福島から来ました

東日本大震災で被災。福島で保護された犬の日記

4月9日

2011-04-10 22:19:12 | プロローグ
愛護団体ミグノンさんと連絡を取り、
とんとん拍子で話が進み、その夜犬が到着する事に。

私は迎え入れる準備をしました。

先月福島県で保護した子です。

本当はほかの愛犬家のお宅に行く予定でしたが、
ちょっと扱いが難しい子らしく、
私のように自分の犬以外の犬を扱った事のある人なら安心だからと、
ミグノンさんの判断でうちに来る事になりました。

私の職業が役立ったので良かった。

10時ごろうちに到着。

知らない人に捕獲され、
知らない土地に何時間もかけて移動。
相当のストレスが掛かっていたのか、
ついて10分後位に水便。
する前にクンクン鳴いてました。
お腹痛かったのかな。

ちょっと心配でした。

その後、真っ暗だったけど散歩に行きました。
元気よく歩きました。
うちの犬(G・シェパード)を母が連れて一緒に歩こうと思ったけど、
うちの犬の方が気が散ってしまって真っすぐ歩けないのに対し、
新入り君は全く気にしない様子で歩いていました。

ガンガン引っ張るからリードでコントロールしたら、
ちゃんとその後は私の横をついて歩きました。
声を掛けるとちゃんと速度落とします。



帰ってからお水も良く飲んで、
少しお店の中で一緒に過ごしました。

カンガルージャーキー食べました。
お座りして、ちゃんとマテが出来ました。

0409


フセと言うと、一生懸命オテをしてくれました。
フセは知らないんだね。

体を触ろうとすると急に警戒してワン!と吠えながら威嚇してきました。

まだ慣れてないし、
地震や飼い主不在や知らない人の捕獲や長旅でストレスも相当掛かっているはずだし、
疲れているし、トラウマなんかもあるかもしれないから、
今日はとりあえずそっとしておこうと思って、
犬舎に入ってもらい電気を消してお店を離れました。

明日犬舎を汚してないと良いな~と思いながら私も寝ました。


ペットとは

2011-04-10 21:48:32 | プロローグ
この一ヶ月、
日本中のみんなが沢山色々な事を考えたと思う。

今まで考えもしなかった事を一生懸命考えていたはず。

私もそのうちの一人です。


今回の震災ではペットの保護が注目されていました。
津波の被害を受けた地域で泥まみれになった犬が歩いている所とか、
3週間も海を漂流していた犬とか。

私は犬の仕事をしているので、
そういう犬たちが保護されるという話は当たり前のことだと思っていましたが、
中にはこれが当たり前でない人もいると知りました。

簡単に言うと、
犬助ける時間があったら一人でも多く人間を救えるんじゃないの?
税金使って犬助けてるなんておかしいんじゃないの?
って声が結構聞こえてきて、
ああそうか。。。そう言う考えの人も世の中にはいるんだ。
と気付かされました。

でも救助に当たっている人たちは、
人の事を後回しにして犬を助けてるわけじゃないし、
人間として、生きている動物を救おうとする気持ちって当たり前の事なんじゃないかなと思いました。

私なりに考えたのですが、
被災した人たちの心のケアってとても大事だと思うんです。

被災したある女性が、
震災の数日後に愛犬と再会出来たことがニュースになっていました。
その女性は津波の被害で、
家も家族も大事な物も失ってしまいました。
でも、愛犬が無事だった事を知り再会。
「この子がいればがんばれる」って言っていたんです。

私は、被災した犬を救うことは被災した人々を救うことと等しいと思いました。

そんなわけで、この日記は、
うちに来る事になった犬の飼い主さんの為に書く事にしました。

愛犬が元気に生活している様子を見てもらい、
飼い主さんにも明るい気持ちになってもらえたらと思います。


被災地の犬たち

2011-04-10 21:27:05 | プロローグ
地震発生の数日後、
同業の知人から連絡があり、
被災地の犬たちの為に私たちで何かしましょうと誘いがあった。

被災犬を保護して預かる

うちでも犬を2頭飼っているけれど、
こんな時だからと受け入れ可能であることを伝え、連絡を待つことに。

しかし地震や津波の被害にあった犬たちは、
東北の内陸部ですでに預かりボランティアが立ち上がっており、
東京にすぐに連れてくる必要がなかったらしい。


数日後、ツイッター上で
福島県の福島第一原発周辺の避難住民が残していった犬たちが沢山いて、
その犬たちを保護しているボランティアを見つけた。

避難命令が出た区域で、
ペットや家畜を連れて行くことが出来ずに家に残して避難した人が沢山いて、
その残されたペットや家畜が町をうろうろ歩きまわっているという。

既に人々が避難してから数週間が経ち、
餌がなくなり餓死や野犬化が心配された。

色々調べてみると、
その避難区域内に動物愛護団体が多数入っていて、
町を歩き回る犬などの動物を捕まえ保護していることが分かった。
そしてその保護されている動物たちは100頭を超えるらしい。

そんなに沢山の動物を愛護団体だけでは預かれないので、
各地の愛犬家などが名乗りを上げ、
預かりのボランティアを行なっていると知った。


私は今後犬を預かるかどうか決まっていない状態で待機していたので、
今すぐに預かり先を募集している団体を優先しようと決めた。

そして、以前お話を伺った事のある愛護団体ミグノンさんに連絡を取り、
すぐに預かってほしい犬がいると聞いたので、
とんとん拍子で話が進み、その夜うちで犬を一頭預かる事になった。