PoPo映画

映画徒然節…ネタばれ失礼

ハリーポッターと謎のプリンス

2009年08月16日 | は行
今回も長女の誕生日プレゼントで、劇場で見ました。

映画としては長丁場の2時間OVERですが、やっぱり尺足らずでした。映画としては仕方ないんでしょうけど、帰りの車の中で長女と「あそこもカットだった…ココも見たかった…」って盛り上がってしまい…う~ん…。

ヴォルデモート卿の力が強くなり、その存在を認めない魔法省とホグワーツ(魔法学校)校長のダンブルドアのかけひきやらう~ちゃらは省き(ココ本筋だと思うけど)、青少年の恋物語に結構時間を割いていて…悪くは無いけど、「そこですか?」って感じがしなくも無い気がしました。ま、ハイティーンは異性の『眼』があってこそとは思うけど、その辺り純潔女子高校で過ごした私としましては………のめりこめない…。

んで、今回間延びした感がしたのは、ヴォルデモートが筋に絡んだ出現が無かったのも大きいかと…。ま、これは原作の時にも言われてたことですので、次回への橋渡し的な役割として、仕方ないのかなぁ…。
感想としては「やっぱりダンブルドア校長先生って、凄い力を持った魔法使いだったんだなぁ…」です。
今後、ハリーとその愉快な仲間たちが、ダンブルドアをもってしてもやっつけられなかった強敵に、打ち勝てるのかい?本当に??

次回作は2本立てになるようですので、多分長女と一緒に見に行くと思います。
なんだかんだ言いつつ、ハリーポッターの世界観は好きなんだよなぁ…。

ペネロピ

2009年03月03日 | は行
豚の鼻でも、とっても可愛いクリスティーナ・リッチUK映画を観てると結構見知った顔ぶれだったりして最近お気に入りのジェームズ・マカヴォイが妙に色っポク良い役で、本当に観てよかった前向きに生きたい女の子応援映画。ファンタジーに拒否反応が無く、可愛らしい映画を観たい方に超お勧めです

社交界で注目を浴びるウィルハーン家に生まれたペネロピ(クリスティーナ・リッチ)は、呪いのため豚の耳と鼻をしている。呪いを解くには仲間の愛が必要なため、両親(特に母親)は世間の目から娘を遠ざけつつ良家の息子とのお見合いをセッティングし続ける…。

豚の耳と鼻はありえないけど、ペネロピ可愛いし窓突き破るほど衝撃あるかなぁ……あるかリアルで見たら「化け物~」なペネロピだけど、幼いときから母の愛情を一身に受け、キチンと教養を身に付けた素敵な女の子になっている。人となりを知れば誰からも好かれるのに、ペネロピも自信が無いから、踏み出せないんだよねぇ…。深緑と赤を基調にしたペネロピらしい部屋も、キュートな衣装もとても素敵で、閉塞された状況に満足はしてなかっただろうけど親の愛情を充分に分かった上で想像力を羽ばたかせているペネロピを象徴的に表していたと思います。しゃれっ気のある父ちゃんは良い味出してるし、母ちゃんは…そのまんま変わらんね脇役もGood
そんなペネロピの殻を破ったのは、落ちぶれた良家のマックス(ジェームス・マカヴォイ)。彼に思いが通じなかったと思ったペネロピは、街に飛び出します。

ペネロピがね、とても強いの。きっかけは失恋だったとしても、街に飛び出し友達を見つけて、ちゃんと自分で歩いていく。そんな彼女を認める人も多くなって…(一人除く)。
ラストに向けての伏線も、ペネロピの成長と一緒に心地よく表れてくるので、すんなり受け入れられます。…そうか、そうだったんだ…って。

同じ頃に公開された「マゴリアムおじさん…」を娘たちと一緒に観たんだけど、コッチを観ればよかった!!って思います。
何度も観たくなる一品です

プライドと偏見

2009年02月07日 | は行
18世紀のイギリス。片田舎に住むベネット家には娘が5人いる。当時女性の遺産相続権が無く、父親が死んだら全財産失うことを恐れている母親は、娘たちの結婚問題に躍起になっており…。

良い久々に良い私この映画好き~

最初からやられました。美しいピアノ旋律と、イギリスの風景。上品な佇まいのキーラ・ナイトレイが、素晴らしいです。この映画、兎に角お上品で、ラブストーリーなのにキスシーンすら無いあたし、イギリス映画好きだわ…。

