取り付けた状態。
この特異な主砲塔配置を見ていたら、ムラムラと妄想が湧いてきた。

それは…











1921 年のワシントン軍縮条約により計画がキャンセルされた G3 型巡洋戦艦 だ。
諸元は Wiki を参照されたい。

 G3 型巡洋戦艦


ネルソン級戦艦の主砲配置が特異とはいえ、すべては G3 あってのこと。
そもそもネルソン級の主砲塔は G3 の流用だし。
速力を犠牲にして 18 インチ砲を積んだ N3 型戦艦 も同様の主砲配置である。

この G3 型巡洋戦艦が大好きなのである。




6 インチ連装の副砲塔が 4 基存在するものの、煙突以後の後部楼がなんとも冗長に思える。
まったくもってヘンテコな鑑だが、集中防御を突き詰めた配置といえるだろう。
そこがいいのだ。




例えば シャルンホルトスト は万人が認める美しいフネだし、旧海軍の条約型重巡における立錐の余地無く詰め込まれた
武具が発する禍々しさはまさに戦船だ。
そうした美や武はこの巡洋戦艦からはあまり感じられないのではないだろうか。
でもそこがいいのだ。




話がズレた。
が、もうお察しだろう。
食玩 ロドネーを G3 へと改造 しようと思いついてしまったのだ。





GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


さっそく自宅にあった資料と Web で集めた図面等で検討。
あ、右上の白黒写真は N3 型戦艦の CG 。
同様のコンセプトなれど、こちらは 18 インチ砲を装備。
ただ出力が G3 と同じであるから、速力は 23.5 kt と低下している。




計画艦だけあって副砲塔の配置や箱型艦橋の計上など、細かなことが資料により異なる。
凝りだすとキリがないが…
しばらくぶりのリハビリということもあり、途中で投げ出さないよう次の制約を自らに課した。


  ◯ 塗装はしない
  ◯ 船体の形状には手をつけない ( ロドネーのままとする )
  ◯ 工作は最低限とし完成を目指す
  ◯ 流用するパーツと配置の基準を甘くする
  ◯ 工具はニッパ、ナイフ、ノコ、ヤスリ程度にする
  ◯ パテは盛らない
  ◯ 結果、似ても似つかぬモノになっても後悔しない
  ◯ F 嫁が仕事から帰って来る前にすべてを終わらせ換気する


特に最後は大事(笑






GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


WW 2 では武勲に輝く KG 5 であるが、ここは同じ英国艦としてパーツ取りに使用させてもらう。
ニッパの上にある第 2 煙突を、G3 の第 1 煙突として流用させてもらう。





GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


ロドネーの上部構造物を真っ二つに。
前方の箱型艦橋は当然 G3 の艦橋にでっち上げる。





GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


ロドネーの第 1、第 2 砲塔を取り付け、第 3 砲塔のターレットを削りとる。
この位置に艦橋が載るからだ。
甲板上の各種装具も削れてしまうが細かいことは気にしない。






GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


ロドネーの砲塔を成形する。
しばらく刃物を扱っていなかったので、手つきが非常に怪しい。





GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


大まかな配置が完成。
ロドネーから流用の箱型艦橋を第 2 砲塔の背後に置いてみる。
その後には KG5 から剥ぎ取った砲塔ターレットを置く。 これはあとで整形しなくては。
更に後の穴は上構をパチンとハメ込む穴。
ここばかりはしかたなくタミヤパテで埋める。 

そして同じく KG5 の煙突を本来のロドネーのそれの直前に配置。
第 1 煙突が細い G3 にはちょうどよかった。
その左右の上部構造物は左右を斜めにカットし、第 3 砲塔の後方射界を確保する。





GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


マストはロドネーから改造。
内火艇をクリアするために脚の角度を変更する。
それにしても煙突に近すぎだなぁ。
真っ黒クロスケになっちまうわ。
2 脚と 1 脚を逆にすればよかったか。

副砲は後部の 4 基に関しては潔くロドネーのままとする。
その前に左右 1 基づつターレットがあるが、こには KG5 から流用した伝統のポンポン砲を配置する。
艦橋横の副砲塔 4 基は、そもそも残り 2 基しかないのでそれで諦めた。




GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


舷側に吊られた内火艇は削ると跡が白くなってしまうのでそのままにする。
まぁ計画艦だから様々なヴァリエーションがあったということで…





GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


しかし未完成艦だからといって誤魔化せないのが真横からのプロポーション。
トップ写真のシルエットだと余計に顕著だが、全体のマスが後にかかりすぎている。
前掲のカラー図面だと全長の中央には第 3 砲塔が位置しているが、ロドネー改の G3 では艦橋部が中央だ。
つまり船体の後部がもっと長くなければならないということ。
それによってスマートな巡洋戦艦というより、寸詰まりの戦艦 ( 結局ロドネーそのものだ ) というイメージになってしまった。





