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映画徒然節…ネタばれ失礼

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

2008年05月30日 | さ行
出演:ジョニー・デップ アラン・リックマン ヘレナ=ボナム・カーター 他

判事(アラン・リックマン)の横恋慕により、無実の罪で流刑に処せられたスウィーニー・トッド(ジョニーデップ)は、15年ぶりにロンドンに戻ってくる。最愛の妻は自殺し娘は判事に養われてると聞いたトッドは、復讐を誓い、ロンドン一不味いパイ屋の2階で理髪店を開く…。

期待するさ!あぁ、期待したともよ!!だって、ティム・バートン(監督)×ジョニー・デップだよ!!!ある意味私の一番好きなコンビが作ってるんだから、期待するなって方が無理だ~い…。でも、分かってたのさ…期待し過ぎちゃいけないって…(;_;) 知らなかったけど「スウィーニー・トッド」はとても有名な都市伝説らしいですね。実在したかどうかは分からない。でも、猟奇的な連続殺人魔なんだそうです。異形の殺人者…そりゃティム・バートンは好きだろうよ…そんな題材。

平日の午前中でしたが、そこそこ人の入った映画館。久々の映画館での観賞にワクワクしていた私でしたが、観終わってからは連れて行った友達に申し訳ない気すらしたよ…なんじゃ?この映画??何度も書きますが、私はティム・バートン×ジョニー・デップが本当に好きなんです!!だからこそ言いたい!なんじゃコリャ(?_?)
とても有名なストーリーを、とても有名な監督と豪華な俳優たちが、ミュージカル仕立てにした映画。それしか無いよ、この映画。見所は俳優陣の案外聞ける歌&ティム・バートンならではの町並みや衣装…それだけです。内容は無いよぉ~書きたくなかった駄洒落↓。

私は個人的に(ま、映画を観るのって個人なんだけどさ)せっかくの映画なんだから、何かしらのメッセージやテーマってのはあると良いなって思ってます。でも、私はこの映画から何も感じられませんでした。強いて言うなら「理性は持とうね♪盲目の復讐は良くないよ♪」ってくらいかな。…いや、それもよく分からん。ホラーを観てオドロオドロシイ世界の快感に浸る人…スプラッターを観てスカっとする人…私には分からないけど、そういう人も居るんだろう…。もし、そこに力点を置くにしても中途半端ではなかろうか?兎に角、ティム・バートンがどんな方向を描きたいのかさっぱり分からん。異形のキャラクターを描きたいなら、そろそろジョニー・デップから卒業しなきゃ無理かもね。ジョニーのキャラだけに頼った映画作りはもう限界だろ…やり過ぎだわ。
ミュージカルだから仕方ないけどストーリー展開は遅いし、中盤は雑だし、ラストに向けての伏線と思われる部分も分かり易過ぎる。主要キャラは各々の自業自得で完結したかもしれないけど(ジョニー嫁だけは可哀相だった)、その後の子供たちが不安で仕方が無い。「そんなことまで思わなくても良いのよぉ~」と言われるかもしれないけど、私はそこまで考えちゃうのです。復讐の連鎖は断ち切りがたいし、人格形成も無茶苦茶になる…。全部をすっきり終わらせてくれないと、モヤモヤ感が残ってスッキリしないよぉ~(T_T)
俳優さんたちはキチンとした演技で役を飲み込めていたよなぁ…それぞれ面白いキャラクターだったからこそ、残念で仕方ないです。

はぁぁ、本当に好きなキャスティングだったから、余計酷評しちゃったのかなぁ…。
でも、通りすがりだろうがなんだろうが「命」を軽視したようなこの映画はやっぱり好きになれない。殺人は殺人なりに執行者も被害者も意味がないと空し過ぎる。そういう意味では、「スリーピー・ホロウ」も「フロム・ヘル(コレは監督違うけどジョニデ主演)」も、ある程度理解できたんだよなぁ…。好きだからこその酷評・好きだから長々しい感想。だからこそ、この映画嫌いだぁ~~!!
この作品でジョニーはゴールデン・グローブ主演男優賞をとってしまいましたが、頼むからアカデミーはとらないでくれぇm(__)mきみはもっとよい映画で主演男優賞をとって欲しいです。

*2/25追記:アカデミー主演男優賞はダニエル・デイ・ルイスでした。良かった良かった♪


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