経済なんでも研究会

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底値を探る展開 : 株式市場

2022-06-23 07:31:43 | 株価
◇ 船頭多くして、見通しは混沌 = FRBの0.75%利上げをきっかけとして、ニューヨーク株式市場は完全な弱気相場に突入している。ダウ平均株価は先週末3万ドルを割り込み、SP500やナスダックの株価指数も年初来安値に落ち込んだ。こうしたなかで、市場の関心は「いつ下げ止まるのか」に集中。いろいろな見方が飛び交っているが、まだ見通しは固まらないようだ。

「株価の調整はほぼ終わった」と、考える市場関係者も少なくない。こうした人たちは、PER(株価収益率)の低下に注目する。たしかにSP500のPERは、一時の40倍から最近は18倍程度まで低下した。つまり‟買われ過ぎ”の状態からは抜け出したというわけである。だがPERは企業の収益が減少すれば、また上がってしまう。こう考える人は「まだ底値は先だ」と主張する。

こうなると、問題はこの先の景気見通しに移行する。FRBは22-23年の成長率を1.7%と予測しているが、実際はもっと悪くなると考えればPERは予想以上に上がるかもしれない。その半面、コロナ禍で溜まった消費支出が出るから、景気はそんなに悪化しないという見方もある。それならPERは、それほど上昇しないだろう。

最も慎重な見方は「現在の株安は、金融バブルの崩壊を表している」という考え方。となると、バブルの大きさをどう評価するかは、人によってもまちまち。ダウ平均で言えば、3万ドルとみる人もいれば、2万ドルと考える人もいる。こうした数多くの思惑が、いま市場で交錯している状態。どの予想が真実に近いのか。あと1週間もすれば、しだいに見えてくるだろう。

        ≪22日の日経平均 = 下げ -96.76円≫

        ≪23日の日経平均は? 予想 = 下げ≫


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