次女のエリザベス(キーラ・ナイトレイ)は、読書が好きで聡明な女性。優しくて美しい長女ジェーン(ロザムンド・パイク)・ピアノが好きな三女、恋に恋する四女と五女、黙って見守る父(ドナルド・サザーランド)、結婚をせかす母(ブレンダ・ブレッシン)、家族全員のキャラが立っていて、生活感がリアルに伝わってきます。この映画を監督したジョー・ライトは、コレが初監督作品だそうで、まことに「信じられな~い」。
古いお城のような豪邸もダンスシーンも全て良くて、キャンキャンうるさいお母さんだって全ては娘のことを思ってのこと。映画全体に「愛」があります。
ダーシー(マシュー・マクファディン)のプライドとエリザベスの偏見ですれ違うのがじれったい…お姉さんの恋愛もクロスしてきゅんとなります。キーラ・ナイトレイは本当に綺麗で上品。顔も綺麗だけど、異様に長い首が綺麗なんだよねぇ。してまた、ダーシーの声が低くて良いんだぁ声だけで惚れそうです。

監督のコメンタリーも面白かった。ココは良い!ココは駄目って、監督しか言えないことを言ってるの。「あの棒邪魔」とか

ちなみにDVDにはアメリカ版のエンディングも入ってます。
うん、アメリカではコッチだな。でも、私はイギリス版で大満足でした

ヘアスプレー

2009年01月13日 | は行
映画館で観たかったけど、なんか余裕無い時で、タイミングを逃した一本でした。
DVDで観て、余計…「映画館で観たかった」な作品です。

まず、主人公がチャーミング♪太ってても気にしない!踊りが大好きで、毎日が楽しい。常に明るいムードを撒き散らしています。
この主人公の周りの人も魅力的
コンプレックスから内気なお母さん。そんなお母さんが好きで仕方ないお父さん…このお父さんの存在が凄くて、主人公がいつも強気で前向きなのは、お父さんの影響が大きいと思う。
ダンスを通して黒人社会とも触れ合う主人公。強烈なインパクトのある個性から、テレビ出演までしちゃうんだけど、60年代のアメリカは差別が酷いんだよねぇ。

単なるミュージカル映画と見られがちだけど、この映画は白人至上主義・マイノリティ差別への反発が根本にあって、アメリカ映画特有の勧善懲悪方式で撮られてると思います。
黒人大統領も現れる世の中ですもの、色んな「チェンジ」が起こるかもしれないよね。

個人的に、ジョン・トラボルタやミシェル・ファイファー、クリストファー・ウォーケンなどの役者さんたちが、それぞれの役を生き生きと演じてて面白かったぁ~きっとこの撮影、楽しかっんじゃないかしら。

ホリデイ

2008年11月28日 | は行
ジュード・ロウ好きなの美男美女…とそ~でも無い男の物語。良しでしょう(^^;

仕事の出来る女が二人。ほぼ同時に失恋し、長期休暇中お互いの家を交換する…。

インターネットの普及っつうのは凄いもんですなぁ。お互いの家を交換って、全くの見ず知らずの人で、いきなり明日ロスとロンドン…だもんなぁ…。映画なのでコレを言っちゃぁ仕方ないけど、ありえん(笑。
主役級四人の、表向きはちゃんと大人だけど、微妙に抱えたモノがある設定はリアリティがあった。そりゃあね、色々とあるよね。
抱えいたモノが癒され、自信をつける過程は素敵。分かり合える人との交流は、何よりの薬かもしれません。
コレは映画だ!自分とは無縁!…と思えば、気楽に観るコトができます。映画ならではの小粋なセリフも散りばめられてるしね♪

パコと魔法の絵本

2008年09月23日 | は行
出演:役所広司 アヤカ・ウィルソン 妻夫木 聡 土屋アンナ 阿部サダヲ 加瀬 亮 小池栄子 劇団ひとり 山内圭哉 國村 隼 上川隆也

とある病院でのできごとです。
「お前が私を知ってるってだけで腹が立つ!!」とわめき散らす偏屈じいさん大貫(役所広司)が入院している。他の入院患者・医師や看護士もなんだか変な人たち。そんな中、事故の後遺症で記憶が一日しか持たないパコ(アヤカ・ウィルソン)と大貫が出会い…。ゲロゲ~ロ!!

