経済なんでも研究会

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今週のポイント

2023-10-02 07:44:50 | 株価
◇ 4つのカベに囲まれたNY株式市場 = ダウ平均は先週456ドルの値下がり。終り値は3万3500ドルに低下した。ねじれ議会で新年度予算が成立せず、10月1日以降、政府機関の一部が閉鎖されることが確実に。国債の評価が下がって長期金利が上昇、株価は下落した。予算の不成立が長引くと、景気も足を引っ張られる。ニューヨーク市場の前面には、突如として分厚いカベが出現した。(土壇場で45日分の暫定予算が成立したが、不安定な状況は変わらない)。

それだけではない。よく見ると、市場を取り巻くカベは、あと3つ。まず1バレル=90ドル台に達した原油価格の再上昇。次に多発するストライキ。UAW(全米自動車労組)に注目が集まっているが、いまアメリカでは300もの企業でストが行われている。これで賃金が上がれば、物価を押し上げかねない。予算・原油・ストライキの共通点は、FRBの金融政策では解決できないことだ。そして4つ目のカベは、そのFRBが進める金融引き締め。市場はこの4つのカベに囲まれてしまった。

日経平均は先週845円の値下がり。終り値は3万2000円を割り込んだ。これで9月は761円の下げ、3年半ぶりに3か月連続の下落となっている。相変わらず押し目買いが強くストンとは下がらないが、ニューヨークの調子が冴えないためジワジワと値を下げた。円安の進行で輸出関連株は買われても、物価高で悪影響を蒙る銘柄は下げている。岸田首相が打ち出した新経済対策も、上げ材料にはならなかった。日米ともに、重たい環境のなかで10月を迎える。

今週は2日に、9月の日銀短観、新車販売。6日に、8月の家計調査、毎月勤労統計、景気動向指数。アメリカでは2日に、9月のISM製造業景況指数。4日に、ISM非製造業景況指数。5日に、8月の貿易統計。6日に、9月の雇用統計が発表される。

        ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ≫


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