いっそのこと、N3 型戦艦にすればよかったのだが…
ロドネーの 16 インチでは N3 の 18 インチと称するには無理があるからと思ったのだが、そもそもがオーバースケール。
これで 18 インチ砲としても問題はなかった。
まぁそれなら煙突も 1 本で済んだしねぇ。





GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO


こうしてロドネーの写真と並べてみると砲塔配置の差がよくわかる。
しかし船体に手をつけていない以上、配置の差だけ‥ともいえる。




仕事から帰宅した F 嫁に改造前の写真と見比べてあれこれ説明するも、なにが違うのかわからない様子。
ま、自己満足の最たるものといえばそうですな。

なんちゃって G3 をでっち上げただけだが、久しぶりに模型を弄って楽しかった。
あいかわらずマイナーアイテム好きではあるが、今後も気に入ったモデルがあればのんびり作っていきたい。




最後になりましたが、元になるモデルを頂戴した hirorin330 さん に感謝します。
事前の予告もなく改造してしまって ( KG5 を潰してしまって ) もうしわけありません。
また復帰される日をお待ちしてます。








 2011.2/1 訂正 

送り主を間違えるという痛恨のミス。

hirorin330 さん、そして kpfw さん、たいへん申し訳ありませんでした。







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8 コメント

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おめでとう! (kpfw)
2011-01-29 06:37:29
久しぶりの模型記事楽しく拝見いたしました!
艦橋部のまっぷたつ、Fさんらしく素敵です
この調子で次作も行っちゃいましょ~
楽しみにお待ちしています。

ところでこれって私が送ったものでしたっけ?
最近物忘れが激しくてまったく思い出せません
もし他の方からのものでしたら申し訳ありません。
返信する
祝! 復活 (Maximum)
2011-01-29 11:38:30
世界に一隻しかないG3型巡洋戦艦モデルの完成おめでとうございます。
そしてリハビリお疲れ様でした。

ログを拝読すると楽しんで作られている様子が伝わってきます。
これぞ、模型作りの原点でありますね。
次回作も楽しみにしております。

P.S.貴ブログに感化されまして、今週は焼肉喰いてぇモードになっております(笑)。
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kpfwさん、こんばんは!! (F)
2011-01-30 22:14:47

模型記事というにはあまりにも軽薄ですが、笑いのひとつも取れれば本望です。
ロドネーも充分に個性的なフネですが、G3 はより魅力があります。
計画のみで未完成というところが想像力を刺激するところです。

てっきりkpfwさんだとばかり思い込んでいました。
でも他に心当たりがないしなぁ…
タチコマなんかと一緒だったような気がしますが。
もしそうじゃなかったら二重に失礼ですよね。
私も謝っておきます。どうもすみません。


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Maximumさん、こんばんは!! (F)
2011-01-30 22:27:45
いやマジでお恥ずかしいです。
AFVの会入賞者にお見せするようなシロモノじゃございませんな。
確かに世界で唯一の食玩 G3 モドキです(笑
ネット上では WL(1/700?) で精密な模型を作られた方を見たことあります。

楽しんで作るにはやはり対象に惚れ込まなければなりませんね。
次に惚れるのは何か自分でもわかりませんが、何か見つかればと思っています。
まぁ生温かい目で見守っていただければと思います。
Maximumさんの進行中の作品、妄想中wの作品も楽しみにしております。

焼肉、行かれましたか~??
ウチはエスニックな週末でした。
また記事にupしたいと思います。


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ありがとうございます。 (matuken)
2013-07-01 22:01:08
バトルシップクラフトというアプリでG3級巡洋戦艦を作る際、当ブログが大いに参考になりました。お礼申し上げます。
返信する
matukenさん、こんばんは!! (F)
2013-07-03 21:49:00
適当なでっち上げ製作記でしたがお役に立てて何よりです。
バトルシップクラフトを検索してみましたが、iPhone用だったので残念でした。
返信する
度々すいません (matuken)
2013-07-08 01:47:52
一応、このように仕上がりました。拙作ですが見て頂けたら、嬉しいです。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=306597932809043&set=a.154499101352261.32398.100003765167727&type=1&theater
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matukenさん、こんばんは!! (F)
2013-07-08 22:32:00
ご紹介ありがとうございます。
いやけっこう雰囲気出てますね~
こんなふうに細かく設定できるんですね。
たぶん私もドはまりすると思いますので、iPhone用のアプリでよかったですw

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