◇ 勝敗の決め手はやはり物価と雇用 = ダウ平均株価は先週600ドル上昇、終り値は3万4000ドル台と4月の水準に戻している。市場では強気派の声が高まり、クリスマス相場への期待も膨らんだ。理由は「FRBが利上げペースの減速に傾いている」ことが、明らかにされたため。多くの関係者が「12月の利上げは0.5%、来年1月は0.25%」だと確信するようになった。このため債券市場では、長期金利も急激に下がっている。
しかしアメリカ経済は、確実に下降し始めている。たとえば先週も、11月のPMI(購買担当者景況指数)が5か月連続で50を割り込んだり、10月の住宅着工戸数が前年比8.8%減少するなどの数字が発表された。ところが、株価はこうした実体経済の状況を全く無視している。また中国経済の低迷が報じられても、市場は動揺しなかった。「これはおかしい」と弱気派の人は考えているが、まだ声は小さい。
たしかにFRBによる金利引き上げのペースが落ちることは、先が見えてくるという点で明るい材料かもしれない。しかし仮に12月が0.5%、1月が0.25%の利上げになるとしても、1月時点の政策金利は4.75%に。けっこう高い金利水準で、景気は下降せざるをえない。そう考えれば、利上げのペースが減速するといっても喜んではいられないのでは。弱気派はこうも考えている。
強気派と弱気派の対決は、間もなくやってくる。それは物価と雇用の数字が発表されるときだろう。仮に予想通り物価上昇の勢いが鈍化し、雇用情勢にも落ち着きがみられたとき、強気派は「利上げの減速がさらに確実になった」と解釈する。その一方、弱気派は「景気の悪化が現実のものになった」と警戒するに違いない。もちろん、勝敗は株価が決める。年末高になれば強気派の勝ち、年末安になれば弱気派の勝ちになる。
≪28日の日経平均 = 下げ -120.20円≫
≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
しかしアメリカ経済は、確実に下降し始めている。たとえば先週も、11月のPMI(購買担当者景況指数)が5か月連続で50を割り込んだり、10月の住宅着工戸数が前年比8.8%減少するなどの数字が発表された。ところが、株価はこうした実体経済の状況を全く無視している。また中国経済の低迷が報じられても、市場は動揺しなかった。「これはおかしい」と弱気派の人は考えているが、まだ声は小さい。
たしかにFRBによる金利引き上げのペースが落ちることは、先が見えてくるという点で明るい材料かもしれない。しかし仮に12月が0.5%、1月が0.25%の利上げになるとしても、1月時点の政策金利は4.75%に。けっこう高い金利水準で、景気は下降せざるをえない。そう考えれば、利上げのペースが減速するといっても喜んではいられないのでは。弱気派はこうも考えている。
強気派と弱気派の対決は、間もなくやってくる。それは物価と雇用の数字が発表されるときだろう。仮に予想通り物価上昇の勢いが鈍化し、雇用情勢にも落ち着きがみられたとき、強気派は「利上げの減速がさらに確実になった」と解釈する。その一方、弱気派は「景気の悪化が現実のものになった」と警戒するに違いない。もちろん、勝敗は株価が決める。年末高になれば強気派の勝ち、年末安になれば弱気派の勝ちになる。
≪28日の日経平均 = 下げ -120.20円≫
≪29日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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