goo blog サービス終了のお知らせ 

経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

不支持率が上がった理由 ; 安倍内閣

2020-08-13 08:06:01 | 政治
◇ コロナ撲滅の希望がみえない = 安倍内閣の評判が急落している。たとえば読売新聞が7-9日に実施した世論調査では、不支持率が54%に増加した。第2次安倍内閣が発足して以来の最高である。その理由として大きかったのが、新コロナ・ウイルスへの対応。評価しない人は66%に達した。コロナ対策で安倍首相が「指導力を発揮していない」と答えた人は78%にものぼっている。

安倍内閣のどこが悪いのだろう。最も国民感情を逆なぜしているのは「感染者数の増加を軽視している」ことだと思う。第1波のときより感染者数が増えても、平気で GO TO トラベルを発進させた。安倍首相や菅官房長官は、ことあるごとに「病院のベッド数に余裕があるから、緊急事態宣言は出さない」と言明する。しかし、この発言は「ベッドに空きがあれば、病人はいくら増えてもいい」というように聞こえてしまう。

経済活動の再開が大切なことは、よく判る。しかし感染者数が第1波よりも多くなったいま、中途半端な対策を続けていれば、もっと大きな第3波がやってくるかもしれない。そうなればコロナの蔓延は、延々と続く可能性がある。オリンピックだって、出来なくなる公算がしだいに強まって行く。

企業も個人も、いまやコロナをいつ撲滅できるのか判らなくなっている。第2波、第3波がしだいに小さくなっていれば、将来への希望が生まれる。だが、いまはそれがない。感染者が減らないからだ。そんななかで安倍内閣は、感染者の増加を軽視し、将来への展望を全く示さない。そんな安倍内閣に、国民は愛想を尽かし始めているのだろう。

       ≪12日の日経平均 = 上げ +93.72円≫

       ≪13日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

49年間で 110倍に : ナスダック株価

2020-08-12 07:39:21 | 株価
◇ コロナにも負けないIT軍団 = 深刻なコロナ不況にもかかわらず、ニューヨーク市場のナスダック株価指数が史上最高値を更新中だ。先週末の終り値は1万1011で、年初に比べると2038ポイントも上昇した。この間、ダウ平均は1105ドルの下落、日経平均は1327円の値下がりだった。コロナの感染に手こずるアメリカで、なぜナスダック市場の株価だけが元気なのだろう。

その答えは、ナスダック市場に上場する銘柄をみれば明らかだ。アップルやマイクロソフト、アマゾンにアルファベットなどなど。コロナ不況を逆手にとって業績を伸ばす巨大IT企業が、ずらりと顔を並べている。株価の上昇が著しい電気自動車のステラも、その一員だ。なにしろ上位5社だけで時価総額は720兆円、東証1部の592兆円をはるかに上回る。

こうした巨大IT企業も、かつてはみな名も知らぬベンチャー企業だった。その成長とともに、ナスダック指数も急上昇してきた。ベンチャー企業を育成する目的で、ナスダック市場が誕生したのは1971年のこと。そのときの指数は100である。それが95年には1000になり、2015年には5000を超えた。それから5年の間に1万1100台に。なんと株価指数は49年のうちに110倍に膨れ上がったことになる。

日本でもベンチャー企業を育てようと、ナスダックをまねてジャスダック市場が発足した。もちろん優良企業も数多く上場しているが、残念ながら世界市場で大きく羽ばたきそうな企業は見つからない。これが日本とアメリカの大きな差の一つだろう。若い日本の経営者が、力不足なのか。教育が悪いのか、政治が悪いのか。そんな議論になってしまうのは、少々悲しい。

       ≪11日の日経平均 = 上げ +420.30円≫

       ≪12日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

今週のポイント

2020-08-10 08:01:10 | 株価
◇ 東京市場が弱気になったワケ = ダウ平均は先週、連騰して1005ドルの値上がり。1週間で1000ドルを超えた上昇は、6月第1週以来のこと。当面の目標だった2万7000ドルを回復した。コロナの蔓延や米中関係の緊張激化にもかかわらず上昇したのは、議会で新しい景気対策がまとまりそうなこと。それにIT関連企業を中心に、4-6月期の決算が予想以上によかったため。IT関連企業の多いナスダック指数は、史上最高値を更新して1万1000台に達している。

日経平均は先週620円の値上がり。月-火曜日は急騰したが、水-金曜日は反落した。この結果、水曜日からの3日間はニューヨークが上げたのに東京は下げている。上げ過ぎ訂正の面もあるが、急に弱気の風に吹かれたようだ。特に大きな売り材料が出現したわけでもない。なぜ日米株価の連動性が崩れたのだろうか。

