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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

ブレス DUOライブ ~小林貴子 & 黒田京子~

2024年06月09日 | pocknのコンサート感想録2024
6月4日(火)小林貴子(Vocal)/黒田京子(Pf)
~ジャズライブハウス 代々木NARU~


セットリスト

Over the Rainbow
Swing Low, Sweet Chariot
Deep River
His Eyes On The Sparrow一羽のすずめ
I Feel the Earth Move
明日に架ける橋
自由への賛歌
♪ ♪ ♪
長い道(Pfソロ)
Tears
胸の振り子
柳と燕?
出発のブレス
5時の鐘の音
Everything Must Change
《アンコール》
海へ来なさい


去年、行きつけのパン屋さんでやったライブを聴いて小林貴子さんの歌が気に入ったので、今度はライブハウスでのピアノとのデュオを聴きに行った。そして、貴子さんの歌に益々ほれ込んでしまった。とにかく貴子さんの歌はスゴイ!何がスゴイって、MISIAも顔負けと云いたいような声量とパワーのある声、様々なジャンルの曲を、それぞれに相応しい声色やノリで歌い分ける柔軟性、心の奥底から歌詞を聞かせる濃いハート、休憩を挟んで2時間半におよぶライブは楽し過ぎて、心を奪われっ放しだった。最後まで全く疲れを感じさせないスタミナ、喉を休ませるはずの休憩中もお客さんと談笑していたのにも驚いた。マイクを持っても持たなくても音量が変わらないのもスゴイ。

ゴスペルシンガーならではの濃厚で熱くアグレッシブな押しを効かせ、「ディープ・リバー」では身体を深く沈めて心の奥底から歌い上げたかと思うと、キャロル・キングのナンバーではノリノリで陽気な歌で魅了し、「胸の振子」なんかでは、かわいらしい初々しさを聴かせ、身内のことを歌ったオリジナル曲の「出発のブレス」や「5時の鐘の音」では、愛情たっぷりに柔らかく包み込むような歌が涙を誘った(近くにいた方は号泣してた)。ピアノの黒田さんが書いたヴォカリーズで歌う「ティアーズ」での、オペラのアリアを歌うようなふくよかで色香を湛えた声も美しかった。盛り上がる歌が多いなか、アンコールの「海へ来なさい」では最初から最後までノンビブラートの澄んだ弱音の歌が心に深く沁みた。貴子さんはどんな歌い方をしても最高のパフォーマンスを聴かせてくれる。

ピアノの黒田京子さんの存在も大きかった。京子さんは貴子さんと対照的にポーカーフェイスで淡々と弾いているようで、そのピアノは熱くてパワフルで色っぽい。貴子さんの歌の表情や、その場の空気をサッと読んで、様々な表情付けを施す自由で即興的な語り口も魅力。「ディープリバー」の途中に入った長い白熱のソロや、オリジナルのピアノソロ「長い道」の切々と訴えて来るピアノにも痺れた。

京子さんのピアノで、貴子さんの歌が自由に伸び伸びと羽ばたいている感じ。ブレスは最高で最強のデュオだ。今年もすでに30回以上コンサートに通っているが、その中でもピカイチの感動を届けてくれた素晴らしいライブだった。

ブラジル音楽の夕べ ~小林貴子トリオ~ 2023.7.28 Vieill Bakerycafe&Gallery

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