まぁ~なんてインパクトのある映画でしょう。のっけから目の覚めるような派手派手シーンなので、ココで乗れなかったら感情移入は難しいかもね。
色の洪水衣装やセット・一見誰だか分からない特殊メイク・怒涛の如く押し寄せる小ネタのオンパレード…この辺は、映像を見て楽しんでください。

なんていうか、すげ~バカバカしいんだ。見た目インパクトがありすぎるだけに小さい演技じゃ駄目だから、小学生の学芸会みたいに振りなんかも異様に大きいわけです。空飛んじゃうし、金の粉舞いまくりだし…。リアリティなんてどうよ!映画なんて最初から作り物じゃん!!って潔く突き放しちゃってる。でも、そのケバケバしさを隠蓑にして、実はすんげ~綺麗な物語なんだよねぇ。あ~、泣いた。

何と言ってもパコ。
この子は本当に天使だね。
すんごく無邪気で実はとても悲惨な境遇なのに、覚えていない。一日一日がリセットされた新しい日。
パコのために何が出来るのか…何かしてやりたい…この子の心の中にいたいんだよ。偏屈大貫を変えたのは、本当に綺麗なパコだったから…。
お母さんから誕生日プレゼントに貰った絵本を、毎日読んでるパコに、大人皆で劇をします。も~う、この辺からは涙涙。役者さんとCGを交互に織り交ぜてるので、現実離れした劇だけど、パコの中ではこんな風に見えたのかもしれないね。普段クールを装い、怒られる以外滅多に泣かない次女が、シャクリをあげながら大泣き。勿論私も映画館でこんなに泣いたことは無いって位泣きました(況や長女をヤ)。
でもさぁ、照れ屋な監督は、ただ泣くのは許さないンだよねぇ…この期に及んでも、笑わせようとするんだもん。まんまとはまって、ちぃと悔しい。

役所広司さんを初め、妻夫木君や阿部サダヲさん・土屋アンナちゃん加瀬君上川さん…いやぁ、本当に良かったっす。
もう一回観たいなぁ…DVD欲しいなぁ…。
も一つ驚いたのは客層の厚さ。
カップル・私らのような親子連れは勿論、熟年といわれるおっさんおばさんもかなりいました。

最後にプチネタばれ。
「先生、涙ってのは、どうやって止めるんだ?」
「簡単です。いっぱい泣けば、止まります。」

ハリー・ポッターと秘密の部屋

2008年06月14日 | は行
出演:ダニエル・ラドクリフ ルパート・グリント エマ・ワトソン トム・フェルトン ケネス・ブラナー 他

魔法学校で1年を終えた夏休み、ハリーはまた人間界に居た。その時”屋敷しもべ妖精”のトビーがハリーの元へ来て「学校へ戻ってはいけません!!」と警告する…。

私は相棒Y家のお陰で原作全部読んでます。で、原作を全く知らない長女と観てたら、分からないことが多かったらしく…コレは原作で予習してから観る方が面白いようでございます。

ホグワーツ2年目はまだまだ明るい♪
クィディッチに情熱を傾け、魔法を身に付ける情熱や学校生活の楽しさが伝わってきます(相変わらず校長には溺愛され、スネイプ《教師》には疎んじられてるんすけど)。
ハリー&ロン&ハーマイオニーの正義感は相変わらずで、今回は特に各々の特技が活かされ、面白かったです。
名前を言ってはいけない「ヴォルデモート」の正体の現し方とかも、やっぱ上手いなぁ…と…って、コレは原作レベルの話ですね。原作が面白いと、映像もよっぽどでなければ面白いです。
私この「秘密の部屋」が結構好きなんです。日本にも「トイレの花子さん」ってありますが、イギリスでもそんなのがあるってのに、親近感が沸いたんです。あと、チェスにも興味があるし…うん、好きなんだってバ。

どんどん暗くなる続きの序章だけど、この映画単体としてみても、結構面白印じゃないでしょうか…あくまでも、原作を読んだ人ですけど。

ハリー・ポッターと賢者の石

2008年06月11日 | は行
出演:ダニエル・ラドクリフ ルパート・グリント エマ・ワトソン リチャード・ハリス マギー・スミス アラン・リックマン ロビー・コルトレーン 他

