ねうねう句日記

いつか秀句をはきたいと、ねうねうとうち鳴きながら、より所なげに春の夜を・・・
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ねうねう句日記

2010-11-14 16:34:17 | 日記
山中温泉のお土産に娘娘饅頭というのがあって、読みは「にゃあにゃあまんじゅう」。
耳におもしろく、また餡子が上品でおいしかった。猫の鳴き声に娘をあてるのかと思いつつ、ふと其角の句とその前書きを思い出しました。(『古典俳文学大系8』)

  あるお寺に「ねう比丘」とてこしのぬけたるおはしけり。   
  住持の深くいとをしみ申されしに五の徳を感ず。
    能睡(よくねむる) あたゝかな所嗅出す眠り哉
    能忘(よくわする) おもへ春七年養(カフ)うた夜の雨
    能捕(よくとらふ) 鶉かと鼠の味を問(とひ)てまし
    能狂(よくくるふ) かげろふと頻(シキリ)にくるふ心哉
    能耽(よくサカル) 髭のあるめおと珍し花心   

「能睡」、「能忘」はいうまでもなく、「能捕」って悪食、気をひかれるものにはひたすら
「能狂」。「能耽」の意味はよくわからないけど、鼻下にうっすらうぶ毛は生えている。
これは私かな~旦那が甘やかしてくれてるからノウノウとしていられるし~こういうのも「徳」になるなんて、其角はいい奴。
というわけであるお寺の「ねう比丘」に身をたくし、このブログを「ねうねう句日記」といたしました。句といっても、広く詩文の中を漁って一句にツタナイ注をつけてみたり、ネボケタ感想を言ったり、たまに自分の句を吐いたり、中古、近世の古典世界に思いを馳せたりしたいと思います。突然現実世界に戻ってデパ地下の話題になったりするかもしれません。