経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

原油が80ドル台に上昇 (下)

2024-03-22 07:22:33 | 原油
◇ 90ドル台が続けば影響が大きい = 北半球はこれから行楽シーズン入り、ガソリンの消費が増える。このため専門家の間では「原油の国際価格は90ドル台に乗せるかもしれない」という見方が強い。仮に90ドル台になると、直近の安値60ドル台に比べて5割高。その日本経済に与える影響は、決して無視できない。電気やガス代、それにガソリン価格が急騰。物価の上昇は加速する。

日銀はマイナス金利政策を解除、17年ぶりの利上げに踏み切った。それでも当面は緩和政策を維持すると表明したため、円安・ドル高が進行。株価も上昇基調を続けている。だが物価が高騰すれば、そんなことを言ってはいられない。日銀は意図に反して、金利を引き上げざるをえなくなる。外国為替市場では円高・ドル安、債券市場では金利が上昇する。株価にとってはマイナス材料だ。

財務省がきのう発表した2月の貿易統計をみると、輸入額が輸出額を上回ったため、貿易収支は3800億円の赤字だった。これは貿易が、景気に対してはマイナス要因になっていることを示している。輸入額が多かった理由の一つは、相変わらず燃料の輸入額が大きいこと。鉱物性燃料の輸入額は2兆2000億円に達している。輸入総額の約4分の1だ。

この輸入代金は最終的に、値上げを受け入れるという形で個人や企業が負担する。それだけ購買力が産油国に移転してしまうわけだ。景気にとっては、大きなマイナス要因になる。なかで原油・粗油の輸入額は約9000億円。もし価格が5割近くも上昇すれば、金額はさらに増大する。このように原油の国際価格が高値で推移すれば、日本経済はまた重たい荷物を背負うことになる。

        ≪21日の日経平均 = 上げ +812.06円≫

        ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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