PoPo映画

映画徒然節…ネタばれ失礼

パコと魔法の絵本

2008年09月23日 | は行
出演:役所広司 アヤカ・ウィルソン 妻夫木 聡 土屋アンナ 阿部サダヲ 加瀬 亮 小池栄子 劇団ひとり 山内圭哉 國村 隼 上川隆也

とある病院でのできごとです。
「お前が私を知ってるってだけで腹が立つ!!」とわめき散らす偏屈じいさん大貫(役所広司)が入院している。他の入院患者・医師や看護士もなんだか変な人たち。そんな中、事故の後遺症で記憶が一日しか持たないパコ(アヤカ・ウィルソン)と大貫が出会い…。ゲロゲ~ロ!!

まぁ~なんてインパクトのある映画でしょう。のっけから目の覚めるような派手派手シーンなので、ココで乗れなかったら感情移入は難しいかもね。
色の洪水衣装やセット・一見誰だか分からない特殊メイク・怒涛の如く押し寄せる小ネタのオンパレード…この辺は、映像を見て楽しんでください。

なんていうか、すげ~バカバカしいんだ。見た目インパクトがありすぎるだけに小さい演技じゃ駄目だから、小学生の学芸会みたいに振りなんかも異様に大きいわけです。空飛んじゃうし、金の粉舞いまくりだし…。リアリティなんてどうよ!映画なんて最初から作り物じゃん!!って潔く突き放しちゃってる。でも、そのケバケバしさを隠蓑にして、実はすんげ~綺麗な物語なんだよねぇ。あ~、泣いた。

何と言ってもパコ。
この子は本当に天使だね。
すんごく無邪気で実はとても悲惨な境遇なのに、覚えていない。一日一日がリセットされた新しい日。
パコのために何が出来るのか…何かしてやりたい…この子の心の中にいたいんだよ。偏屈大貫を変えたのは、本当に綺麗なパコだったから…。
お母さんから誕生日プレゼントに貰った絵本を、毎日読んでるパコに、大人皆で劇をします。も~う、この辺からは涙涙。役者さんとCGを交互に織り交ぜてるので、現実離れした劇だけど、パコの中ではこんな風に見えたのかもしれないね。普段クールを装い、怒られる以外滅多に泣かない次女が、シャクリをあげながら大泣き。勿論私も映画館でこんなに泣いたことは無いって位泣きました(況や長女をヤ)。
でもさぁ、照れ屋な監督は、ただ泣くのは許さないンだよねぇ…この期に及んでも、笑わせようとするんだもん。まんまとはまって、ちぃと悔しい。

役所広司さんを初め、妻夫木君や阿部サダヲさん・土屋アンナちゃん加瀬君上川さん…いやぁ、本当に良かったっす。
もう一回観たいなぁ…DVD欲しいなぁ…。
も一つ驚いたのは客層の厚さ。
カップル・私らのような親子連れは勿論、熟年といわれるおっさんおばさんもかなりいました。

最後にプチネタばれ。
「先生、涙ってのは、どうやって止めるんだ?」
「簡単です。いっぱい泣けば、止まります。」