経済なんでも研究会

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第2段階に入った コロナ不況 (上)

2020-03-24 07:54:47 | なし
◇ 各国は信用不安の回避に必死 = 株価の急落に喘ぐニューヨークの金融市場。関係者の間に先週、新たな緊張感が走った。これまで投資家は株式や原油を売り、その資金を安全度の高い国債や金に振り向けてきた。それが突如として、国債や金からも資金を引き揚げ始めたからである。すべてを現金化して、手持ちする。恐怖感が一定の限度を超えると、過去にもこういう現象が起きている。その結果、ドルが不足すると企業のカネ繰りが困難になり、倒産や失業が急増してしまう。

これが信用不安と呼ばれる現象。新型コロナ肺炎は学校の閉鎖やイベントの中止、また人々の行動が制限されたことによって、企業や個人の収入を低下させた。これがコロナ不況の第1段階。状況はさらに悪化して、信用不安という第2段階に突入したわけである。この状態を放置しておくと、企業の倒産が激増し、金融機関も経営難に陥る。つまり金融危機へと発展してしまう危険性が高い。

そうなったら大変。各国の政府・中央銀行は、信用不安を阻止するために必死の対策をとり始めた。中央銀行は金融機関に対して、ほとんど無制限に融資する。企業が資金不足に陥らないようにするためだ。たとえばドイツ銀行は、金融機関に対して無制限の信用供与を発表。日銀も金融機関が保有する国債など5兆3000億円を買い入れる方針だ。

また企業の多くは短期の資金を手当てするため、CP(コマーシャル・ペーパー)という約束手形を発行している。この市場からも資金が引き揚げられ、CPの買い手が姿を消してしまった。そこでアメリカのFRBはCP市場に参入、CPを直接買い取ることになった。中央銀行がCP市場に直接参入するのは、きわめて珍しい。このように、いま各国はなりふり構わぬ姿で、信用不安の払しょくに懸命となっている。

                              (続きは明日)

       ≪23日の日経平均 = 上げ +334.95円≫

       ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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