「ハリー・ポッター」シリーズの第一作。
生まれて間もなく両親を亡くし、叔母一家の元で育てられたハリー(ダニエル・ラドクリフ)は、11才の誕生日に両親が魔法使いであったことを知る。魔法学校「ホグワーツ」に入学したハリーは、友達になったロン(ルバート・グリント)やハーマイオニー(エマ・ワトソン)と学校生活を楽しんでいたが…。

いやぁ、子役たちの幼いこと幼いこと…。今(2008年6月)となってはおっさんにしか見えないロンも、この頃は可愛かったねぇ♪
原作でもそうですが、この時期のハリーが一番明るい。マグル(人間)の世界で蔑まれていたハリーが、一転して魔法社会ではスターなのが面白い。どんなに嬉しかったかどんなに楽しかったか…でも、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい…。
マグル社会とは全く違う生活に目を白黒させながらもちゃんと魔法社会に溶け込んでくハリー。ホグワーツは非現実だけど、子どもが子どもらしく学校生活を送ってるのはどこの世界でも一緒なのかもね。
魔法が使えた!空を飛べた!!って一々喜んでるのが、本当に可愛い♪この頃はまだヴォルデモート(闇の魔法使い。ハリーの両親を殺した)との対決も漠然としていて、背負った宿命の重さを自覚していないから(勿論予兆はあるけど)、ダンブルドア校長やハグリットに見守られて健やかに成長している様が見られます。

原作の世界観を壊さずに映像化するのは大変だけど、まずまず成功した一品だと思います。
イギリス特有の重々しい雰囲気や、建物・衣装・小道具・町並み…好きだなぁ…。
シリーズ化を念頭に置いての映画なので、この一本では完成ではないところが感想を書く上でも辛いけど、この映画好きっす。

フラガール

2008年05月30日 | は行
出演:松雪泰子 豊川悦司 蒼井優 山崎静代 岸部一徳 富士純子 …他

2007年の日本アカデミー賞で最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀脚本賞・最優秀助演女優賞・新人俳優賞など5冠に輝いた作品です。(ちなみに賞レースでは、主演女優・助演女優が入り乱れていて、主演が誰だかさっぱりわからない有様ですが、個人的に主演@松雪・助演@蒼井ってことでお願いします)

昭和40年、福島県いわき市の炭鉱町は石炭から石油への時代の波が押し寄せ、将来の展望がたたずにいる。そんな中、炭鉱長屋に住む娘たちを踊子とする「常磐ハワイアンセンター」を作る計画が持ち上がる。町は、東京から講師を招いて観光事業に邁進するグループと、旧態依然の炭鉱で存続させるグループに二分してしまう…。

泣いちまったなぁ…。映画レビューサイトを覗くと辛口コメントが満載で、「韓国ドラマにはまる人は泣けるはずだ」てな意見も見えましたが、いいの!!泣いちゃったんだからぁ!!(ちなみに私が韓流ドラマに行かないのは「はまるのが分かってるからやめとく」ってなものです。)

人の「思い」がきちんと描かれると、やっぱ感情移入するもんです。親に対する「思い」・仕事に対する「思い」・友人に対する「思い」・将来に対する「思い」…。少々荒削りな感じは否めなかったけど、でも「思い」は伝わってくる映画でした。色々な別れがあって…でも、舞台では笑顔を絶やさない。それはプロだから。笑顔の裏には沢山の涙があるけど、やっぱり笑顔の方が人生は良いはずで…。それはラストのみんな笑いながら泣くシーンに全て集約されていたと思います。

時代に翻弄される人…町…。
個人的に炭鉱の事故とその後の問題をチョッとだけ知っているので、映画の中だけでは済まない感情もあります。ハッピーエンドでは終わらない、本当に時代に翻弄された人たちがいるってことを、格差社会と言われている今だからこそ考えてみてもいいのかもね。
 
俳優さんたちのキャスティングも見事でした。
踊りが上手な蒼井優をはじめ、無骨な静ちゃん(南海キャンディーズ)・芯のある富士純子さん…その他諸々。
一本の映画として、ちゃんとまとまっていました…やっぱ、映画館で観たかったなぁ…。