ニューヨーク市場では、アップルやアマゾンに代表されるIT企業が、コロナの重圧を跳ね返して好決算を挙げている。このためナスダック指数は史上最高値を更新し続けた。これがダウ平均にも、好影響を与えている。ところが東京市場では、こうした好業績のIT企業が見当たらない。このため4-6月期決算の発表が進むにつれて、市場は企業業績の先行きに不安を感じ始めた。こういう見方は、考え過ぎだろうか。

今週は11日に、7月の景気ウォッチャー調査。13日に、7月の企業物価。14日に、6月の第3次産業活動指数。アメリカでは11日に、7月の生産者物価。12日に、7月の消費者物価。14日に、7月の小売り売上高、工業生産、8月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が10日に、7月の消費者物価と生産者物価。14日に、7月の小売り売上高、鉱工業生産、固定資産投資額を発表する。

        ≪11日の日経平均は? 予想 = 上げ

死者が語る コロナ肺炎の危険度 (22)

2020-08-08 07:54:38 | なし
◇ 異常に高いメキシコの死亡率 = 日本時間7日午前0時の集計。世界のコロナ感染者数は1850万人、死亡者数は70万人を超えた。死亡者は過去17日間で10万人増加、その勢いは加速している。国別ではアメリカが15万8300人で、いぜん断トツ。次いでブラジルが9万7256人。この両国では1週間に7000人以上が死亡した。3位はイギリスを抜いたインドで、死亡者数は4万人台に載せている。

続いてはイタリアとフランスが3万人台。スペインが2万人台。イランとロシアが1万人台の順。ヨーロッパ諸国は死亡者の増加が少なく、相変わらず落ち着いた状態を維持している。増加が目立ったのはインドとロシアで、インドの増加数は5700人に達した。世界的にみて、コロナ・ウイルスの猛威は全く衰えをみせていない。

日本の状態も、確実に悪化しつつある。感染者数は過去9日間に1万人増え、4万人を超えた。死亡者も29人増えて1049人となっている。中国の死亡者数はゼロ、韓国の2人増加と比べても、明らかに状態は悪い。これから始まるお盆休みの結果がどうなるか。死亡者がさらに増加するようなら、緊急事態宣言の再発令も覚悟しなければならないだろう。

そんななか、読売新聞が「メキシコのコロナ死亡者は4万9000人に達した」と報じた。これが事実ならば、メキシコの死亡者数はアメリカ、ブラジルに次ぎ第3位となる。メキシコの人口は日本とほぼ同じ。したがって人口当たりの致死率は、日本のなんと47倍にもなる。医療体制の水準や貧困の度合いだけで、この差を説明できるものなのだろうか。

       ≪7日の日経平均 = 下げ -88.21円≫

       【今週の日経平均予想 = 3勝2敗】     

“第2波”って なんだろう?

2020-08-07 07:49:41 | なし
◇ 困惑するのは一般市民 = 政治家の間でコロナについて、“第2波”という言葉を使う人と使わない人が分かれてきた。たとえば古田岐阜県知事は「第2波が到来した」と断言。岐阜県に独自の非常事態宣言を発令した。吉村大阪府知事も、しばしば“第2波”を口にしている。一方、安倍首相、菅官房長官、西村経済再生相など政府側は、いっさい“第2波”という言葉を使わない。なぜなのか。

“第2波”という言葉は、学術用語でもないし医学用語でもない。一般に「高い波がやってきたあとに来る、比較的に高い波」だと解釈されている。だから第1波より高い波かどうかは、関係がない。今回のコロナ蔓延が始まったころ、専門家は口を揃えて「第2波の到来をなるべく遅くさせ、その高さをなるべく低くすることが重要だ」と強調していた。

現状をみると「第2波が来た」と言う人たちは、コロナ感染者の増加に着目しているようだ。たしかに感染者数は大都市を中心に、3-4月ごろの水準を上回ってきている。その一方で第2波と言わない人たちは、入院者や重症者あるいは死亡者が当時よりは少ないことを重視しているようだ。“第2波”という言葉に明確な定義はないのだから、それは仕方がないのかもしれない。

その結果、政府のお偉方は「第2波が来たわけではないので、緊急事態宣言の必要はない」と言う。したがってGO TO トラベルも強行する。一方、いくつかの地方自治体は「第2波が来たから、非常事態を宣言する」ことになり、観光客もお盆の帰省者も来てくれるなと訴える。どちらの言い分を信用すればいいのか。困惑するのは、善良な一般市民である。

       ≪6日の日経平均 = 下げ -96.70円≫

       ≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

Zenback

<script type="text/javascript">!function(d,i){if(!d.getElementById(i)){var r=Math.ceil((new Date()*1)*Math.random());var j=d.createElement("script");j.id=i;j.async=true;j.src="//w.zenback.jp/v1/?base_uri=http%3A//blog.goo.ne.jp/prince1933&nsid=145264987596674218%3A%3A145266740748618910&rand="+r;d.body.appendChild(j);}}(document,"zenback-widget-js");</script>