※加筆
なんとなく思い返すと、この映画って「リトルダンサー」に似てる??踊る子が男の子から女の子になってたり、片親で育てるのが父親から母親になってたりするけど、炭鉱が岐路に立たされた時、踊りに向う子ども…ってのが、やっぱ似てる気がする。
で、どちらの映画も好きです♪石炭から石油への転換は、たくさんの地域で起こったことだったんだなと気が付きました。真面目に生きていた人たちが、たくさんの思いを抱えて時代を受け入れていくのは凄いなぁ…って。
多分、綺麗事なんでしょうね、映画って。
でも…分からないけど…、色々な時代あるんですね。

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団「

2008年05月30日 | は行
出演:ダニエル・ラドクリフ ルパート・グリント エマ・ワトソン レイフ・ファインズ 他

ご存知大人気シリーズ「ハリーポッター」の5弾です。
第1弾の「賢者の石」から全部観ていますが、この作品だけ映画館でいろはと観ました。夏生まれのいろはが誕生日プレゼントに選んだのが、この映画のチケット(前売り¥800)。ハリーポッターフリークの彼女は、是非とも映画館で観たかったようです。そんなわけで、「不死鳥の騎士団」が、ポッターシリーズ最初の映画評なのだぁ!!きっと次の「謎のプリンス」もいろはと観に行くと思われます(^_^)楽しみ♪

最初は3作で降りると言っていた子役たちも早5作。観る方にしてみれば、やっぱ彼らが良いわけで、噂によると最後まで演じてくださるようなので期待しております。
 
個人的には、本も含めて、どんどん暗い内容になってしまうのが辛いんだよなぁ…。
最初の頃は「魔法を使えた♪」「空を飛べた♪」って一々喜んでたのが、本当に面白かった。それが、ヴォルデモートと対決しなければならないくて、運命や魔法界全ての問題になると、重いだろう…辛いんだよなぁ。

今作も、ハリーにとってとても大事な人が失われます。

ベロニカは死ぬことにした

2008年05月30日 | は行
出演:真木よう子 イ・ワン 中嶋朋子 荻野目慶子 風吹ジュン 市村正親 他

パウロ・コエーリョというブラジルの作家の同名小説が原作の映画です。「ベロニカ」は小説で主人公の名前なんですけど、映画ではトワという女性が主人公です。つまり、最初から最後まで「ベロニカ」は出てこなくて…う~ん、題名は変えても良かったんでない??

「なんでもあるけどなんにもない」…図書館に勤めるトワ(真木よう子)は、退屈な人生にうんざりして自殺を図るが未遂に終わる。そして目が覚めると、人里離れた病院に入院していた。その病院は、院長(市村正親)をはじめ、婦長(荻野目慶子)も看護士(片桐はいり)も患者(風吹ジュン・中嶋朋子・淡路恵子etc)も変な人ばかり。その中で人とかかわり、話をして、「生きる」ことをつかんでいく…。

脇を固める人たちがびっくりする位個性的な人たちなので、最期の恋人役クロード(イ・ワン)が純粋なこと…透明なこと…。彼を見ていると心底ホッとします。トワが彼の視線で立ち直る過程が丁寧に描かれていて、2人でピアノを弾くシーンなどは、本当に綺麗でした。変な人は変!それを自覚しながらも、それが異端として扱われるのはちょっと物悲しい気がしました。「昔から新しいことを始める人は、みんな狂ってる!」ってのは、多分そうなんだろうね。ただ、トワの寿命とかがいまいち切迫感が無くて、ラストに向けての伏線としては弱いよなぁ…って思いました。細かい所が、惜しい!!

真木よう子という女優さんは、まだいまいち掴みきれない。綺麗だけど、ぱっと見てすぐ印象に残る人では(私の中ではよ)無い。でも、出る作品は結構良くて、その中できちんとした演技をしている。で、この映画は初主演らしく、文字通り”体当たり”の演技をしていました。本当に頑張ってたよぉ。…と思ったら、ドラマ「SP」ですんごく格好良かった♪素敵な女優さんだったんだ!

多分好き嫌い分かれる映画だろうけど、私は好きです!この映画!!
「生きる」と言うことを、真面目に考えてみても悪くないんじゃないですか?

ブロークバック・マウンテン

2008年05月30日 | は行
出演:ヒース・レジャー ジェイク・ギレンホール アン・ハサウェイ ミシェル・ウィリアムズ 他

2006年アカデミー賞で、アジア人初のアン・リーが監督賞を受賞しました。ノミネートは、主演男優・助演男優・助演女優(2人)・作品賞…などたくさんされたんだけど、有力と目されながら負けた…と評価されました。でも、いい映画だよ!

1963年ワイオミング州・ブロークバックマウンテン。イニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)は、夏の間羊の放牧の仕事で出会う。キャンプを張って仕事をする内、友情は愛情に変わっっていく。罪悪感を持ちながら、お互い家庭があっても、20年にわたって関係を続ける二人。そして、その関係は終わりを迎える…。

なんて綺麗なんでしょう…ブロークバックマウンテン。人工物が全く無い自然の中で、惹かれあっていく二人…自然な光景でした。彼らは大自然の中に自分が在る人たち。確固たる世界観があるんだわ。その世界は完璧で、共有できる人はお互いしかいなかったんだよね。私も行きたいなぁ。ブロークバックマウンテン。イニスとジャックの二人にとってブロークバックマウンテンは天国だったんでしょう。
前半は綺麗な風景と二人の関係だったけど、後半町に出て家族問題になったら、現実って厳しくて…。私も妻の立場なので、旦那が男性と関係を持ってたらそりゃぁショックだろうなぁって、そっちに感情移入してしまいました。実際あんな旦那だったら張った押すぜぇってなもんです。だから家族が破綻していくのも分かるし、でもどうにもならないイニスとジャックの気持ちも分かる。誰も悪くないのに壊れてしまう運命ってあるんだろうなぁ…って、…切ないね。
 
触れ込みは「同性愛」だったけど、これは「人間愛」の映画です。生きていくにおいて、この人こそベストパートナーだと思えた人が同性だったら、悲劇になるのかもしれない。60年代から80年代のセクシャルマイノリティーに対する偏見って時代背景もあるんでしょうけど、多分今でも大して変わってないんでしょうね。
でも、イニスもジャックも幸せだったんじゃ無いかなぁ。結果は悲劇だったとしても。子供以外に、底の底まで愛しぬける人に出会えるって、そうあることじゃ無いもんね。
丁度中村中さんのドキュメンタリーなんかを観た後だったので、ちょっと痛かったです。良い歌ですよ!「友達の詩」

出演俳優に余り思い入れがないと、純粋に作品を楽しめるもんだなぁ^_^;

…本家サイトにこの文章を書いたのはいつだったか…。
ヒース・レジャーさんのご冥福をお祈りします。

ハチミツとクローバー

2008年05月29日 | は行
出演:桜井翔 蒼井優 加瀬亮 関めぐみ 伊勢谷友介 他

人が恋に落ちる瞬間をはじめて見てしまった
恋をした それだけのことなのに 世界はまぶしい

羽海野チカさんの漫画が原作の映画です。実力派の若手が出演してます。

浜美大に通う竹本(桜井翔)・森田(伊勢谷友介)・真山(加瀬亮)・あゆ(関めぐみ)は、花本研究会(境雅人扮する教授の会)で知り合った仲間。そこに、天才的な絵を描くはぐ(蒼井優)も加わって、切ない恋の一方通行が起こる。

何処にも相思相愛が無いトコに切なさ倍増です。なんて言うか、初恋胸キュンが好きな方にはたまらんだろうなぁ…。漫画的といえば物凄く漫画的。でも、これはこれで青春の1ページがあって、「こんなこともあったかも…あんなこともあったかも…」って妄想にふけるにはとても良い映画でした。
特別感動と言うわけではないけど、キャストもはまっていたし清々しく見やすかったです。若さゆえの暴挙や後先考えない行動は、やっぱりこの世代特有のものなんでしょうね。中高の思春期とは違う、青春が鮮やかな一品。
自分の子供たちにも、是非ともこんな時代を過ごして欲しいなぁ…と、親的には思ったりして。

ボーイズ・ドント・クライ

2008年05月29日 | は行
出演:ヒラリー・スワンク クロエ・セヴィニー ピーター・サースガード ブレンダン・セクストン3世 他

ヒラリー・スワンクが、1999年のアカデミー主演女優賞をとったお話です。
性同一性障害に悩むブランドン(ヒラリー・スワンク)が、全く知らない街へ行き、男として仲間が出来楽しい生活を送るが、本当は女であったと知られた時に悲劇が起きる…。

痛い…痛い…本当に痛い映画でした。
実は内容をよく分からないまま観て、殺人が起きるなんて思ってなかったのよ。ただ、その起こった理由が愛憎のもつれと同時に同性愛に対する偏見も相まっていて、どうして人を人として見られないんだろう??って、哀しくなりました。
差別や偏見の大きな理由は、人を個人として見ないってのが大きいと思うんだけど、何故人はそれぞれの境遇を理解出来ないんだろう。いや、理解しなくても良い。そういう人もいるって、何故認めることが出来ないんだろう。民主主義は「大多数」の意見を採用するものだけど、それだけでは救えない少数派が存在すると言うのに。

ヒラリー・スワンクの演技は凄かった。うん。ちょっと華奢な男の子にしか見えなかったよ。心は男なのに、体は女なためにレイプされるってのは、どんなに屈辱だったろう…いや、女だってレイプされるのは絶対嫌だけど、心と体の違いを突きつけられるのに、これほど酷い仕打ちは無かったと思う!!それだけに、彼(本当は彼女だけど)が背負った十字架の重さや痛みがとても良く表現されていたと思います。
結果的にブランドンの彼女ラナ(クロエ・セヴィニー)が色々なしがらみから解放され、その後の人生を送ったことは良かったと思う。事実を元に映画にしたために、制約はあったと思うけど、一つの映画としてよく出きていたし、考えさせられました。
事実は小説より奇なり…色々な人生、色々な人…私の知らないことがたくさんあるんだね。

パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち

2008年05月27日 | は行
出演:ジョニー・デップ オーランド・ブルーム ジェフェリー・ラッシュ キーラ・ナイトレイ他

2003年アカデミー主演男優賞にノミネートされた、ジョニー・デップの主演映画でございます。
 
ディズニーのアトラクション「カリブの海賊」を映画化したお話。
カリブの海で、沈没した船から救出された少年ウィル・ターナー。彼の金のメダルを見て海賊だと思ったエリザベスは、助けるためにメダルを隠す。そして時が流れ、伝説の帆船「ブラック・パール号」はエリザベス(キーラ・ナイトレイ)の持っているメダルを奪うため、エリザベスごと連れ去る。そして、彼女を助けるため、ウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)は、一匹狼の海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)と手を組み、ブラック・パール号を追う…。

話の内容的にはベタ~な感じもします。最新鋭(??10年後には古臭いんだろうなぁ…)のCGを使っての海賊骨骨シーンやらは、「うひゃぁ!!あひゃぁ!!」と奇声を発しつつ見てしまい、う~ん、製作者たちの思う壺にはまっちまった気がするぜい…映画館で見たかったなぁ…。
なんてったって格好良いのは、ジョニー・デップとオーランド・ブルームよぉ!!あ~ん、良い男を見ると、本当に惚れ惚れするぅ!!ブラック・パールを追うために船を盗み、船出していく予告などでもおなじみのあのシーン…う~ん、感動♪あのシーンだけでも、この映画を見る価値があるわぁ(ジョニデ好きのみの意見かもしれない…流してください…)。
途中チョコチョコ現れる、ちょいと間抜けなジョニー・デップ。あんな役をやらせたら本当に上手!!もう生き生きと演技していて、この映画の撮影中は、さぞかし楽しかっただろうなぁ。役になりきるために、歯を全部金歯にしたいと言って監督に止められたデップ。娘のメロディちゃんが「海賊やって」と言ったので、この作品を受けたデップ。…いいの、デップを見られるなら…うっとり…(壊れてます)。あぁそうそう、オーランド・ブルームは、普通に格好良かったよ。真面目な好青年、好演してたと思うけど、やっぱりデップに喰われちゃったよねぇ。おほほ。それから、気の強いエリザベス役のキーラ・ナイトレイ。撮影当時17歳って本当??なんだあの色っぽさ、存在感。今後に注目かも知れません。あとあと、忘れちゃならないバルボッサを演じたジェフェリー・ラッシュ。こういったおじ様がパワーを出してくれると、映画が面白くなるんだよねぇ。

人を引き付けるアドベンチャー娯楽映画。確かにとても面白いんだけど、それだけだったなぁ。アカデミーの最優秀主演男優賞を取るんだったら、もう少し深みがないと確かに駄目だったかも。ミスティック・リバーを見ていないから、なんとも言えないけどね